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Gemini Advancedの新機能「Deep Research」で調査業務を効率化しよう!
こんにちは!AI-Bridge Labのこばです!👋
GoogleのAIモデル「Gemini」の新機能「Deep Research」をご存知ですか?この機能を使えば、複雑かつ膨大な調査タスクをAIが自動的に実行し、包括的なレポートを作成してくれます。
今回は、この機能の使い方と活用事例について、分かりやすくご紹介します。特に、ビジネスシーンでの活用方法にフォーカスを当てて解説していきますので、最後まで読んでいただけると幸いです!
Deep Researchモードとは?
Deep Researchは、Gemini Advancedに搭載された新機能で、ユーザーの調査をAIが代行してくれるツールです。最大の特徴は、100万トークンものコンテキストウィンドウ(文脈記憶力)を持っており、数百ソースを超えるような大量の情報を一度に処理できる点です。
従来のAIアシスタントとの大きな違いは、より主体的に調査を進められることです。例えば、市場調査や競合分析といった複雑なタスクも、AIが自動的に必要な情報を収集し、整理してくれます。
Deep Researchの使い方
基本的な使い方は非常にシンプルです。以下の3ステップで始められます
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具体的には…
Geminiにアクセスします
モデル欄から、1.5 Pro With Deep Researchの項目を選択することで利用可能です。有料プランのGemini Advancedに加入している必要があります。
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計画を編集を押すと、現在のリサーチ内容について、geminiとのチャットを通じて計画の修正案を相談することができます。意図通りに計画されていないこともあるので、必ずチェックしましょう
自動的に検索を行ってくれます。
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しばらく待つとレポートが生成されました。待っている間はこのページを開いていなくても作業は進行します。
生成されたレポートはGoogle ドキュメントで開くこともできます。
表が含まれている時は、スプレッドシートで開くことも可能です。
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こちらが、出力されたドキュメントファイルです。
今回は106 件のウェブサイトから収集しました。自力でこれだけの情報を調べようと思ったら膨大な時間が掛かるので、いかに効率的かが分かりますね。
他の検索サービスと比べてどう違う?
他にも膨大なソースからデータを収集することが可能なAIサービスと比較してどのような量・質的な違いがあるのかをご紹介します。
今回は同じ検索クエリを使ってFelo.AIのDeep Searchと、GensparkのAutopilotデータ検索と比較してみましょう。
[検索クエリ]
EC業界の現状と主要プレイヤーの動き
Felo.AI
参照ソース数:50件
最終的なレポートの特徴:高速な検索にも関わらず膨大なソース量。レポートは比較的シンプル
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Genspark
参照ソース数:38件
最終的なレポートの特徴:評価軸が明確な充実したデータを収集し、テーブル形式にまとめる
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Gemini Deep Research
参照ソース数:104件
最終的なレポートの特徴:詳細で、膨大な文字数のレポート
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それぞれの違いと用途をまとめると
Feloは10数秒程度で数十個のソースを検索でき、簡潔なレポートにまとめられることが魅力です。普段使いとして調べ事や、WEB検索の代わりに使うのに十分な速度だと思います。
Gensparkは、5分~10分程度の時間はかかりますが、高品質なデータテーブルを作成することができます。検索ソース数は数十個が通常ですが、エージェント的なワークフローで、自省的なチェック機構もあり、情報の信頼性も高めです。収集したデータを元に一覧表を作りたい場合に向いており、レポート全体を生成するのには不向きです。
Geminiは、3~5分程度の時間で、数十~数百ソースを検索し、詳細なレポートを作成することができます。トピックスに対して、言語化された深い理解が必要な場合や、調査レポートを作成したい場合などに向いています。
具体的な活用例
Deep Researchでのレポート作成は数分~十数分の時間が掛かるため、直ぐに答えが欲しい場合には適しませんが、以下のようなケースで有効活用できるでしょう。
1. 市場調査の効率化
1-1. 競合他社の分析
どんなときに役立つ?
