人間は「精神は善良」だが「行動は愚か」という前提で計画を立てる
仕事でやりがちな失敗として「人間は善良だから正しい行いをする」前提で計画を立てて、何か問題が起こると人格や精神を攻撃するいうというやつですね。社会に出て1年でも経験のある人は誰でも心当たりがあると思います。
だた、人間というのは基本的に善良なので、悪意や未必の故意によって悪い事象が招かれるというのはほとんどなく、ピュアに忘れてた、とか、知らなかった、とか、体調が悪い、とか、二日酔いだった、とかやんごとなき事情でできなかったけど知らせることができなかった、とかで起こるような問題がほとんどです。
ここで「知らない方が悪い」というのは悪手で、それを言ってしまうと完全に物事が明確でなければ進めるな、となってしまい、メンバーは上司の顔色を伺うだけになり、「上司の言ったことはきちんとやるけどそれ以外はやらない」といった風土になってしまいます。こうなると大きな問題が見えないまま物事が進んでしまい、それが明るみに出る頃には取り返しがつかないことになります。無理矢理封じ込めればまだよいですが、認知サイドを歪ませて”成功した”ことにしてしまうこともあり、なかなか不健全なことになります。
なので、不注意で何かが起こることは当然として、その不確実性を想定した計画づくりをすることが大事になってきます。また、そうやって余裕を持つことで学びの機会や思考の幅の広がりや深まりを生み出すこともできます。人間余裕がないと新しいことや先のことを考えることはできませんし、そうしないと今見えていないリスクや機会に気づくことができません。
ここで、多分2つの疑問が思い浮かぶと思います。
①実際にそんな計画づくりができるの?
②上司がそんなに思慮深くなくていつも振り回されている場合、どうしたらいいの?
①については別途エントリを設けたいと思います。②については私も整理している最中です。自分は今ではポジショニングや主張でそれなりの裁量を得ていますが、それが最善手だったとはまったく思えないので、色々な方の意見を聞きたいです。