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Open Sesame: DMRP-13シールド戦 前編

シールド戦は、面白い。


という見出しでシールド戦はどれだけ素晴らしいゲームかだの今やらないと勿体ないだのを散々語る前書きを書いて、新弾が発売されてから1週間でいざ投稿、してからすぐ。

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一緒に練習したうどん(@aburaagejp)に光の速さで凸られて、投稿してから僅か15分で非公開に。

その後世紀のクソウィルスのせいで完全に記事を上げるタイミングを逃してしまってから、気付いたらもう1ヶ月足らずで新弾発売です。

まあ時勢が時勢だけに仕方ないのですが、正直今回は記事云々の話を置いても勿体ない、ととても思うエキスパンションでした。

DMRPー12からガッツリ始めた身の上のためそれ以前を殆どやりこんでいない自分が言うのもなんですが、今弾は今までで一番シールド戦が楽しいエキスパンションだ、と練習をやっていて確信していたからです。

なので、この記事ではどれだけこの弾が沼であったかをこんこんと説いていこうと思います。

一応この弾が出た週のシールド戦で自分がtop8、うどんが優勝、その後もこの記事を共有した北海道の連中がtop8以上を何回か取っているので、そんなトンチンカンな事は書いてない・・・・・はず。



■DMRP-13環境の基本


●クリーチャーがとても強い。

①効果が強い。

よくも悪くもGR任せで単体のスペックが大して強くなかった去年のエキスパンションのクリーチャー群と違い、単体で役割が完結しているクリーチャーがとても多く収録されています。

展開、除去、リソース回収、フィニッシュなどを殆どクリーチャーで行える為、クリーチャーを盤面に並べる事がとても容易です。

《不死妖精ベラドアネ》

シールド的にはインフレ


②パワーが高い。

2コスト4000のバニラサイクルが各色に登場しているのも勿論ですが、そうでなくとも3マナで4000や5000、4マナで6000がザラに登場するという近年まれに見る高パワー環境です。


その為後述する除去の質も合わさって、基準として4000というパワーラインは明確に意識しなければなりませんし、それよりパワーの低いクリーチャーは何かのついでに処理されてしまいます。
(所謂0.5枚換算というやつ)

そのせいで「効果は強いのにパワーが低いから弱い」クリーチャーもちらほら。

《転急の玉 ガーター》

今弾のシールド初心者が騙されるカードナンバー1


●トリガー、除去、妨害について

①トリガーが基本的に弱い。

弱いです。

そもそもまともな除去トリガーが少ない上、キリフダッシュ系カードなど純粋な除去トリガーをケアできるカードが多いので「トリガーを沢山取って受ける」戦略は通用しません。

(もちろん「受ける戦略」自体は成り立ちます。ですがトリガーには頼りづらいだけです。)


逆に、それらをキャッチできる上カウンターパンチもしやすいSトリガー持ちのブロッカークリーチャーは評価が今までよりグンと高くなっています。

枚数はプールやデッキによりますが8~10枚くらいがデフォです。

《アクア・オドッテミタ》

《エビデンスバード》

パワー1000なのに強い


②除去は基本的にバトル


パワーラインを明確に意識しなければならない最大の理由がこれです。

序盤~中盤はマッハファイター、中盤~終盤はバトル系除去と、盤面を取る強力なカードの多くがパワーラインを参照にしています


更に重要なのが、これらのバトルによる除去は、質が高い上に”枚数も多い”という事。

「クリーチャーが並べやすく」、「全体のパワーラインが高い」と前述したことをそのまま受け止めると「あぁ、今環境はデカブツ並べ合い環境なんだな」と受け止められるかもしれませんが、

このせいで実際のDMRP-13環境は「高パワーなクリーチャーをお互いに除去し合いながら競り勝って制圧するor隙が出来たら殴る」という前向きな除去偏重環境なのです。


