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踏み込み脚の使い方
まずはこちらをご覧ください↓
![](https://assets.st-note.com/img/1688309550611-01qFNE47US.jpg?width=1200)
こちらは2018年のMLB投手のデータです。エクステンションとは、ボールリリース時のピッチャープレートからリリース位置までの「ホームベース方向の」距離を示しています。要するにリリースポイントがどれだけ前にあるかを示しています。このデータを見る限り、球速が速いほどリリースポイントは前にある傾向があります。
しかし、このデータはそもそも身体の大きな投手を除いておらず、彼らはいわゆる前でリリースするようなフォームでなくてもエクステンションが高く出る可能性があるため、一概にリリースポイントが前にあればあるほど球速が速くなるとは言えないかもしれません。また、無理矢理にリリースポイントを前にするような運動連鎖を使えない投げ方では速い球は投げられません。
そういった例外を除けば、
エクステンションが長いほど(リリースポイントが前にあるほど)球速が速くなる
と言えます。
エクステンションの位置=リリースポイント
ということで
リリースでの踏み込み足に着目します。
![画像1](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/13362521/picture_pc_5d310ee653fea752839de3385c4dd61c.png?width=1200)
左股関節に赤のラインを書きました。この角度が小さくなるほど、リリースポイントは前になります。この角度は踏み込み足の股関節の屈曲を示しています。
「股関節の屈曲」は上体を前に倒す=リリースポイントを前にする=エクステンションを長くするために最も重要なポイントとなります。
この股関節の屈曲を出すためには、もちろん股関節の可動域や筋力的な強さは大事です。
ウエイトトレーニングでいえば、スクワット系が大事になりますし、
このような地味なモビリティエクササイズなども重要になります。
正直、この辺りのエクササイズは調べれば沢山出てきます。
そして、フォームにも当然ポイントはあります。
まずは着地時の形です。
![画像6](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/23575299/picture_pc_1d2b2500ed05417c3d65e355321983ce.jpeg?width=1200)
個人差は当然ありますが、着地した時の膝の角度がだいたい120-135°くらいになります。
また、ネガティブシンアングルになっていることも大事です(↓解説動画0:30〜)
着地の時にはしっかりと並進運動のパワーを踏み込み足にぶつける必要があります。この時点でしっかりと踏み込み足に乗せること(股関節の屈曲が入っていること)が重要です。軸足に体重が残(りすぎ)ると、踏み込み足に乗せていくことが困難になります。
並進のパワーを左脚にぶつけることで、回転運動が起き、上体が前に倒れてくるのですが、回転運動開始(=着地)からリリースまでの膝の動きも重要なポイントです。
![画像6](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/23575269/picture_pc_2b379b4d419cb54c8a4ec4c21f36fb42.jpeg?width=1200)
着地時には屈曲していた膝が、リリースの瞬間には伸展しています。この伸展動作によって、腕をより走らせる(結果的にリリースが前になる)ことが可能になります。ただ、注意しなければならないのが、膝の伸展は反射的に起きる動作です。踏み込み脚で強烈にブロッキングをして上体を前に走らせるために起きる反射的な動作です。そのためには腹筋でボールを走らせること、踏み込み脚の臀筋/ハムの筋力と柔軟性が必要になります。また、膝が伸び切る投手と伸び切らない投手といますが、ここだけで特に優劣はつかないものの、球の速い投手は基本的に膝の伸展動作は少なからず起きています。また、中には、着地してから膝が伸びずに膝の位置が固定したままの投手もいますが、相当下半身の筋力が強くないと速い球を投げられない動作になります。
Justin England with a 3X Med Ball Chest Open PR. #topvelocity #pitchingdrills pic.twitter.com/mDXOYvW40E
— Brent Pourciau, M.S. (@TopVelocity) December 20, 2021
腹筋の使い方と踏み込み脚伸展のタイミングはこのようなエクササイズで掴むことが出来ます。
<まとめ>
エクステンションが長いほど球速が速い傾向がある≒リリースポイントが前にいくほど球速が速くなる傾向がある。
股関節の屈曲が大きいほどリリースポイントが前になるのだが、着地の時点で並進のパワーを左股関節(=左脚)にほぼ全てを乗せる必要があり、そこから腹筋群と膝伸展のパワーで上体を前に倒すことが可能になる。
今の時代、良くも悪くもネットで知識を多く得ることが可能な時代です。誰でも情報が得られると同時に誰でも情報を発信できます。
そんな中、リリースに関して、次のように発信があります。
リリースを前にしたら怪我をする
リリースを前にしたら手投げになる
リリース前にしたら投げれない
などなど、リリースを前にしてはいけないという意見を見ます。
これは明らかに間違いです。データで見れば、リリースは前になればなるほど球速が出ることは紛れもない事実です。
彼らの言うリリースを前にするというのは、肩肘を無理矢理前に出して投げるようなフォームのことを言っているのだと推測します。リリースが前にある方が良いということは確かなので、どうやって前に持っていくのかを考えなければなりません。その答えの1つが股関節の屈曲です。
正しいリリースに関してはこちらをご覧下さい。
個人的な感覚
ここからは踏み込み足に関する個人的な感覚について書いていきます。
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