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新オフィスの本棚に、いかが?

piece of cake の新しいオフィスに色彩のシャワーを降らせようと思い、 Gerutama を奨めさせていただきましたが(本人もこれを機に Note メンバーになりました)、棚がいっぱいあるということですから、その一部は本棚になるだろうと想像し、そこに僕の本が置かれている景色が思い浮かびました。

その景色は、白い『ホモ・デウス』と赤い『ブランディングの科学』の間に、黒に10%のシアンを入れた『跳訳 道元』がちょこんと挟まっていて、なにこれ?禅の本?仏教?超訳じゃなくて?と 0.03 秒ほど目を留めた後、そのまま休憩ラウンジにコーヒーを飲みに行こうとした涼子(19才、プログラマー)が、あ、なんか気になるから、読みながらコーヒー飲もっかな!と思って引き返すと、ちょうど本棚のところに長谷部(34才、プロサッカー選手)がいて、やっぱり『跳訳 道元』を眺めていました。

はせべ、なんでここにいるの?ときくと、

 心をもっと整えたくて。

そうなの?じゃ、わたしたちのボランチになってよ。

 いや、僕はケーキの欠片が食べたい。

目の覚めるようなシュートを打ちたいって意味ね?フォワードやりたいってことか。...あとで、監督に言っといてあげるね。

 感謝するよ。

でも、その本、ケーキに関係あるの?

 ケーキそのものさ。いいかい涼子、フォワードはいつも
 最前線で自分よりでかいディフェンダーたちに包囲されながら
 一瞬の隙を突いてゴールを狙う黒豹なんだ。

豹柄の豹じゃいけないの?

 黒にして。そして何よりも、跳訳力が必要なんだ。

跳躍とまちがえてない?

 真理は、最初はまちがいの姿をまとう。

かっけー!はせべの言葉?

 圭佑から教わった。

今度会わせて。道元て、どういう人なの?

 言葉のストイコビッチだ。

ごめん、ストイコビッチ知らない。

 教えてやるよ。

と言うと、長谷部はタイムワープ・アプリ BeyondTime をクリックして、涼子とケーキの欠片を 2000年1月1日の国立競技場に連れて行きました。


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