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ゲーム企業にプログラマー新卒で入る攻略本(選考編)
はじめましての人ははじめまして、Tigerと申します。
昔からゲーム企業に入社したいと思い、学校もゲーム制作を学べるところに行き、就職活動をゲーム企業に絞ってやってきたものです。
先日、やっとゲーム企業に内定をもらうことができたのでもし、今後ゲーム企業を目指したい人が参考になればと思い、自分がどうしてきて、どうなったかを書きたいと思います。
1.自分の就活状況
私がエントリーした企業数とその結果の内訳です。
エントリー数・・・40社
内定数 ・・・ 2社
不採用数 ・・・ 38社
内訳
・二次面接・・・ 3社
・一次面接・・・10社
・テスト ・・・ 3社
・書類落ち・・・21社
・返信なし・・・ 1社
この通りほとんどの企業から不採用の結果で終わりました。
ですがなんとか2社からの内定を頂き、どうにか就活を終えることができました。
次の項目で自分がこの就職活動を得て感じたことや、やっておくべきことだったをまとめていきます。
2.書類選考について
・作品
・大手企業
クオリティよりも技術とその応用力を観ている印象でした。
私はゲームツールとゲーム本体を提出しましたが、かなりの確率で適性検査や面接に呼ばれました。
・中小企業
ゲーム自体のクオリティを観ている印象でした。しかしゲーム企業によっては異なり、大手よりも技術を観ていたり、作品よりも制作経験を観ているところもあり、企業ごとに異なる印象でした。家庭用ゲームのソフトかスマホ用ゲームの企業で大きく変わるようです。
私の作品とマッチすることなく、書類落ちが多い印象でした。
・その他の提出物
・大手企業
作品と同等、またはそれ以上にエントリーシートの内容が大切だと思います。
会社への志望動機や考えをしっかりとまとめ、就職担当や親などに添削してもらうのをお勧めします。
・中小企業
履歴書の充実さやポートフォリオ、そして応募作品をよく見ている感じです。
エントリーシートは大手よりもはるかに短いので、志望動機をしっかりと考えれば大丈夫だと思います。
3.面接について
1番苦戦したものだと思っています。
普段から話すのが苦手だったので、自分のことを伝えられず、変な回答や失言したこともあり、10社以上もここで落とされてしまいました。
これを克服するためにはやはり練習しかなく、その方法も
・就職担当と練習
・志望していない他の企業と実際に面接を行う
・インターンなどに参加して企業の人と話す機会を設ける
の3つぐらいしかないと思います。
なので他の業種(IT企業のプログラマがいいかも)の企業の選考も進めておき、滑り止めついでにうけ、経験を積んでいくのがいいと思います。
内定が出ればそれもアピールポイントになるのでよりいいと思います。
・出題傾向
・大手企業
エントリーシートの内容を中心に聞かれます。
エントリーシートに書いてある内容を振り返って回答例を考えるのが吉だと思います。
エントリーシートを送る前にスクリーンショットなり、テキストにコピーしといたほうがいいです。(送信後見れないことが多いので)
・中小企業
履歴書やそのほかに送付した資料をもとに聞かれることが多いです。
作品について(なぜ作ったかなど)やポートフォリオ(趣味について聞かれることが多かった)などの内容を見て話せるようになるのが吉だと思います。
・共通しているところ
志望動機や自分がなりたいエンジニア像についてや、逆質問などです。
特に逆質問は最低でも2つ、多くて4つぐらいあると安心です。
一次面接では職場環境などを聞き、二次面接では入社してからを聞くのが無難だと思います。
他にも学校にある資料(就活報告書など)を参考にするといいと思います。
4.就活イベントについて
私は積極的に参加した方がいいと思います。
しかし過信し過ぎない方がいいです。
私はゲーム系の学校に入ったこともあり、作品講評会などのイベントもあり、積極的に参加しました。
その結果、様々な企業からのお声がけを頂くことができました。
しかし内定を取ったのはそれ以外の企業でした。
お声がけをもらってもその後、容赦なく書類選考で落としてきたり、適性検査や面接でも落ちることが当たり前のようにありました。
他にも自分が求めていた企業ではないことも多々ありました。(ITのアウトソーシング系の企業など)
ですので、イベントに過信して作品ばっかりを作って他の企業の選考を怠ることのないようにしましょう。
ちなみに私は過信していたので、10月まで掛かったのだと思います。
5.応募作品について
・どのようなものがいいか
どのジャンルを作るかで大きく変わりますが、必ずアピールポイントを作りましょう。
なんとなくゲームを作っただと大体書類落ちすると思います。
