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"Abi"ってサッカー選手がいるんですよ。本名は安彦考真っていうんですけどね...
僕は別にこの選手のピッチ内のプレースタイルを知りません。
けど、文章や発信内容を踏まえれば「アツい気持ち持って、とにかくガムシャラに、ボロボロになってもやり続ける」んだろうな、というイメージを持つことができます。
常識というか、当然の認識というか、「え?そんなことできんの?」みたいな動きをするスポーツ選手がいることを知ってもらう機会になってほしいと考え、書くことにしました。
0. はじめに
1. 契約金0円のサッカー選手
2. プロフェッショナルプレイヤー
3. 看板を背負う覚悟
1. 契約金0円のサッカー選手
率直に、契約金0円のプロサッカー選手って、存在し得ると思いますか。
「そもそも、"プロ選手"である以上、契約金があって然るべきだろう」というのは重々承知していますし、チーム、クラブとしては、必要なピースとして認めるからこそ、契約金としての支払いが生じることもわかっています。
逆にそれ以外の面で、「プロ」とは何か、ということを考えなければなりませんから、そんな面倒なことはしたくないわけです。
一度、規定的に決まった定義というのは、誰しもが否定する必要がないからこそ、平常運用されるのであり、そこへイレギュラーな事案が発生したときに大きなストレスを抱えるのは想像に難くありませんよね。
それが規則であれば、まだ「そうなったのだから」ということで、その規則を決めた組織なり、なんなりと共に行動をしている既存の利益享受をしている人たちは諦めがつきますよね。
というか諦めをつけないといけないところがあります。
しかし、「考えかた」や「認識」というものになった途端、規則のない中で、その判断を個人に委ねられると一気にハードルが上がります。
人の数だけ認識が異なるなんてことは、往々にしてありますが、共通言語はあっても、その「捉えかた」や「見かた」というのは、見る「立場」や「位置」によって変わりますよね。
「サッカー」という一つのスポーツ種目を通してみても、ドイツで見るサッカーと、南アフリカで見るサッカーと、アメリカで見るサッカーと、アルゼンチンで見るサッカーって、それぞれに異なる部分があります。
よくサッカーのことをわからない人からしたら、大した違いとは思わないようなことでも、中の人や当事者からしたら大きな違いであるというように。
今回、取り上げている安彦 孝真(あびこ たかまさ)という選手は、「プロサッカー選手」という定義に対して、あくまでも頭の中で想像してただけの内容に対して、疑義を呈しうる存在なんじゃないか、と。
2. プロフェッショナルプレイヤー
FIFA(国際サッカー連盟)は、プロフェッショナルという言葉について、きちんと定義をしています。FIFAは、サッカーみたいに組織的なスポーツを取り組むには2種類の人がいて、プロとアマチュアだ、といってます。
その上で、改めて「プロフェッショナル」なサッカー選手っていうのは...
「クラブと契約を結び、日常の出費を上回る支払いをサッカー活動により得ている者」
...ってことなんですね。ここを読んでいただいて、気づいた人もいるかもしれませんが、この文章には二つの条件が含まれています。
① クラブと契約を結ぶこと
② 日常の出費を上回るを支払いをサッカー活動により得ていること
この二つを満たすことができれば、FIFAの定義する「プロフェッショナルなサッカー選手」として認められるというもので、先日そんなツイートを先日行ったところ「思ったよりも」反響がありました。
いや、本当、思ったより。
ただ、本文を読んでいる中で、なかなかに解釈に苦しんでいるのですが、おそらく、上に書いているように、クラブからの支払いに限定された話ではないのかなぁ、なんて思ってます。
A professional is a player who has a written contract with a club and is paid
more for his footballing activity than the expenses he effectively incurs. All other players are considered to be amateurs.
