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希望の見つけ方(77):小さな気配り

ほんの
小さな気配りだけど
 
それは
小さなままで留まらないよ
 
その人ぜんたいの
温かさを物語っているよ
 
温かい小さな気配りがその後もずっと大きく強烈な思い出に刻まれている体験があります。私がまだ経験も少ない若手のコンサルタントだった時代です。「スーパーたいらや」の平社長に出会った頃のこと。うちに遊びにおいで、というのでついていきました。居間に座っていると「ちょっと待ってな」という。しばらくすると、なんと社長自らが焼いたステーキを持ってきてくれたのです。自分のお店の精肉コーナーから肉を持ってきてくれていたのですね。これには感動しました。
 
その後、スーパーたいらやは、エコスという名前に変わって、東証一部上場企業にまで成長しました。現在は会長となった平氏にときどきお会いするのですが、その当時をなつかしく語り合ったものでした。小さな気配りは、小さなことに留まりません。ふだんの人間関係でも、ふとさり気なく示した小さな気配りが、その人のやさしさや、心の深さを感じさせることがあります。
 
繁盛店しているお店には小さな気配りに溢れています。私の地元のスターバックスでの話。いつも代金を払ってその場で頼んだホットコーヒーを手渡しされます。でもその日は店の事情で、席まで持って来ます、というのです。数分経って女性スタッフが、「申し訳ございませんでした。これ、よろしかったらお試しください」。見ると、頼んだホットコーヒーに合わせて、小カップのアイスコーヒーがついているのです。私はふだんアイスコーヒーは苦手で飲まないのですが、そのときばかりは、ありがたくいただきました。
 
その逆もあります。小さな気配りならぬ、小さな無礼で場の雰囲気が壊れてしまった例。やはり、あるカフェでのこと。「103番の人、103番の人」と大きな声が聞こえてきました。振り返ってみるとなんと店のスタッフが、順番待ちの客を呼んでいるのです。~の人、とは驚きの言い方です。日本であれば、~のお客様、~の方、が常識です。仕事の傍ら、ちょっと観察していたのですが、そのスタッフは中年の男性で、心に余裕なくバタバタと忙しくしている感じ。とはいえ、小さな無礼が大きなダメージになることもあるのでご用心、
ご用心。
 
 
◎「カイゼンひとくち英語」
Small considerations go beyond the little things.
小さな気配りは、小さなことに留まらないんだね。
 
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