オープンである(開かれている)こと、そしてハブである(紡ぐ)こと
どうも、遠藤(@ryosuke_endo)です。
福岡の九州産業大学の中で人間科学部スポーツ健康科学科というのが新設されたそうなんです。
その中で准教授を務める福田拓哉さん(大学の教員紹介ページ)は、新潟経営大学に在籍されていた頃に懇意にしていただいてましたが、最近、ぼくが手がけることになったイベントでもチームの一員として、手を貸してくださってもいます。
そんな福田さんが仕掛けてますよ、仕掛けてます。
内容を簡単に説明すると“福岡ソフトバンクホークスのビジネススタッフが大学で講義をしますよ”ということです。これは他の大学や専門学校でも取り組んでいるでしょう。
今回、ぼくが最も大きな価値があると思っているのは、年間講義の中で二回、公開講座として一般の方も参加できるという点にあると思ってます。(シラバスはコチラ)
ソフトウェアの世界ではOSS(オープンソース・ソフトウェア)といって、プログラミング言語(日本人には日本語で話しますが、コンピューターに話しかけるにはプログラミング言語で話しかけます)でいえば、GoogleやTwitterなどの世界的なインターネットサービスや、Andoroidアプリなどは主にjavaという言語が用いられています。
iPhoneやiPad、Mac用のアプリを作るために言語として、swiftがAppleからオープンソースとして、世界中の開発者に公開されています。
どういうことかといえば、Appleは根幹となるハードを構想し、形にしていくものはあれど、そこから先のアプリなどのサービス内容は第三者が好き勝手作っている状態で、それが前提になっているということ。
これからの時代はオープンであることがベースになっていき、そうでないこと、例えばプライベートという言葉や表現が怪しい表現になって行かざるを得ないことになっていくのではないか、というのがぼくの考えです。
我々の生活の中ではスマートフォンやパソコンという形で、必須な存在になってきているハードを司る上で、その性能やサービス内容を決定づける開発言語。
それを多くの企業なり個人がオープンにしている、オープンな状況になってきている現代において、閉じられている企業や学校、ひいては個人は、勝負の土俵に上がることが難しくなっていくのではないか、ということです。
個人でいえば、オンラインサロンは既存の会社という組織を根本的に覆しかねない新たな組織のあり方です。出資の「価値があると認められた個人」が、その価値信用を担保に資金を募り、その対価として「出資した個人」が価値創造に奉仕する権利を与えられます。
どういうことかといえば「お金を出した当人自らが、提供できる価値を最大限に発揮し、仕事をする組織」というものです。これまでの会社組織は、時間対価・成果対価として会社組織のトップが給与を支払いますが、その逆です。
そんな魅力的な個人が組織を作れる時代になっているのは、間違いなくオープンであるということが前提となったからであり、関与できることに価値があるからです。
今回、その場所は大学となります。
常々、ぼくは学校という場所は開かれた場所であるべきだと考えていますし、そうであることこそ、学校の本来的な価値があるのだと思います。市民講座や場所の提供、というのはその始まりであり、一歩。マサチューセッツ工科大学では無料オンライン講座で修士が取得できます。
この動きは他の大学でも徐々に大きな動きになってきてますので、寄付金が多額に積み上げられる上に、その成果がドンドンと出せる大学はこれからもこの動きを強めていくのではないでしょうか、と。
で、話を九産大に戻します。
スポーツ業界って、正直にいえば閉鎖的な側面が強かった。強かった。ぼくもその中で微力ながら働いてましたので、その環境はよくわかります。
しかし、ここ数年、ソフトバンク、楽天、DeNAなどプロ野球の中でIT企業がオープンな状況を年月をかけて作り上げてきたことによって、その動きが変わってきていると感じます。
そんな中、大学のスポーツビジネスの講義を一般公開講座として実績を作れた、というのは大学としても、チームとしても、市民にとっても非常に有益なものになるはずです。
そして、これをきっかけに九州に位置するスポーツチームはソフトバンクに続くことで、大学に在籍する優秀な人材を確保することにもつながるかもしれないし、サポーターや応援に来てくださる人たちに自分たちの想いを伝える場所とすることもできるかもしれません。
これから、オープンな時代になっていくのだと仮定すれば、そのハブとなる存在が最も価値のある存在だと考えています。つまり、中間役というか、それこそメディアというか、繋げることができる人に価値が生まれると考えてます。
その意味でいうと、何よりこの企画を立ち上げ、そのハブとなることを選び、実際に仕組みを作った福田さんは、大学という組織体の中でも価値のある存在でしょう。
...と、結果的に福田さんを大いに持ち上げる記事になりましたが、我が新潟ではどんな動きになるのでしょうか。