またまた亜鉛について
「亜鉛」は、微量必須ミネラルで、全身に分布し、大部分の組織に存在し、体内の多くの代謝・酵素機能に関与します。
亜鉛含有酵素は、数百種類程度知られており、細胞の複製、炭水化物およびタンパク質の代謝や膜構造に関与し、味覚、皮膚や粘膜の健康、生殖機能、血中でのビタミンA運搬などに必要です。
これだけ多くの代謝や酵素機能に関与することから、欠乏症による症状は多岐に渡ります。
リンパ球の増殖が抑制されることで免疫不全に陥ることもありますし、目に見えて分かりやすい症状の一つには、皮膚の角質層の構造が壊れてしまうことによる皮膚症状があります。
亜鉛欠乏による皮膚疾患は、理論上は亜鉛の添加によって改善します。
ちなみに、
「AAFCO基準を満たすはずの総合栄養食であれば栄養性のトラブルに陥らない」とお考えの方も多いと思いますが、実はそうとも限りません。
亜鉛の摂取量不足だけでなく、亜鉛の吸収を阻害する食品添加物(ポリリン酸など)を含む加工食品やレトルト食品を多く利用することも、亜鉛不足を招きます。
実際総合栄養食を食べている子で、亜鉛の欠乏の症状が見られる子を多く診察してきました。
余談ですが、人では、お酒をよく飲む方も注意が必要と言われています。
アルコールの代謝に関わる酵素は、亜鉛を材料としており、お酒を飲むことで体内の亜鉛が使用されるだけでなく、アルコールは尿中への亜鉛の排泄を促進してしまいます。
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