
とてつもなく広い,将棋の楽しみ方
小学生の頃,おじいちゃんとの遊びの筆頭といえば,将棋というのが私の印象です.今は,ニンテンドースイッチで...という感じでしょうか.それにしても,藤井棋士の最年少四冠達成には,鳥肌が立ちました.2年ほど前から,Abema将棋を見ながらの夕食というのがルーティンになってます.竜王戦第4局の二日目は,正に固唾を飲んで見守っていました.
アマチュアの段位を持っているわけでもない,ただの将棋好きでは,トップ棋士の戦いは,解説を聞いても難解(南海ホークスby豊川棋士)過ぎて,理解が追いつきません.ですので,Youtubuなどの解説動画もいくつか見たりするのですが,それでも本当に難しい.『難しい』ことが『楽しい』ことと同義だと教えてくれたのは将棋です.
好きなことを極めた人に少しでも近づきたい,その人の頭のほんの一部でもいいからのぞいてみたい.そう思いますよね?ねっ?
現代は,それをちょっとだけ可能にするのです!
将棋AIなるものをMacにインストールして,この手を指したらどうなるの?じゃあこれは?何て,にわか棋士をやってみようじゃないの!
というわけで将棋所というアプリを入れてみました.無料で水匠4改(将棋のAIエンジン)が自身のPC上で動かすことが出来るのですよ.何てすばらしい.開発者の方,本当にありがとうございます!!!
頭脳である将棋AIエンジンの導入がMacだと少しだけややこしいので,その部分だけ導入手順を記載しておきます.
1.ダウンロードしてきた解析エンジン(水匠2,水匠3,水匠4改など)を解凍します.nn.binというファイルが重要ですので,それを探してください.
2.将棋所のインストールフォルダへnn.binをコピーします.
例:書類/shogidokoro/YaneuraOu-6.50/evalのフォルダの中へコピー
ここで,重要なのは,evalフォルダの中にnn.binをコピーするということです.
3.ダウンロードファイルを解凍した際に,engine_name.txtがあるなら,それもshogidokoro/YaneuraOu-6.50の下へコピーしてください.(解析エンジンを選択する際に,その名称が見えます.無くてもちゃんと動きます.)
4.将棋所を起動して,メニューから将棋解析を選んでください.evalフォルダの中の解析エンジンが選択できるようになっているはずです.
これで,suisho4kai(水匠4改)を選べば,準備完了!
途中で,これを指したらいいんじゃない?何て言おうものなら,アマチュア棋士や見る将の方などから,『何も分かっとらん!』とお叱りを受けるようなことでも,私のMac上ではやりたい放題です.わっはっは.水匠4改は,文句も言わず粛々と計算します.こんなことができるのも『たややん』さんのおかげです!本当にありがとうございます!
85~90手目のところで,(生意気にも,これはどう?というのが思いついた!)ときに,豊島竜王の代わりに続きをやってみました.20手以内にあれよあれよという間に詰んでしまいました(およよ😭).逆に,100手目を超えたあたりで,藤井三冠の代わりに続きを指してみました.これも20手以内に詰んでしまいました.
トップ棋士は異次元の世界の住人です!感激を覚えずにはいられません!
私は機械系エンジニアです.大学からずーと30年間エンジニアしてきたつもりです.得意な開発分野においては,果たして,極めていると周りから思われるレベルにあるのでしょうか.これからも精進を重ね,少しでもそのレベルに近づきたいという思いを新たにしています.
藤井四冠おめでとうございます!そして,4連敗を喫して,大層くやしい思いをなされている豊島九段に,このような名局を指されたことに最大限の敬意とともにエールを送りたいです(私ごときが,エールを送るなんて恐れ多いのですが,でもこの思い,言いたいことは伝わりますよね).109手目の3五桂を敗着とAIから読み解くこともできるのでしょうが,十数手先に3五に”歩”を打ち込まれることを防ぎつつ,攻めの姿勢を考え抜いた,とてつもなく深い先読みができる棋士だけが到達できる領域かと思います.将棋ファンだけにとどまらず,このような感動を届けてくださり,本当にありがとうございました.
最後に,水匠4改での第4局の棋譜解析結果を載せておきます.