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ヤクザvs無敵の人 (今年もありがとうございましたのご挨拶に代えて)

 保身とか、後先のことを考えずに罪を犯す人間のことを「無敵の人」と呼んだりする。アナウンサーでさえそのような言い方をする昨今である。

 しかし犯人達をごらんよ。ぜんぜん無敵じゃないじゃんか。何年も何年も劣等感に押し潰されてメソメソしたあげく、自我回復のために「よし、自分より弱いやつを殺してやろう!」と奮い立っちゃうわけでしょ。ヤクザの事務所に殴り込んだりは絶対にしないのよな。まぁ、包丁一本では難しいかも知れないけれど、ヤクザだろうがなんだろうが、石油をまいて火をつけたら死ぬでしょうにね。世間の反応も凄まじいでしょうにね。でも彼らは絶対にヤクザは狙わないのだ。やっぱ怖いんだろうな。慎重に慎重に、女性や子供といった自分より弱い相手を選んでいる。あるいは車という鎧を着て、無防備な人波に突っ込んだりもする。何が「無敵」なもんかね。「無差別」という表現もそろそろ考え直したほうがよい。彼らはちゃんと選別し「ヤバい人」を避けている。彼らには彼らなりの「保身」があるのだーー。


 ちなみに私は、ヤクザをも恐れぬ女である。何を恐れることがあろう。罪を犯す人はいるが「自分は罪は犯さない」と決めてしまえば、この世に怖いものは無いんだよ。悪人からどんなに害されたって、最悪、殺されるだけでしょ?私は何も悪くない。堂々と死んでゆくさ。
 もちろん虐待されれば体は痛いだろうし、ビャービャー泣き叫んで死んでゆくことにはなろうが、それは単なる生物の生理反応だ。魂は無敵である。

 そういうわけで本来、「無敵の人」というのは罪を犯さない人のことを言うのだよ。この世の悪が束になって襲いかかってこようとも、君はただひとこと「NO」と言うだけでよい。たった一人でも、正しいものは正しいのだ。それではまた来年。さいなら~。


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