故にどんな高パワークリーチャーでも葬れるスレイヤークリーチャーは見た目以上に評価が高いです。

《ホアート・サケビーJr.》

除去のついでに何かするカードが多いこと多いこと


③妨害が無い

さらにそれに拍車をかけているのが、ハンデス等の盤面に触らない妨害がこの環境に全然無いという事。

これのお陰で盤面の脅威は盤面で対処せざるを得ず、それだけ除去カードの価値は上がります。

ついでのようにフシギバース以外で墓地に触れるカードも2種類しかありません。 ここまで地上戦をやらせたいという意志、最早執念ですね。


ハンデスが無い分手札からの飛び道具も少なく、突然死が少ないお陰で「ハンデスが無いからクソ環境」なんて事にもなりづらいのはいい事なんですが・・・《モモキング》、テメーはダメだ。

《勝熱英雄 モモキング》

しかもありがちなのが困る


●KINGレアパックと各チームの解説


①固定パック


今エキスパンションには3種類のKINGレアが収録されていますが、これらは全て同じチームのカード4枚と共に封入されています。

《デモニオ八金棒 黒縄棍》

このせいでアンコモン2枚もあるある

ここで大事なのは、これらはBOXの3列のなかに1種類ずつ封入されているという事。

つまり普通にパックを2人で分けた場合、KINGレアのパックが必ず1~2つ手に入りますし、デッキを考える際は「KINGレア+そのチームのカード4枚がどれか1~2種必ず来る」ことが前提になります。

更にこれらは全てラミネアート仕様の為、相手がこれらのカードを使ってきた場合には「あ、相手このチームのKINGレア持ってるな」という事もわかります。 やさしい。

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同じカードなら光ってないほうが強い


ちょっと前に「BOXを開けてからパックをシャッフルするべきか否か」みたいな論争がありましたが、この仕様の為今回は明確に混ぜてはいけない、と言い切れます。
自分のもとに悲惨なプールが来ない為にも。

ランディー

シークレットKINGレアのパックはSR枠なのでKINGレア3種も極稀にあります。 バグ。


②各チームの役割と印象

DMRP-13では、文明よりもチームでのカードの結びつきが強いため、チーム単位でプール全体やカードを見た方がデッキが組みやすいです。
なのでチーム単位で解説していきます。


・チーム切札

《オーシャン・ズーラシマ》

《モモダチ ケントナーク》


去年までのジョーカーズの流れを受け継ぐ主人公ポジのチーム。

この環境最強のフィニッシャー《熱勝英雄 モモキング》とこの環境最強の汎用除去《ホアート・サケビーJr.》を両方抱えています。

他にも序盤の初動、中盤の除去、終盤の飛び道具と一通りの汎用クリーチャーが揃っていますが、リソースの回収手段が《オーシャン・ズーラシマ》しかないのが玉に瑕。
そのため「キリフダッシュデッキ組んだろ!W」とか言ってチーム単体でデッキを組むと簡単に息切れしてしまいます。


とは言えクリーチャーはどれも強力なので、基本的には他のチームと5:5でメインプランに据えるのが吉です。 タッチも◎。


・鬼札王国

《「影斬」の鬼 ドクガン竜》

《アヤツリ入道》

《鬼札ヶ島 百鬼夜城》


チーム特有の能力としてお互いのシールドが6枚以下になると発揮される「鬼タイム」を持つチーム。

ですがこれも鬼タイムで固めてデッキを組む、というのはスーパー除去環境と光の速さの息切れの前では結構難しいです。
(実は特定の条件を満たせればあっさりデッキは組めます。それについては後述。)

とはいえカード単体では、スレイヤーのカードと除去、「鬼タイムを発動していなくても強い」レアカードなど、鬼タイムを意識しなければメインもタッチもこなせる強力なカードが多数存在します。


もうひとつ特筆すべきなのが、今環境で唯一強力な除去トリガーを有するチームであること。

《鬼札ヶ島 百鬼夜城》、《襲来、鬼札王国!》《デモニオ八金棒 黒縄棍》の3種類は、どれも雑にタッチして仕事をしてくれる優秀な除去トリガーですし、《デモニオの鬼瓢箪》は受ける時だけでなく除去としても大変重宝します。

《デモニオの鬼瓢箪》

コモン、アンコモントリガーの中で唯一《モモキング》を殺れる


・チーム銀河

《「絶対の楯騎士」》

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一時的にシールドになる事で軽いコストでプレイできる能力「ギャラクシールド」を持つチーム銀河。

