【読書メモ】アウトプット大全 樺沢紫苑

【読書メモ】では自分が関心を持ったポイントや言葉についての感想やメモ、要約したことを書いていきます。

伝える

相手によくない事実を伝えるとき、あまりショックを与えずに伝える方法がある。

それが、「クッション話法」というもの。

その一つが、
プラスの情報にプラスの情報を上乗せして相手に伝える「Yes And話法」というものだ。

具体的には、
「最近、業績アップしてるね。さらに時間厳守できると最高だね。」
といったように、
叱る、欠点を伝えるのではなく、「してほしい」「できたらいいね」のようにポジティブに置き換えて伝えると良い。

もう一つのクッション話法は、「Yes How話法」というものだ。

具体的には、
「最近、業績アップしてるね。どうすればもっとよくなるか一緒に考えてみよう。」
といったように、
「悪いニュース」を直接伝えずに、本人に考えさせるパターン。

人間の行動が変わるためには「気づき」が必要である。
相手にストレートに欠点を伝えるとそれを受け入れ難い場合もあるが、
相手自身に気づかせることで、相手の行動を改善させる効果が高い。

断る

本当に自分がやりたいことをするためには、「断る」ことが必要になってくる。
しかし、日本人は断ることがとても苦手で、何でもお願いを聞いてしまいがちである。

「断らない人」は、自分が本当にやりたいことに対してエネルギーと時間を割けなくなっている。

断れないせいで、休憩や睡眠、家族と過ごす時間が減り、不幸な人生になってしまう。
死ぬほど忙しくなって睡眠がとれなくなったり、健康を害したりして初めて「断る」わけだが、だったら最初から断るべきだ。

「断る」ことで、自分の時間を確保でき、本来すべきことや自分がしたいことに時間とエネルギーを割くことができる。
そして、やりたくない仕事を断り、やりたい仕事を引き受けることで、やりたい仕事が増えてくる。

「断る」ことのメリットは多いから、ちゃんと断る技術を身に付けた方が良い。

では、どうすれば上手に断ることができるのか。

それは、4つのルールを使うだけで解決できる。

1.「優先順位」を決めておく。
 仕事よりも家族の方が大切だと決めているなら、家族と過ごす時間を減らしてまで仕事を引き受けない。

2.迷わずに断る。
迷った素振りを相手に見せると、付け込まれる可能性があるので、断るときは迷わずにきっぱりと断る。迷った素振りを相手に見せると、付け込まれる可能性があるので、断るときは迷わずにきっぱりと断る。

3.ケースバイケースで判断しない。
「断る」判断は、優先順位に照らし合わせて、常に同じ基準で断る。ケースバイケースで断ると、トラブルのもとになりかねない。

4.断りの公式を使う。
「謝罪(感謝)+理由+断り+代替案」で断る。
具体的に、残業を頼まれた場合、
「申し訳ございません(謝罪)。選んでいただいて大変ありがとうございます(感謝)。本日、子供の塾の送迎があるため(理由)、残念ながらお引き受けできません(断り)。明日の午前中でしたら終わらせることができるのですがいかがでしょうか(代替案)。」
というように断ることで、角が立ちにくく誠意のある断り方ができる。

ほめる

部下が何か行動を起こした場合、上司はその行動に対するフィードバックをすることで、部下の自己成長が促される。

そのフィードバックは、具体的に「ほめる」と「叱る」だ。
部下の行動が正しかった→ほめる
部下の行動が不適切だった→叱る
というように、フィードバックを行うことで、部下は適切な行動を学ぶことができ、不適切な行動については原因を究明し、対策を講じて、同じ過ちをしないようにする。

「ほめる」「叱る」によって「気づき」が発生し、自己成長が引き起こされる。

しかし、ほめ方を間違えると部下が勘違いすることもあり得るため、ここでは自己成長を促す「ほめ方」を3つ紹介する。

1.強化したい具体的な行動をほめる
結果をほめるのではなく、強化したい具体的な行動をできるだけ細かくほめることで、ほめられた本人は、「これからももっとそれを頑張ろう!」と思うようになる。

2.承認欲求を満たす
「マズローの欲求5段階仮設」では「人から承認される、認められるという『承認欲求』は、人間の欲求の中でも高次に位置する。」と言われている。
そのため本人の「承認欲求」を満たすほめ方は、本人のモチベーションを大きくアップさせる。
組織や他の人への貢献を強調することで、承認欲求は強まる。

3.文章でほめる
手紙やメールなどの形で残るものでほめることによって、あとから何度も見直すことができ、見直すたびに「ほめ」の効果が得られる。

「ほめる」「ほめられる」によって人間関係は深まっていく。
人間は自分をほめてくれる人に対して好意を持つため、
上手にほめることで、働きやすく、モチベーションの高い職場になる。

叱る

「叱る」とは「失敗」や「好ましくない結果」に対するフィードバック。
結果として「気づき」を誘発し、「対策」を講じて、「行動」の変化が起こり、「自己成長」が促される。

つまり、相手のために叱るので、「For You」(あなたのための)視点で叱ることが最も重要になる。
「For Me」(わたしのための)視点で叱るのは、「叱る」ではなく「怒る」である。これは反発を招きやすいため、良くない。

具体的には、「修正してほしい具体的な行動を指摘する」ことが重要。
具体的に指摘しないと「気づき」や「学び」に繋がらないため、ただの怒りになる。
もしくは、失敗した原因や理由、対策を本人に考えさせるのも良い。本人が気づかなければ一緒に考える。

重要なのは、失敗を繰り返さないこと。「気づき」と「対策」が得られて初めてフィードバックが上手くいったと言える。


まとめ・感想

ここまでで自分が参考になった内容を自分なりにかみ砕いて簡単に要約してきた。その中で、この本は、これまでに感じたり思ったりしてきたことを言葉として表現してくれた本だと私は感じた。
自分はアウトプットが下手で、そんな自分を変えたい。もっとアウトプットが上手くなりたい。と思って購入した本だったが、価格以上の価値があった本に思えるほど濃い内容で参考になる部分がたくさんあった。
この投稿と一つ前の投稿を見て、少しでも興味を持った人がいたら、ぜひ手に取って読んで見てほしい。基本2ページで内容が完結し、イラストも用いているため、本を読むのが得意ではない人でも読みやすい構成となっているため、お勧めできる一冊である。

アウトプット力を鍛えて、世界を変えましょう。

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