人見知り
先日、久々に人見知りを発揮した。しかも吐き気がするほど絶大の。
バイト後に友人と2人で帰っていると、そのまた友人と遭遇した。そこから3人で帰ることになったのだが、この時はまだ普通に振舞えていた。と思う。
分かりにくいので、最初から一緒に帰っていた友人をA、途中で遭遇した友人の友人をBとしよう。
家の方向の都合で、Aとは別れBと2人で帰ることになった。ここからが問題だった。
Aと3人で30分程話していたので、Bの話すテンションもある程度わかっているつもりだった。
それでもやはり緊張してしまう。このご時世だったり、僕の年齢もあったりして、まったくの初対面の人と2人きりになるという状況は久々だった。そういうこともあり、しばらく眠っていた僕の人見知りが目覚めてしまった。それなりの歳になって克服できたと思っていたのに。
克服期に気付いたことがある。僕の人見知りは意外と人に伝わっていないらしい。付き合いが長い友人らと話していても、ほとんどの場合「そうだったの?」と驚かれる。
何でだろう。答えは簡単だった。僕が無理をしていたからだ。人見知りが人にばれないように無理に話題を探して、興味もない話を深堀りして、話の途中でおどけてみせて。その人と別れた後はフルマラソン後のように疲れる。(走ったことはないけど)
人と何度も触れ合ううちにその「無理」の程度が軽減され、それに伴って「疲れ」も減る。こうしてその人に対して人見知りをしなくなる。僕の場合、こんな感じだった。
そんなことを家に帰って考えていた。
話は帰路に戻る。駅から約5分、僕とBは話しながら帰った。出来るだけ印象が上がるように。下げないように。
分かれ道に差し掛かる。夜も遅いし、家まで送ったほうがいいのか。初対面でそこまですべきではないのか。頭をフル回転させた。
「じゃあうちこっちだから。また今度。」
そういって僕はその場から逃げるように道を曲がった。
一歩進んだところで吐き気がした。気付かれるのは嫌なので、何とか堪え、100m先の我が家まで早歩き。
部屋に入り、今年最大のため息をついた。