ギャラクシールドという能力自体、盾0になってからの延命だったり鬼タイムをスカしたりなど、とても役割の多い能力なのですが。

《「絶対の盾騎士」》のような完璧に詰め切れるフィニッシャーや、
《「蒼刀の輝将」》、《三・騎・繚・乱》等のどんなデッキにも採用できる強力なドローソースなど、青にはコモンから、白にもレア~出張性能が高い粒ぞろいなチームです。


・・・が、これもまたKINGレアパックが無い故の枚数不足や、除去環境なのに除去が無いなど、単体でデッキにすることは出来ません。


ここまで読んでくださっていれば分かるでしょうが、「チーム」と銘打ってはあるものの、どのチームもそれ単体でデッキを組めることは殆どありません。

シールド戦のセオリーである「多くの文明(=チーム)を組み合わせて戦う」を逸脱してはいないのです。


・チームウェイブ

《ウマキン☆プロジェクト》

《コンプライーグル》


マナを追加で支払う事で効果が強力になる能力「バズレンダ」を持つチームウェイブ。

チーム全体で見たら最強のチームは間違いなくここです。
この環境において一番重要な除去、リソース確保をこのチームだけで行う事が出来ます。

バズレンダのお陰でコモンも最後まで腐りづらく1対多交換もお手の物、《自撮の超人》があれば盤面をガチガチにすることも容易。

《自撮の超人》

絶対除去使わすマン

KINGレアが無いとは思えないこの多才さ、まさに完璧です、

致命的なフィニッシャー不足を除けば。


なので大体《モモキング》の相棒になるのはこのチーム、どの速度域のデッキを組むにしてもこのチームのカードをメイン~タッチすることを念頭に置く必要があります。


・不死樹王国

《インフェル龍樹》

《ファッション・ナスオ》


「チーム戦と銘打ってあるものの、シールドのセオリーを逸脱するチームは殆どない」と先程書きました。 「殆ど」と。

その「殆ど」の中に入らない唯一のチーム、それが不死樹王国です。


このチームのカードを出張性能で見ると、まともに使えるカードは殆どありません。
《不死妖精ベラドアネ》、SR、VRの一部、あとは壁になるブロッカーくらいでしょうか。

その主な理由は、チームの能力である「フシギバース」が単体で使いづらく、フシギバースに頼らなければ純粋に弱かったり重すぎたりするカードが多いからなのですが・・・

ところがどっこい、必要なパーツを集めてこのチームで固めてデッキを組み上げると何故か戦えるデッキになっているのです。

《ファッション・ナスオ》をはじめ、不死樹王国にはそのような「チーム内のシナジーが強力なカード」が多く揃っています。


・チームボンバー

《DOOOPPLER・マク―レ》

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やめとけ(直球)(クソデカボイス)(オチ要員)。


・・・・では流石に乱暴ですね。 説明します。

まずパワーライン。
基準となる4000を超えるクリーチャーが少ない、又はいてもほぼバニラ。 除去の的です。

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4コス以下の除去呪文、環境に僅か2種類!

次にマジボンバー。 
殆どのクリーチャーが召喚酔いの為発動する前に除去の的になりますし、そもそもシールド戦では発動率自体が低い、おまけに発動しても出てくるのは小粒=除去の的という地獄の3重苦

《岩岩-ロック》

ガガンいけない

駄目押しに除去が殆ど無い事。
この環境はス―パー除去環境(以下略


《DOOOPLER・マク―レ》、《ロック・クロック・六九》のSR2種や汎用除去である《U・S・A・MAGIC》、今環境唯一のスパークである《1、2、3、チームボンバーイェー!》等は出張性能が高いですが、
それ以外はわざわざタッチするほどかと聞かれると・・・・

《1、2、3、チームボンバーイェー!》

そしてこれも別に必須では無いという

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
これらのチームの特徴から、赤黒緑青はそれらの中でメインカラーを作りやすく、逆に白はタッチカラーになることが多いと言えます。
勿論デッキによりけりですが。


