歌未満
綴り続けても繋がれはしないとわかっていても連ねることを
息継ぎのように浮かんだ文字列は塩素の匂い
指を零れて
エアコンの温い空気を許せずにうずくまったら呼吸ができる
暇そうな冬の田園りんりんとあゆむ 人間引き連れた犬
イヤホンジャックがなかったら、どうするの。
未来からきたなら教えてよ
存在しなかったはずの思い出は甘やかな懐古の走馬灯
指と指 アダムの創造かのように どうかいなくならないで 光って
ポラロイド誰のか分からない指紋消せないままで並べかえてる
マッキーのインク溜まりに行間を読む2分間 フラッシュバック
短歌が好きだったはずなのですが、ずいぶん長く離れていたので、勘とか瞬発力みたいなものを完全に失いました。オタクもすなるアイドル短歌といふものを、わたしもしてみむとてするなり。楽しかった。難しい。もっとちゃんと歌作やりたいし、たくさん読みたい。
もしかして、あまりにありきたりだ……とか、好きな人間の言葉の焼き直しだ……とかいうおもしろくなさを受容して、ちゃんと推敲をすることが歌作だったりしますか?
処方薬を飲み忘れた日に突如57577の形を書けるようになったので、脳みそって、創作って、なんなんだ。と思いながら、書けなくなった状態で推敲しようとして挫けてしまったのでもういいやと思って出します。昔のものもきちんとアーカイブできていないので手直しして載せたい気もするけど、恥ずかしくなってきて耐えられなくなりそうだし、これもそのうち消しそうではある。