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家づくりにおける土地探し(その2)

家と土地どちらが先?

家づくりにおける土地探しについて考えるその2です。
家づくりをする際に、最初に「土地」と「家」のどちらを決定すべきか、これは結構バラバラです。
建売分譲住宅やマンションなどは、土地と住宅がセットで提供されているため、選択の余地はありません。一方、注文住宅では、家(建築する家は、住宅会社の商品やコンセプトを決めるという言い方もできるでしょう。)と土地は別々に決まります。したがって、どちらから始めるべきかは悩ましい問題です。
家と土地、どちらを最初に決定すべきかさまざまな説明がありますが、一般的に、最初に決定する方に予算が多く割り当てられる傾向が強くなります。

どちらにお金をかけるか

家づくりをする際のお金の振り分けは、「建築費」と「土地代」が大部分を占めます。ここでは、話を簡単にするために、税金、引越し費用、家具代などのその他の諸経費を考えずに話をすすめてみます。
たとえば、家づくりにつかえる総予算が4000万円だとします。
そのうちAパターンでは「建築費2500万円+土地代1500万円」、Bパターンでは「建築費2000万円+土地代2000万円」としてみます。
Aパターンのように建築費に予算を多く振り分ければ、広さや建物の性能を向上させることができるでしょう。一方、Bパターンのように土地代に予算を振り分ければ、立地や土地の資産価値などの利点を享受できるでしょう。
さらにはCパターンとして「建築費1800万円+土地代2200万円」とすればもっとよい立地の土地になります。

聞けば聞くほど欲しくなる

家づくりを何度もやったことがある人は多くいませんので、家の建築と土地の選定に関して、多くの人は経験が乏しい状態です。
最初はある程度の予算を考えているかもしれませんが、家や土地についての情報を得るにつれて、求める条件が次第に高まることがよくあります。しれば知るほど、聞けば聞くほど欲しくなるものが出てきます。
家(建築費の分野)でいえば高性能な窓やキッチンのよりよい設備など。土地でいえば、道路付や実際に見た時の周辺環境や学区のこだわり等々。
他にも家に関しては、間取り、性能、デザイン、設備など、選択肢は多岐にわたります。土地については、立地条件、資産価値、周辺環境なども考慮する必要があります。
このため、家か土地かを最初に話しを聞き、決定した(決定してしまった?)方に、当初よりも予算がが割り当てられる傾向があります。

そして、後から決める方には、「予算が足りないため...」と諦めざるを得ないことがあります。このような状況は、人間の購買行動の性質上、避けられないものです。それで問題ないのかもしれませんが、もう少し詳しく見てみましょう。

土地から決める

土地を最初に決める場合、予算の大部分は土地代に割り当てられます。その結果、建築費用には限られた予算しか残りません。土地選びの際に、立地条件や土地の資産価値に重点を置いたとしても、家自体の性能や設備は予算に余裕を持たせにくいかもしれません。このため、建築費用を削減せざるを得ないことがあります。

家から決める

逆に、家を最初に決める場合、建築費用に予算を割り当てる余裕が生まれます。したがって、広い部屋や高性能な設備、魅力的なデザインを実現できる可能性が高まります。しかし、土地代に割り当てる予算が限られるため、立地条件や土地の資産価値に関しては妥協しなければならないかもしれません。

やっぱり人それぞれとなる

どちらが正解かということはありません。選択は個人の好みや優先順位に依存します。予算、設計、立地条件、家のデザイン、将来の利用計画など、多くの要素を考慮して決定する必要があります。家づくりにおいては、プランニングとバランスが鍵です。

最終的に、どちらを最初に決定するかは、家づくりをする方の希望やニーズに合わせて検討すべきです。建築費用と土地代のバランスを取り、理想の住まいを実現するために慎重に計画しましょう。

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