新しいサービスや製品を開発するときに、既存の競合がどのような戦略を取っているかを早急に把握したい場合に便利です。検索クエリ例
「自動車業界の競合他社分析をしたい」とテーマを入力します。
1-2. 市場動向の調査
どんなときに役立つ?
どの市場が今後伸びていくのか、大まかな方向性を短時間で把握したいときに有効です。検索クエリ例
「スマートフォン市場の5年後のトレンドを知りたい」と入力。
1-3. 消費者トレンドの把握
どんなときに役立つ?
新商品の開発やリブランドの際に、ターゲットとなる消費者がどんな商品やサービスを好んでいるかを知りたいときに役立ちます。検索クエリ例
「若年層のスキンケア消費動向を調べたい」と入力。
2. 学術研究のサポート
2-1. 文献レビュー
どんなときに役立つ?
研究の論文を書いたり、文献調査をするときに、膨大な論文や資料を手動で読み込むのは大変です。AIで効率化できます。検索クエリ例
「量子コンピュータの最新論文」を調べたいと入力。
2-2. 研究テーマの背景調査
どんなときに役立つ?
新たに始める研究テーマの概要や、既存の研究の不足点を素早く把握したいとき。検索クエリ例
「再生医療における幹細胞研究の現状と課題」を調べたいと入力。
2-3. 最新の研究動向の把握
どんなときに役立つ?
自分の研究分野で最新のトレンドを追跡し、見落としている動きがないか確認したいとき。検索クエリ例
「AI倫理の最新の学会発表やニュース」を調査したいと入力。
3. ビジネスレポートの作成
3-1. 業界分析レポート
どんなときに役立つ?
新規プロジェクトの立ち上げや事業計画の策定など、業界の全体像を素早く把握したい場合に便利です。検索クエリ例
「EC業界の現状と主要プレイヤーの動き」をレポートにまとめたいと入力。
3-2. 投資調査レポート
どんなときに役立つ?
投資先の判断をするときに、数ある候補の中でリスクやリターンを早めに洗い出したいとき。検索クエリ例
「テクノロジー分野のスタートアップへの投資リスクと潜在的リターン」を調査したいと入力。
3-3. トレンド分析レポート
どんなときに役立つ?
経営会議などで、ある特定の業界や消費者動向について最新のデータを示したいとき。検索クエリ例
「ファッション業界の最新トレンド」を調べたいと入力。
4.カスタムボット作成のための資料収集(RAG)
どんなときに役立つ?
ChatGPTのGPTsや、Projects(Claude)などのカスタムボットの作成時に投入する資料を収集するのにも適しています。
検索クエリ例
「画像生成AIのプロンプトテクニック」を収集してと入力
メリットとデメリット
メリット
調査時間の大幅な短縮
包括的な情報収集が可能
Google検索との連携による正確な情報収集
レポートの自動生成機能
デメリット
調査には数分から十数分の時間がかかる。
まだ実験的な機能のため、完璧な精度は期待できない
出力形式がレポートと限定的。
まとめ
Deep Researchモードは、ビジネスパーソンの調査業務を大きく効率化する可能性を秘めています。特に、大量の情報を扱う必要がある市場調査や競合分析などで、その真価を発揮するでしょう。
まだ出力形式などは限られてはいますが、既に実務レベル(人間のチェックは必要)でも利用ケースが出てきそうですね!
今後のアップデートでさらに便利になることが期待される機能です。ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか?
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o1 Pro modeに月間の居酒屋のアルバイトのシフト作成を依頼してみたら、全員の希望条件を満たすシフトが4分後に出力されました!(修正なし)
— こば@AIBridge Lab (@doerstokyo342) December 23, 2024
従来のモデルでは難しかったタスクも、最新モデルならこなせるようになっています。実務で活躍できる場面が多そうですね!#生成AI #業務効率化 pic.twitter.com/tVNeJrt6qK
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