痴人の愛 谷崎潤一郎
きまじめなサラリーマンの河合譲治は、カフェでみそめて育てあげた美少女ナオミを妻にした。河合が独占していたナオミの周辺に、いつしか不良学生たちが群がる。成熟するにつれて妖艶さを増すナオミの肉体に河合は悩まされ、ついには愛欲地獄の底へと落ちていく。(以上新潮文庫あらすじから抜粋)
はっきり言って後味が悪い作品でしたが一気に読みました。僕も寝取られ同人誌とか結構好きなので、人間には元々自傷願望がある事を理解します。ただ現実世界では屈しないと思います。やはり男としてのプライドがあるから。
連載スタートが大正末期ですか………。時代の風潮を機敏に察していたのでしょう。江戸明治大正と時代が移り行く中、封建的束縛から脱却して男女、特に女の側が自分の欲に際限なく自由に振る舞った際に訪れる成れの果てを描いたのではないでしょうか。女性を進歩させ過ぎてはいけないと思いました。男が弱くなって女が強くなる。その事自体は構わないが、それに伴って一夫多妻制へと変えなければ少子化は止まらないでしょう。女は平凡な男を相手にしなくなるので。
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