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犬へのアフレコはあくまで仮説

愛犬が嬉しそうにしっぽを振っている姿を見ると、「嬉しいんだね!」と声をかけちゃいます。でも、アフレコは私たちに安心感を与える反面、犬の気持ちを誤解してしまうこともあるので、アフレコをしつつも、「その解釈は本当に合っているのだろうか、、、?」そんな問いかけを心掛けています。この記事では、アフレコのリスクとその上手な活用方法について考えてみたいと思います。



アフレコが生む安心感と誤解の可能性

アフレコは、人と犬との距離を縮める素敵な方法です。ただし、それが犬の気持ちを誤解させることも…。

たとえば、愛犬が耳を後ろに倒しながらしっぽを振っている姿を見て、「嬉しい嬉しい!」とアフレコをつける。でも実は不安やドキドキの入り混じった状態であることも多いと感じます。そこにアフレコを付け、自分なりの解釈をあてはめることは、犬の真の感情を見逃すことにつながる危険性があります。
決してアフレコが悪いといっているのではありません。アフレコは犬の気持ちを理解しようとする現れでもあり、人間同士に共通の理解を深めるうえでも大きな力を発揮します。ようは使い方次第!


人間関係で例える「思い込み」の危険性

「怒っているのかな?」と思った友人が実は落ち込んでいた…。そんな誤解、経験ありませんか?

人間関係でも、「この人、こう思っているに違いない」と決めつけてしまい、誤解を生むことがありますよね。たとえば、友人が黙っているのを「怒っているのかな?」と思い込んで気まずくなったり、逆に「大丈夫そうだ」と思って放置したら、実は不満を溜めていたことが分かったり…。
犬に対するアフレコも同じで、「きっとこうだろう」という思い込みが、実際の感情とずれてしまうことがあり、それは当然のことなのです。


私自身も、ついつい愛犬にアフレコをしてしまうことがあります。「きっとこんな気持ちなんだろうな」と考えることで、自分自身が安心したり、犬との暮らしをより楽しく感じたりするからです。また、飼い主さんが犬の気持ちを理解するのに苦しんでいる際に、アフレコを使い理解につなげるヒントにしてもらうこともあります。

ただ、アフレコにはリスクも伴います。それは、犬の本当の気持ちを決めつけてしまうことで、観察力や柔軟な視点を失う可能性があります。プロのトレーナーや獣医師であっても、「きっとこう思っています」とアフレコをすることがありますが、それも絶対的な正解とはいえません。


アフレコのリスクを軽減する3つのポイント

  1. 疑問を持ち続ける姿勢を大切に
    「こう思っているかもしれないけれど、実際は違う可能性もある」と、常に選択肢を持ちながら観察することが大切です。

  2. 気持ちは複数あることを理解する
    気持ちは「嬉しい」「悲しい」とか1つではなく、複数の気持ちが入り混じったり、その瞬間瞬間でも変化したり、時と場合によっても変わってきます。「しっぽふりふり=嬉しい」だけでなく、緊張、興味、怖い気持ちもあったり、触られたくはないけど近づいて確認はしてみたいとか、本当に様々だと思います。それを単純な言葉でかたづけてしまわないようにしたい、、と思っています。

  3. アフレコはあくまで仮説と心得る
    アフレコは、犬とのコミュニケーションを楽しむ方法として活用できますが、あくまで「仮説」の一つに過ぎません。
    愛犬にアフレコをするときには、「他の解釈はないかな?」と疑問を持ち、観察を重ねてみてください。新しい視点が得られ、犬との関係がさらに深まるかもしれません。

「このアフレコは、私の思い込みになっていないかな?」
「もし私が違うアフレコをつけたら、どう感じるだろう?」
こうした姿勢が、愛犬の本当の気持ちを理解する第一歩になります。


まとめ

アフレコは、愛犬との暮らしを豊かにする楽しい方法です。ただ、その解釈が必ずしも正しいとは限りません。そもそも正解も不正解もないかもしれません。
柔軟な視点を持ちながら観察を続けることで、新たな発見が生まれ、犬との絆が深まるはずです。愛犬のしぐさや表情に対して「別の解釈もあるかも?」と考える習慣を持つことで、より深い理解につながるのではないか、、そう思っています。

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