●KINGレア何故強い


各カード解説は後編書くつもりなのですが、KINGレア3種だけは「デッキを組む上での指針」であり「前提」になるので先に解説しておきます。

《勝熱英雄 モモキング》


《勝熱英雄 モモキング》

唯一の「突然死が有りうる飛び道具」であり、環境最強のクリーチャーですが、強い理由がおおまかに分けて二つあります。


一つめは、手札からこれ1枚を叩きつけるだけで大体の受けをケアしながら6打点作れること(テキスト読んだだけ)

当たり前のように感じるかもしれませんが、これを「盤面にクリーチャーを並べている事」という緩すぎる条件で行えるというのは、他のカードがどんなものか関係なしにこれ1枚でゲームを作ることが出来るという事です。

プレイ面は勿論、デッキ構築の面でも。

「《モモキング》があれば殴り切れるから、用途の狭い殴るためのパーツや延命用カードは全部切って《モモキング》を投げられる盤面を作ることに特化させる」という風に、デッキに明確な方向性を持たせつつ純粋に強力なカードを採用する事が出来るようになります。

これのお陰で、チームウェイブと組み合わせた骨太のミッドレンジから、チーム銀河tボンバーと組み合わせたブロッカー戦略、
果ては重いレアを使ったコントロールまで、アグロ以外全ての戦略で中心に据える事が可能です。

この様々なデッキ、カードへの「受けの広さ」と方向性の付与による間接的なデッキの強化が《モモキング》の一つめの強みです。


もうひとつは、KINGレアパックから出てくる残りの4枚が強い事。

《モモダチ モンキッド》

おめーらの

《はなさかジェントル》

事を

《ホアート・サケビーJr.》

言ってんだよ

《モモキング》パックから出てくるカードはどれもカードパワーが高めで腐りづらい上、《モモキング》の最適解であるミッドレンジ戦略を強力にサポートします。

そしてなにより最強の除去クリーチャー《ホアート・サケビーJr.》を2枚取りやすくなるのがあまりに強い。

そのお陰でそもそもデッキを《モモキング》に寄せやすく、結果デッキも《モモキング》も強くなりやすいというのがこのカードのもうひとつの強みです。

これにより、《モモキング》を使う側は「どう上手く使うか」、使わない側は「どう使わせないか」を考えてデッキを組む事が必要になってきます。


《鬼ヶ覇王 ジャオウガ》

《鬼ヶ覇王 ジャオウガ》

先程《モモキング》が環境最強、と書きましたが、このカードも負けてはいません。

このカードが奴に勝っている点、それは「受けの広さ」。

「《モモキング》は受けが広い」と先程書きましたが、《ジャオウガ》はその更に上を行くのです。


《モモキング》がアグロに入らない理由は、
・「クリーチャーを並べておくこと」という必要条件を6マナまで維持しづらい。
・そもそもデッキ全体が早めに殴りに行く上大体切り返されるので、必要なのは《モモキング》のような追加打点ではない。

