形骸化した議論とチャットと箇条書き
以下読んだ
議論はと何かを考えた時、真っ先に思いつくのは政治の現場だろう。国会、予算委員会、市議会、町議会などのようにこの国には議会政治と呼ばれる議論の場が多く存在している。
これらから議論とは何か学ぼうとすると、「台本読み上げ会」という結論になるであろう。(多分、過言である。)
これで良いのだろうか?わからん。
研究ではいわゆる「議論」を行う事が多くある。そこで、研究視点から議論とは何かを考えてみる。おそらく、何も考えずとも普段から議論を出来ているし、この記事を読んでも何も変わらないだろうと思っている。しかし、理解の言語化と整理は重要だと思うので書いてみる。
研究における議論ってどんな時にする?
はじめに、何が議論なのかを考えるため、議論っぽいものやる場面を考えて見る。たとえば、以下の行動は「議論している」と言えそうである。
進捗報告会
結果の報告
足りてない実験の指摘
分析手法・新たな視点・新実験の提案
知ってる知識(似た研究論文)の共有
研究室メンバーとの雑談
困っている事の共有・解決策提案
やりたいことの共有
進捗共有
論文締め切り直前に先生と
結果可視化の図を眺め一緒に考察出し
論文草稿を眺めながら章立てやまとめ方の考案
学会での論文発表会
発表で端折った点の質問
解決策・似た論文の提示
( ところで、雲の上から見る雲はきれだ。現在、飛行機内で書いている。 )
議論の場でやることを整理してみる。
上記の「議論っぽい行動」を整理すると、1) 現状認識の共有と整理、2) 論点列挙にざっくり分かれる気がする。以下この2つが何なのかを定義して見る。
1) 現状認識の共有と整理
結果 / 困っている点 / やりたい事 / 質問
現状認識の共有と整理には上記のようなものが入っている。これを見ると、これらは「現状認識の共有と整理」のようである。つまり、議論の参加者内で共通認識を作る作業が1)現状認識の共有と整理である。
2) 論点・問題点の列挙と順位付け
足りてない実験 / 章立ての変更案 /
知ってる知識の共有 / 似た論文の提示 /
考察案 / やりたい事 / 分析手法・新たな視点・新実験の提案
これらには、「案的な物事」の列挙と、「やる or やらない」(優先順位)の判断を下すべき物事が含まれている。「案的な物事」とは、考察の案・新実験の提案などのことであり、これらは列挙しているだけである。もし、これらの案について、やる or やらないを決める場合、それらの案はおそらく論点と呼べるであろう。
少し寄り道だが、ちなみに、冒頭で示したnoteでは、論点を以下のように説明している。
つまり、議論とは何かを噛み砕いて説明すると、
「現状認識を共有し、案や問題点を列挙し、優先順位やどの案を採用するかを決定する行為」
と言えそうである。`
議論の方法についての提案?
以上を踏まえ、いくつか思うことを書いてみる。
a) 形骸化した議論
ここで、タイトル回収である。
つまり、議論には「やる or やらない」(優先順位)が必須である。一度の議論で優先順位の決定まで終わらない場合もあるかもしれないが、順位付けを目指し案や問題点を列挙・整理することは、議論として必須である。逆にいうと、現状認識の共有と整理のみでは議論とは呼べない。
(しかしながら、大人の多い議論の場やThe日本人の多い議論の場では、現状認識の共有と整理のみで終わる場合がある。特に、なんとなく列挙し、整理や優先順位付けをしないことはとても多いと思っている。また、案の一部を切り取って優先順位付けをしてしまい「あの意見どうなった?」ということもある。質疑や問題点の指摘、思いついた案の共有など、議論の場での発言は議論として体裁を整えるための必須事項であり、それをしないことは何を冒涜しているし、議論が形骸化していると言えるだろう。)
b) チャットと箇条書き
ここで、ふたたびタイトル回収である。
2)論点・問題点の列挙と順位付けにの「論点・問題点の列挙」部分は、チャットや同時編集機能(google docなど)でできないだろうか?
「口頭での議論」の 問題として、出た案の一部分のみに着目し議論を深めたり、答えを出したりするという点がある。僕はよく「この点はどうなったん?」と思うことが往々にしてある。こんな時僕は、場合によってはツッコむし、場合によっては放置している。しかし、列挙された案がテキスト化されリアルタイムで見ることができれば、すぐに誰かが気づくだろう。(まあ、意図的に無視する場合もあるので、誤魔化すのが難しくなるのはあれ)
何が言いたいのかわからなくなってきたので、なんだか上手くまとめれていない気がしている。申し訳ない。
以下読んだ
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感想として、傾聴は論点の列挙だなあと思った。
(飛行機に乗ったのはいつのことだろう。遅筆にも程がある。)
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