ここで紹介したいのが今回のタイトルで書いている、安彦考真という選手。
安彦選手の場合、クラブと契約を結びましたが、「日常の出費を上回るを支払いをサッカー活動により得ていること」ということでいえば、自らそれを「クラブから」受け取らずに活動しています。
じゃー、プロフェッショナルなサッカープレイヤーではないのか、といえば、完全には否定できません。なぜなら、彼は水戸ホーリーホックというクラブから「契約」を勝ち取ることができているわけです。
この「契約を勝ち取る」ということをできているからこそ、選手名鑑に名前がのり、公式HPに所属選手として記載されることになります。
ここに辿り着けない選手がいる、ということは事実な訳で、だからこそプロ選手には稀少性があり、そこに辿り着いたこと自体にも価値があるのです。
看板を背負う覚悟
でも、それは同時に「プロ選手」という看板を背負う覚悟を問われるものでもありますから、サッカーが上手いからといって継続できるわけでもありません。
自らをパブリッシャー(出版社、版元、発行者、発行人、発行元、販売元などの語意)、つまり「発信者」として定義づけられるかどうか。
それを自覚し、その役割を全うすることまでを含めて「プロフェッショナルな選手」という訳です。
つまり、プレーが上手いだけ、選手としての能力が高いだけではプロ選手としては「足りない」ということです。いってしまえば、広告塔としての役割まで含めた中でプレーしなければならない、ともいえます。
「そんなことできるか!」
「そんな余計なことまで考えてプレーする余裕ないわ!」
「契約切られるギリギリなんだ!」
「プレーでアピールできなきゃどうしようもないでしょうが!」
などなどと聞こえてきそうなものですが、いってることはわかります。
けど、個人事業主、というのはそういうものです。自分が歩くことによって、仕事になるのかならないのかが変わります。自分の行動を人が見て、歩きっぷりを見て仕事を依頼しようかどうかを判断されます。
「歩いて」といっているのは、自分の自宅外での行動全般を指してます。つまり個人事業主っていうカテゴリに所属する人たちは、自分で仕事を取ってこないと誰も仕事をくれない孤独な存在なわけです。
安彦選手は、その"看板の背負い方を投げかける存在"だということであり、他の選手は自らのサッカーと言わず、スポーツに向き合う姿勢を再度、考えて行動すべきではないでしょうか。
プレーで結果を出す、チームの一員として勝利に貢献する、ということは大切なことです。それがプライオリティの高いことであることは揺るぎない事実ですし、僕もそれは否定しません。
けど、「個人事業主」である以上、それだけでは足りない。
安彦選手は、この「プロクラブとの契約選手」という看板について、理解してるんでしょうし、だからこそ、(敢えて言いますが)下駄を履かせてもらえるということに気づいてます。
彼の行動自体が、これまでのプロ選手のあり方に疑義を呈する、ということを身を以て体現しているので、有無を言わさない説得力と納得感があるわけです。
ここで再認識できたのは、普段からの「発信内容」と「行動」というのは、片方が独立しているのではなく、ワンセットなのだということ。
で、僕が主催となって、スポーツの本質的な価値や可能性について考える機会を12/14 に開催するわけですが、声かけてみました。プロ奢ラレヤーさんとの会話に割り込む形で、ちょっと遠目から小ずるい感じで。
そしたら...
ありがとうございます!!!!!
...と、いうわけで...
安彦 考真選手の登壇決定!!!!!...と言いたかったのですが、さすがにあまりにも日程がタイトすぎました...
安彦さん、申し訳ございませんです...
(下部リンクは安彦選手のオンライン支援クラブ)
また、12/15に安彦さんが「Abiko shout」というイベントをやるそうです!お時間がある方は、熱を感じに参加してください!
しかし、これに諦めることなく、サッカー選手の定義を根幹的に考え直す機会をくれた安彦さんを新潟にお招きする機会を設けられるよう、まずは第二弾、第三弾と継続して動いていくことを心に強く決めました!
改めて、12/14 は早川史哉選手、清水千浪選手、谷口博文さん、五勝出拳一さん、社会的な意義のある面々でのイベントを開催することになりました!ぜひご参加ください!
日時:12/14 (金) 18:30~21:00
場所:クロスパルにいがた
お申し込みはこちらから(もしくは下部の画像リンクから)お願いします!
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