食べたあとまで、おもてなし
わたしはヨーグルトを毎日食べる。
花粉症がよくなるらしいと聞いた何十年も前からの習慣である。よくなったのかどうか、実際のところはわからない。もはや「朝はヨーグルト」と思い込んでいて、これを書くまでもともとの目的を忘れ去っていたぐらいだ。
ところで、数あるヨーグルトの中でも、ビヒダスの4連カップはすごいと思う。中に入れるフルーツを変えて新しいバージョンをちょいちょいリリースしてくる。おいしい。ちゃんとおいしい。
だけど、わたしがしびれているのは、そこではない。
(ごめん。森永乳業さん)
これだ。
ここ。ほら。はがし口。
まわりに巻き付いている紙ラベルのはがしやすさのレベルが、ほかの追随を許さない。
あまたあるヨーグルトの中で、ネイルをまったく傷めることなく、あっさりはがし口からきっかけをみつけられて、そのうえ赤子の手をひねるように、いやもともと貼り付けてないんじゃないかぐらいに、無抵抗で紙がはがれるのは、これだけだ。
ストレスフリーってこういうことなんですよ、おくさん!
みたいな事例である。
はがせそうなふりしてるくせに紙がどうやったって容器にすこーしだけ残っちゃうやつとか、そもそも「え、はがす?それうちらの仕事じゃねーし」みたいなまったくはがすことにコミットしないヨーグルトだってある。
それなのに、どうだ。この「食べる前から、はがし口すこしはがれかかってますけど」というはがされる気満々のこの子は。
「家に帰るまでが遠足」じゃなくて「はがして捨てるまでがヨーグルト」なのである。
そうでしょ、そう思って作ってるでしょ、森永乳業さん。
ストレスフリーって、おもてなしですよね。
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