またどの作品にしてもDirectX(11が好ましい)かOpenGLで作るようにしましょう。
Unityなどのゲームエンジンで作ったゲーム単品だしはエンジニアとしてのアピールポイントが0なのでやめた方がいいです。
(UnityだとUnityの機能でだいたい作れるので技術力のアピールができないからだと企業の人や学校の人からも聞きました)
・ジャンルの例
・ゲーム自体
企業が発売できるクオリティがもとめられるので難しい
・シェーダー技術
一番人気だと思う。見た目でわかるのでアピールしやすい。ツールと組み合わせるとgood
・AI技術
これも人気があると思う。
ゲーム内でビヘイビアの動きや、ビヘイビアの組み替え機能など、工夫があるとgood
・ツールやゲームエンジンなど
私が作品として作ったもので、大手の企業や一部の中小企業に好評でした。
しかし、大体の企業からは見向きされなかったので、ゲームに反映できる、実際に使うことができることを目標にすると良いです。
・技術デモ
一つの技術を展示するだけなので難易度は低そうですが、先端の技術を使うことなど他の作品よりもインパクトあるものを使わないと見向きもされないので、1番難しいと思います。
既に広まっている技術を使うのならば、それをゲームを作った方がマシです。
・ゲームエンジンで制作したもの
これ単体だとおそらく書類が通ることはないでしょう。
DirectXの作品+チーム制作で作ったものなど組み合わせるのが一番いいと思います。
また、大きなコンテストで受賞したものだと非常に効果的だと思います。
なにがどうであれ、自分の作品ならではのアピールポイントがある作品を作るのがポイントだと思います。
6.まとめ
いろいろと長く書いてしまいましたが、要点をまとめると
・エントリーシートなどの書類をしっかり書こう
・応募作品はアピールポイントをしっかりと
・面接は練習と笑顔
これぐらいだと思います。
ゲーム業界は狭き門ですが、それ相応の努力と実力があれば内定を取れると思います。
内定が取れず、挫けそうになっても諦めないことが大切なことだと思います。
7.どうしても内定が取れない時
どうしても内定がとれないことがあると思います。
しかし内定取れなかったから死。というわけではなく、まわり道をする必要がありますが、新卒よりも楽に行ける方法もあるようです。
・IT企業などのプログラミングが活かせる仕事をすること
新卒よりも社会経験が多い人材の方が審査基準新卒よりも低く、私の学校では、3年〜で転職する人も多いそうです。
ゲーム企業よりも需要が高く、ゲーム企業よりも内定が容易です。(もちろんそれなりの実力が必要ですが)
あまり思い詰めないでまわり道をするのもいかがでしょうか?
8.結局のところゲーム企業ってどうなのか
ゲーム企業は夢もあり、あたかも素晴らしい業界のように思えますが、実際はそうでもないように見えます。
・必要な人物像
私は
ゲームが好き ≠ ゲーム作るのが好き
と思っていて、実際にゲーム制作について学ぶとそれが痛感すると思います。
もちろんゲームが好きなのは大切なことですが、ゲームをプレイするのが好きだけではプログラマになることは無理ですし、プランナーなどになることもできないでしょう。(プランナーはプログラマよりもプロフラミングできないと無理とも言われますし)
ゲームプログラマは数学や物理などの理系の能力が必須です。
ベクトルや三角関数などは当たり前のように出てきますし、プレイヤーの落下処理は自由落下運動などの方程式が必要です。
なので私はゲーム好きよりも知識欲が溢れた社交的な人の方がゲームに向いていると思います。
・ゲーム企業について
ゲーム企業は他の企業よりも環境は劣悪だと思います。
最近の労働環境は改善されているなどとの話が多いですが、それでもあまり良くなく残業は当たり前、繁忙期は土曜出勤ありなど(ただしその分の代休がある企業もあり)
いわゆるブラック企業です。
私がインターンに行った企業はゲーム企業の中でも最黒とも言えるところで、薄給で残業当たり前、土日出勤もよくあるところにいきました。
(もちろん福利厚生はない)
余りにも酷く、7月に内定貰えたにも関わらず私は辞退させていただきました。
当時の私はここに決めるよりも他に良い企業にいきたいと思いましたし、このインターンでゲーム企業への熱が冷めるぐらいのものでした。
私はこの一件で(労働環境の)悪いゲーム企業よりも(労働環境の)良い他業種の企業をお勧めします。
それでもゲーム企業に行きたいと思うのであれば自分のかけがえのない時間を企業のゲームのために捧げる覚悟をするべきです。
ここまでかなり長文になってしまいましたが読んでくれた人に感謝と、もし不快になってしまった人には申し訳ないです。
私がこのほぼ1年間にわたるゲーム企業への就職活動を経て感じたこと思ったことを書けたと思います。
しかしまだ書いていないこと(日々の過ごし方など)もあるのでまた後日、書こうと思います。