のように、デッキコンセプトと《モモキング》が噛み合っていないからなのですが(というか《モモキング》が出たら大体ミッドレンジに寄っていきます)、

《ジャオウガ》であれば鬼タイムでその切り返しを一気に突破できるため、アグロのフィニッシャーとして最適です。

その為、「アグロのフィニッシャー」「ミッドレンジ/コントロールのカウンター要員」として、パックから引ければすべてのデッキにタッチする価値があります。

勿論《モモキング》のようにいつでも1枚で勝てる訳ではありませんが、相手のアーキタイプによってはこれ1枚で攻め手が無くなる事もあるのでこれも状況によります。


《大樹王ギガンディダノス》


《大樹王 ギガンディダノス》

さて、先に2枚を紹介してからのこのカード。

パワー50000、相手は全員アタック不可、全ハンデスと派手な効果のオンパレードですが、残りの2枚に比べると力不足感が否めないです。

その最大の理由が、圧倒的なまでに重くのしかかる12コストという数字。


まず出ません。 コントロールですら出ません。 10コストの《ジャオウガ》は出るのに。

勿論12マナを貯める事自体は可能ですが。
腐りやすい《ギガンディダノス》をキープしながら」「12マナをゲームプランで狙おうとする」と、途端に話は変わってきます。

12マナあれば他に相手の盤面をなんとかする手段を模索したほうが遥かに強いですし、構築段階でのプランニングも楽なのです。

《ビバラ龍樹》

悲壮感が漂う

勿論出れば強いですし、コントロールであれば仕方なしにこのカードを積むことはありますが・・・・

それや『不死樹王国』以外のパターンで「出るかもしれないし」とタッチするのは、悪い事言わないからやめた方がいいです。

大事なのは使わない勇気。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ここまでの話を要約すると、
モモキング出たらミッドレンジかコントロール、どんなプールであろうと出来上がるデッキは『モモキング』。

ジャオウガどれでも使える。 どんなデッキを組む選択肢もまだ残されているし、どんなデッキにも優しく寄り添う。

ギガンディダノス=まともに使えるのは『不死樹王国』とワンチャンコントロール位、こいつに振り回されてデッキを組んだら死ぬ。

初心者の方であればぼんやりこれくらいに考えてもらえたらいいです。


■DMRP-13のデッキの組み方


●シールド戦は「強いカードの寄せ集め」ではない


さて、長い事今弾の環境について語ってきましたが、ここまでは全てこれからの為の「基礎知識」。 本番はここからです。

シールド戦の醍醐味、「デッキ構築」のコツについて説明していきます。


プールを配られ、中身を確認したら、まず最初にすることは「チームごとにカードを分ける事」。

取り敢えず分ける

こんな感じ。 無所属カードは枚数が多くない為ひとまとめにして大丈夫です。


これも前述通り「今弾は文明よりもチームの方がカードの結びつきが強い」ためです。

今年はずっとこのデザインでカードが出てきそうですし、1年はこれで通用するんじゃなかろうか・・・・

《ライマー・ナイト》

並べる事で組めるかどうかが一瞬でわかる不死樹王国くん


さて、並べ終わったらいよいよデッキ構築が始まりますが、今環境はクリーチャーが強いお陰でアグロからコントロールまで様々な速度域のデッキが組める上、
出てきたKINGレアやその周辺のカードによって柔軟に組むデッキを変えていかなければならない為、「取り敢えず強いカード上から取ったろ!W」では失敗デッキが生まれてしまう可能性が高いです。

どのようなゲームプランで戦うか、どのように勝利するか、それにはどのようなカードが必要か、をきちんと考えながらデッキを組む必要があります。


ではそのアーキタイプを決める基準はどこかというと、

①KINGレアの確認
→前述の通り《モモキング》が出ればミッドレンジorコントロール、
出なければ大体の場合アグロかコントロールが選択肢になります。

②コモン~レアの確認
→どのチームの枚数が多いかor強いか、どの戦略に沿うカードが多いか、特定のデッキに必要なパーツがあるかなど。
このタイミングで大まかにどの速度域のデッキを組むかを決めます。

特に見ておくべきカードなどは後編にて解説(ダイマ)。

③VR、SRの確認
→今弾のVR、SRのカードは「どんなデッキにも概ね入る」か「特定のデッキにしか入らない」かのどちらかです。

その為、デッキの大枠を想像してから「このカードはメインプランに組み込むorタッチする必要があるか」を考えて、都度修正していくのがオススメ。

《「影斬」の鬼 ドクガン竜》

どう頑張っても強い


大事なのは《ギガンディダノス》の時と同じ、「レアに振り回されない事」

レアにばかり目を奪われてアグロを選択肢から消してしまったり、コントロールで微妙なスペックのカードを「レアだし・・・」と言ってタッチして失敗する、なんかはよくあるケースです。 注意。


●再現性の高いアーキタイプ集


ここまで読んでデッキを組んでみたけど今イチ強くない、何に気を付けて組めばいいのか分からない!という貴方のために、組むための要求が少なくて有力なアーキタイプを少しご紹介。

