就活 〜自分を深堀りする機会〜
30年前の工学部院生の就活は修士2年の4,5月ごろに1ヶ月程度で済んでいた.今や,修士1年の夏にはインターンシップ(長いと数週間程度拘束される)があって,その後,就職が決まるまで断続的に意識も時間も費やすことになり,たった2年しかない修士課程のひどいと半分くらいは研究以外の時間ということになりかねない.
なんで就職活動なんてしなきゃいけないの?というのがまともな反応になる時代がすぐそこに来ているような気もしている.
職に就くという感覚ではなく,自分が何らかの価値を生み出して,それに応じた対価を受け取るという発想に変わっていくのだと思う.
そこへのアプローチは,ライフワークバランスに始まり,働き方改革/リモートワーク/総個人事業主化だったりといろいろありますが,最終的には自身の創り出す何かと他の人が創り出す何かを交換して生きていくということに収斂されていく...
そこに生成系AIが混じり合ってと,う〜ん,カオスだ..
複雑に絡み合いすぎて,何をどう紐解けばいいのか...
正解を求めようとしても,もはや困難.それこそAIに100万通りのシミュレーションをしても分からない.
そうか!正解なんてない!とてつもない速度で時々刻々と変化する中で,その時々に納得できる,後悔しないであろうと思える決断を下すことしかない.正解を探す作業から,正解でなくとも最善と自分が思えることを一歩一歩やればいいんだと気づいたら,とてもスッキリした.
社会課題に対して,自分は何ができるのか.
意外と好きなことと得意なことは違ったりする.
周りに聞いてみると,めっちゃ上手に○○してますよね!?と言われたりする.そう,自分は意識していないが故に気づかないし,特に大変なことをしていると思っていない.でも,その得意を社会人こそ活かすべき.学生時代は苦手を克服することに時間を費やしてもいいが,社会に出たら,得意なことで勝負!
好きなこと,得意なことを見つめながら,常に考え続ける.
これまで何をしてきた?
何だったら没頭できる?
これだけ大変革の時代,数年ごとに進路が変わっても当たり前.
50歳を超えても,学び/内省/実践サイクルは続いています.
就活,大変だと思います.でも,惑わされることなく,
自分の中を深く見つめ直す良い機会にして下さい.
自身のコンパス(価値基準)を大切に.