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パン工場のはなし。
わたしが生まれ育った地で、高校生が日雇いで働ける数少ないアルバイトと言ったら、もっぱらパン工場だった。春と秋に祭りを開催するあのメーカーの工場があるため、主にお彼岸、お盆、クリスマスなどにアルバイトの募集があるのです。
私も一度お彼岸のおだんご作りのバイトに参加したことがある。
工場のライン作業で、
機械からだんごが流れてくる
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機械がだんごの上にあんこをのせる
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バイトがあんだんごの上に薄いフィルムを置く
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バイトがフィルムの上にフォークを置く(雪見だいふくのやつみたいな)
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バイトがふたを閉める
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バイトがふたをセロテープで二か所留める
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バイトがふたにシールを貼る
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お彼岸だんご完成です!!
ひとつのラインにつきバイトが約5人必要となります。わたしはふたをセロテープで留める係でしたが、コツをつかむまでは、少し手がまごついてライン作業に支障をきたしてしまったり、ちょっとぼーっとするとまたリズムを乱してしまったり、単調なようで案外あなどれない作業でしたね。何より6~7時間立ちっぱなしってのが一番つらかったですね。立ちっぱなしにメンタルをやられてだいたいみんな一回でやめてしまうんですよね。
わたしのお彼岸だんごエピソードはまだマシなほうで、「ま〇ごとバナナ」のいちごバージョンのラインに友達が二人で行ったときのお話。
友人Aはクリームの上にいちごをのせる係、友人Bは機械から流れてくるアツアツのスポンジの薄皮をはがす係で、明らかに作業内容に差があったようです。友人Aは立ちっぱなしであるものの単純作業、友人Bは汗ダラダラかいてまさに地獄のようだったとのこと。海老一染之助・染太郎師匠の「これでギャラおんなじ!」みたいだなぁと思いましたね。
最近お店に入るときとか消毒液をシューって手にかけるから、このエピソードをふと思い出しました(工場に入る時も消毒液をぷしゅーした)。