テンプレがあるって大事ですよね(殿堂洗脳並感)。


『デアリt青/シータt黒モモキング』

デアリt青モモキング

シールド練習用プール、サンプルデッキ

シータt黒モモキング

シールド練習用プール、サンプルデッキ


前述の通り、《勝熱英雄モモキング》を一番強く使うためのミッドレンジデッキ。

環境の強力クリーチャー達を全て腐らせずぶちこめる上に色のタッチも容易なためデッキパワーも上げやすく、一番目指したいアーキタイプです。


条件① ジャンプアップの為の初動ブースト

《わかりミーア♡》

この環境のクリーチャーは基本的にスペックが高いことは前述しましたが、5マナ域から更に加速度的に強力なものが増えていきます。

メインの除去である《ホアート・サケビーJr.》などに素早く繋げられるようブーストは3枚程度採って、3→5のマナカーブを意識しましょう。

逆に2コストのクリーチャーは基本的に採用しません。 前向きなデアリt青であれば検討することもある、くらい。


条件② 盤面でプレッシャーをかけつつ除去、除去、除去

《コンプライーグル》

序盤の脅威を《コンプライーグル》やブロッカーなどでいなしつつ5~6マナになってしまえば、あとは除去を連打しつつサイズの大きいクリーチャーを並べていきます。

デアリt 青であればもう少し早めの決着を目指すので、《キリサキ童子》なんかでプレッシャーをかけつつこの辺りから殴り始めることもあります。


条件③ リソースを稼ぎつつ最後は物量or《モモキング》で〆

《アルファゴリラー》

相手のリソースが尽きたらいよいよ《三・騎・繚・乱》や《アルファゴリラー》などでこちらの後続を補充しつつ制圧、《モモキング》を投げつけてフィニッシュ。

このリソースを稼げるカードが無いとこちらも息切れしやすくなって競り負けるため、これらのドロソも2~3枚程度は採りたいです。

因みにデアリVSシータをぶつけるとこの差でシータが有利だったりします。


『ジャオウガ/鬼タイムアグロ』

鬼たいむアグロ

シールド練習用プール、サンプルリスト
右側の見切れてる2枚は《オタケビ変化》です。 

小倉シールド

3/29京都宇治鳳凰杯top8、25使用リスト


『モモキング』が3コス初動ならその前にぶん殴りにいけばいいじゃない」がコンセプトのアグロデッキ。

小粒クリーチャーだけで殴り殺すことを考えるとジャンクにしかなりませんが、いくつかの条件をクリアすることでちゃんと戦えるビートダウンデッキを組むことが出来ます。


条件① アグロクリーチャーの取捨選択

《強戦士フレイム・クロー》


2ターン目から殴り手を召喚するために2コストのクリーチャーは6枚程度採りたいところなのですが、ここで重要視するのは「如何に生き残って鬼タイム発動まで殴り続けられるか」。

その為、《コクヨウ童子》のような実質低パワーのバニラよりも《強戦士フレイム・クロー》のような高パワーで処理されづらいクリーチャーを採用しましょう。

《コクヨウ童子》

やわらか

《ノー千休》は強力で是非採用したいところなのですが、このデッキは多色の許容枚数が10~12と結構シビアな為、他の多色カードとの兼ね合いになります。

《ノー千休》

甘えは許されない

条件② ドローソースが必須

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アグロを目指す場合に一番大事なのがこれ。

いくら先に打点を並べて殴りに行こうとも、相手がきちんと除去を間に合わせてきた場合相手のシールドが2枚程度の状態で必ず切り返されます

そうなった時にこちらが息切れして撃沈、ではお話にならないので、こうしたドローソースが必須になってくるのです。

3ターン目にギャラクシールドを張りつつアタックして殴り返しを防ぐなど複数の役割があるのでコモンの最強ドロソ《三・騎・繚・乱》が1、出来れば2枚
それを含めて3~4枚程度のドローソースは必須です。

《「蒼刀の輝将」》

祈りましょう

条件③ 押し込み要員

《「非道」の鬼 ゴウケン齋》

さて、リソースを回収してからは、ミッドレンジのように除去で相手の盤面を返しながら、残ったクリーチャーや《アヤツリ入道》のようなSAで隙を見て盾を削り、いよいよ鬼タイム発動です。

