セットで覚えてネガティブ「Chan eil」
substantive(tha) 動詞にも否定形が存在します。
タイトルにもある「Chan eil」、copulaで出てきた「Cha」の変化形(次の単語が母音:a,e,i,o,u のいずれかで始まる時)の「Chan」にちょっと似てますね。似てるというか、ほぼ同じというか、substantive仕様といったところ。
copulaで使用する時と違うことは、必ず「Chan eil」ニコイチで使われるということ。Chan eilが使われている否定形の例文をいくつか見たけど、別々に使われてたところを見たことないし、本当にニコイチで説明されます。読みもそれぞれ単独の単語という認識ではなくニコイチ。そのまま日本語の読みで書くと「ハニェル」、綴りを書くのが慣れるまでは「チャンネ(ィ)ル」って覚えると便利ですよ。けっこう i を書き忘れガチ。
否定形「Chan eil」の例文
Chan eil Màiri beag. / Mary is not small.
復習:Tha Màiri beag. マリーは小さくない。Chan eil Eilidh Chaimbeul mòr. / Helen Campbell is not big.
復習:Tha Helen Campbell mòr. エイリーキャンベルは大きくない。Chan eil thu trang. / You are not busy.
復習:Tha thu trang. あなたは疲れてない。
・・・あなたは疲れてないって言われると「なんだかなぁ」となりますが、substantiveの時もcopula同様に動詞が入れ替わります。シンプルでとても助かりますね。
mac or nic?
本当は前回で触れた方が良かったかもしれませんが、例文にも出ている「Eilidh Chaimbeul」。名前を見て女性と分かりますが、実は苗字だけみても女性というのがわかります。
というのも、ゲール語にはfeminine とmasculine があります。これは男性だから女性だからと使う人の性別で単語が変わるのではなく、単語自体に性別がある、という感じです。詳しくは別の章で出てきますが、これは地道に辞書を引いて単語を覚える時に、feminine か masculineかを覚えるしかないです。
話を戻しまして。人の名前に関しては、女性で使われる名前はfeminine nounになります。この場合、ルールがあるんですけど大雑把に言うと苗字の2番目に h が入ります。
・Eilidh Chaimbeul :女性の名前なのでhが入る
・Iain Caimbeul : 男性の名前なのでそのまま
といった感じです。
男性・女性が出てきたので、もうひとつ。
苗字の中(最初)に「mac」が入っている場合、「〜さんとこの息子 (son of ~)」という意味があります。Scotlandの文化を調べると、だいたい出てくるので、知ってる人も多いのではないでしょうか。じゃあ女性はというと、「nic」が「〜さんとこの娘(daughter of ~)」です。
余談ですが、現代で苗字に「mac」もしくは「mc」が入っている人は、アイルランドもしくはスコットランドにルーツがあるそうです。
興味がある方はこちらのサイトの記事をご覧ください。
Meaning of Mac and Mc in Irish Family Names and Their Origins
それでは今日はここまで!
Mar sin leibh, an-dràsta!