人間関係の話
「人間関係」が苦手になった理由。まともに本音が言えなくなってしまった話とその理由について。※最後の方に書いてあるので、時間ない人は下方までスライドしてください。
仕事での人間関係を築く上で、割と序盤にこの人は話が通じる/通じないがわかる。それは、ビジネスチャット上のやり取り、口癖、言動、どんな時に笑い、どんな時に声が大きくなり、どんな時に早口になるのかで大体わかる。その人の服装からは、どういうふうに見られたいのかわかるし、誰かを呼ぶ時の態度でその人との関係値がどこまで築けているのかも大体わかる。説明の仕方では、雑さ、謙虚さがわかるし、大勢でいる時のその人の話す内容と、少人数でいる時のその人の話す内容で本音と建前のバランスをどのようにしているのかも丸わかりだ。
だけど、こういった分析は仕事上の人間関係を築く上で何の役にも立たない。なぜなら、結局自分が本音を隠して全て、相手にチューニングして、そして、相手はつけ上がり、自分のことを舐め腐り、下に見て態度をガラリと変えてくる。この人なら何をいっても大丈夫だと思われて終わる。雑に扱われる。
そして、こちらといえば、「人間関係」ではなくもはや「仕事」という領域でしか相手を見なくなる。だから、プライベートのことを聞かれると、情報とってくんなと思うし、相手のプライベートの話も聞かれたそうにしていたら聞いてあげるが、すぐに頭の中の情報を削除する。君がサウナ好きとか猫飼っているとかはどうでもいい。(自分はサウナも好きだし、猫も好きだが、お前とだけは分かち合いたくねぇんだと思いながら)
「嫌なら言えばいいじゃん」と言ってくる人は多いが、こう問いたい。
「言ってわかる人間だと思います?」
と。
もし、話してわかる人間なら、こんな雑に扱うようなことはしないだろう。
わからないから、無意識に下に見て態度を変えたり、好き勝手言ったりしてくるのだから。
仕事上の人間関係。それは自分にとってひたすら苦行でしかない。仕事の飲み会も1度は行くが、話す内容や視野の狭いちちくりあいのような場なので、金と時間と労力の無駄と思い、それ以降一切断っている。
そんな自分でも、本音を全く言わなかったわけではない。毒ぐまちゃんの漫画に出てくる「きつね」に一回本音を言ったことがある。
「このままじゃ、炎上しますよ。クライアントの意向はこうですから、こうした方がいいと思います。このままだといけないと思います。例えばですが、クライアントとの会議の中で、より方向性を明らかにするために質問しても良いでしょうか。」
自分の考え、その理由、自分のアクションの順で伝えた。そしたら、「きつね」はこういった。
「毒ぐまちゃんが考える質問なら、自分(きつね)や〇〇さん(他のメンバー)が想定する範疇なので、質問しなくていいです。」
時が止まった。お前如きの質問など、こちとら考えてるんで、ということだ。
発言の自由を奪われ、ただ議事録を書き、傍観しているだけの時間が続いた。
そして、そのプロジェクトは炎上し、「きつね」がクライアントの上層部に激詰めされた。
ほら見たことかと思ったわけではない。
止めれる炎上を、自分が下に見られたことで止められなかったことが悔しかった。
自分にはもうどうすることもできなかった。
その日から自分は魂が抜けたような日々を送った。
考えは求められた時や明らかなリスクがある場合のみ発言し、提案内容で思ったことや考えたことは言わないようにした。
「自分ならこうするのに」が溢れすぎた時は、自分のメモ欄にたくさん殴り書き、スッキリしたこともあった。
自分の思い通りに行かなくても良いから、発言する自由は欲しかった。
中間面談の時に、事業部のリスクについて思っていることや、仕事のやりづらさについて言ってみたが、その本音は報われず、自分に矛先が向いた。やはり「言ってわかる人間ならこんなことなってない」が本質だった。
雑な人間は雑なまま、傲慢な人間は傲慢のまま、性格の悪い奴は悪いことを隠し良い人間のふりをする。目立ちたい奴はずっと目立ちたいし、目立つために周りを影にして自分を明るく見せる。忖度して上がろうとするやつ。早期に上司の懐に入るやつ。自分を意地でも正当化するやつ。わかるやつにはわかるような暗号を使い、嫌がらせしてくるやつ。たっくさんいる。
だから自分はもう、人間と働きたくなくなってしまう。
どうかこの会社はいい人がいる職場であって欲しいと毎度願い、毎度失望する。
自分はただ、”仕事”がしたかっただけなんだ。
”仕事”をさせて欲しかった。
人間関係が苦手になった理由
色々書いてみたが、人間関係が苦手になった理由。
それは、あまりにも仕事上で知り合ってきた人間の心が汚ねぇからです。
本音が言えなくなった理由。
自分の本音が相手にとっては「無価値なもの」であるからです。
人は自分の意見や考えを雑に扱われると、しおれてくみたいです。毒ぐまちゃんのようにね。
毎日があまりにも苦しいと、人間自体が嫌いになってしまう。
でも、「人間」が悪いのではなく、「職場の人間」が無理だったというだけ。
そうやって一つずつ、何が嫌なのか、なぜ嫌なのか、どうして本音が言えないのかを考えていき、同じようなパターンにハマらないように気をつける。
苦しい時はどうしても視野が狭くなりがちで、お先真っ暗となる。これは年齢や経験に関係なく、すべての人に当てはまる気がしている。
だから、もし、同じような境遇にいる人がいたら、一つずつ、何が嫌なのか、なぜ嫌なのか、などを紐解いていく作業をお勧めする。
この世に価値がない人間など、一人もいない。本気でそう思う。
毒ぐまちゃん