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悩み相談のボランティアをして学んだこと

先月からボランティアを始めた。
フルリモートでできる、悩み相談ボランティアだ。

私はとあるサイトにボランティアの登録をしている。
そのサイトには、リアルの世界では相談出来る人がいない、何らかの悩みを抱えた人が相談内容を投稿する。
投稿を読み、「担当したい、できそう」と感じれば担当を引き受ける。
そこからメッセージのやりとりを重ね、詳しい相談内容を聞き、解決策を一緒に考えるというものだ。

始めたきっかけは、自分の傾聴力やコーチングスキルを高める機会が欲しかったのと、「見ず知らずの人に話を聞いてもらう」というフワッとした人間関係に興味があったからだ。
何か悩みがある時、親や友達など親しい人に相談するのは躊躇われ、ネット上の見ず知らずの人や、少し距離の空いた関係の人になら相談できる、ということがあると思う。親や上司、先生のようなタテの関係でも、友達や恋人のようなヨコの関係でもない、ナナメの人間関係とでも言うのか。いつでも関係を断とうと思えば断ててしまえる、そういうラクな人間関係があっても良いと思う。いや、あったほうが良いと思っている。


これまで約20人の相談を受け、1日あたり1~3人にメッセージを返信している。メッセージは何度やりとりしても良い。問題が解決するか、相談者が満足してもらえるまで、数週間に渡ってじっくりとやりとりする。

メッセージの返信は、1回に30分くらいかかる。
2人に返せば、それだけでもう1時間が過ぎている。
仕事やプライベートの勉強と両立するのが少しキツイときもあったけど、最近はなんとなく要領が掴めてきた。

この活動を始めて1ヶ月ほど経ったので、マイルストーン的な意味で感じたことを記録しておきたいと思う。


自分の人生で起きた辛い経験が、他人の役に立つ

これまで経験したいじめ、家庭内不仲、失敗、挫折、就活、失恋、受験、海外経験、休学など、これまでの人生で「あのときは辛かったなぁ」と思うことばかりが、相談者の悩みを解決する中で役立っていて、感謝されることが多い。これが一番のモチベーションになっている。
例えるなら、家のタンスに眠っていた古びたコインが、実はめちゃくちゃ高価なものだった、みたいな喜びがある。「私が持つ能力=資格や仕事のスキル」だけだと思っていたけれど、こういう経験も「私の力」にカウントして良いのだと思うと、不思議と自分に自信が持てた。


人生の全ての階層、段階、立場において悩みは存在する。

悩むのは真剣に生きようとしている証拠。
まずは悩んでいる自分をヨシヨシ( *ˊᵕˋ)ノˊᵕˋ*) してあげてほしい。

例えば、高校2年生の相談者から、「高校3年になってからの勉強が心配です」という悩み相談がくる。
高校3年生の相談者からは、「これまで真面目に勉強してきたけど、大学に受かるか心配です」と来る。
大学1年生からは、「大学には受かったけど、勉強が辛い」と来る。
大学2年生からは、「大学の勉強は順調だけど、将来なりたいものがない」と来る。
大学3年生からは、「将来なりたいものがあるけど、就職が不安」と来る。
大学4年生からは、「就活で内定もらった矢先に、本当に就きたい職業が変わってしまった」と来る。
社会人1年目からは、「就きたい職業についたけど、周囲の人間関係に悩んでいる」と来る。

一つの悩みをくぐり抜ければ、また必ず次の悩みがある。
悩むことは、生きることと同義

だから、何かに悩んでいる人は「自分はきっちり生きてるんだ」と胸を張ってほしいと思う。

私も、今のフェーズに相応しい悩みをちゃんと持っているので、胸を張っておこうと思う。


相談者の人が、社会に対して信頼を取り戻すきっかけになりたい

相談者の中には、病気や障害のせいで社会に対しての信頼を無くした人もいる。「見ず知らず」の私に相談してくれたそういう人たちが、街中や電車の中で「一緒に悩みを解決してくれた人が、この世の中のどこかにいる」と一瞬でも思ってくれたら嬉しいと思う。

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