ここまで到達してしまえば、《鬼ヶ覇王 ジャオウガ》で展開された盤面を全て吹き飛ばしたり、《「非道」の鬼 ゴウケン齋》なんかで蓋をしつつフィニッシュ出来ます。

この押し込み要員となるクリーチャーが無いと、相手が横に並べてきたブロッカー等への対処が出来ずにフィニッシュが出来なくなってしまうので、これも2枚程度は欲しいです。

このアーキタイプは、他よりも一層役割をちゃんと意識して構築しないとふにゃふにゃしたどっちつかずのデッキが出来やすいです。 要練習。


『レアコントロール』

サンプルレアコン

練習用プール、サンプルリスト

小倉うどん

3/29京都宇治鳳凰杯優勝、うどん使用リスト
本人曰く「超弱い」(実際弱い)。


延命、延命、とにかく延命。


基本的な構築思想は『モモキング』と同じですが、『モモキング』よりも延命する事やマナを伸ばすことを重視し、SRやベリーレアの強力カードでマウントを取るデッキです。

余談ですがうどんはこのデッキを組むのも使うのも何故かやたらと上手い。 なんでや。


条件① バズレンダのカードが強い事

《キリンキンTV》

同じ除去合戦でも、クリアが容易な『モモキング』の「盤面を伸ばしながら」と違って「マナを伸ばしながら」戦わないといけないこのデッキは、どうしてもリソース合戦で競り負ける事態になりがち。

その為、マナが伸びた時に一気に取り返す手段として、《キリンキンTV》のような盤面やリソースをひっくり返せる強力なバズレンダ持ちクリーチャーが必須です。

不足しているフィニッシャーは最強SR軍団がなんとかしてくれます。


条件② 色バランスに注意

《「光魔の鎧」》

このデッキはレアありきで「強いカードを全部採用してから考える」というセオリーとは逆の手順を踏んで組むデッキの為、必然的に5cになりやすいです。

なので、フィニッシャーでしか使わない色は4枚程度まで意識して絞る、などのような考え方が必要になります。

《「純愛の紅」》

大抵の場合絞られるのは白だけど、こういうのが出ると増やさざるを得ない


条件③ レアで力の限り殴れ

《DOOOPPLER・マク―レ》

レアクリーチャーで制圧した後は、あまり並べ過ぎずに後続を残して殴ったほうがいいです。

何故なら、「並べて殴る」以外のフィニッシュ手段を持たないこのデッキには、致命的にぶっ刺さるメタカードがあるのですから・・・・・

《鬼ヶ覇王 ジャオウガ》

/攻め手全部消すやで^~\

調子に乗ると詰みます。 注意しましょう。

ライブラリアウトが許される程に試合時間が長いCSであれば気にしなくていい事もあるのですが、万能ではないですからね。


『不死樹王国』


要求が低いアーキタイプを紹介と言っていたな、あれは嘘だ(適当)。

知っておく事自体は悪くない、ハズ。 多分。


と言う訳で、要求が高いというよりはかなり特殊なプールである場合にのみ組めるデッキ、それがこの『不死樹王国』です。

練習不死樹

練習用プール、サンプルリスト


デッキの半分以上を不死樹王国で埋めるという狂気の沙汰。
勿論大量に不死樹王国のカードが引けているなんてのは前提中の前提です。

基本的にはコントロールなのですが、『レアコントロール』と違ってフシギバースのお陰で意識しなくてもマナを伸ばしながら戦えるというのがこのデッキの強み。

とは言えフシギバースという能力自体が「盤面をマナに変換する」という環境セオリーの真逆を行くコンセプトなので、
ちゃんとデッキとして機能させるにはこれもいくつかの条件をクリアする必要があります


条件① 並べ合いに持ち込むためのブロッカーと除去

《ギガントフシギダケ》

序盤のうちは軽いブロッカーをフシギバースを使ってマナを増やしつつ維持、相手のどうにもならない大型クリーチャーをピンポイントで除去することで「膠着状態を作り出すこと」を意識して動きます。

とは言え不死樹王国の低~中コスト帯にまともな除去はほぼ無い為、チーム鬼札やチームウェイブから出張させましょう。


条件② 墓地を肥やすカードが必須

《ファッション・ナスオ》

このデッキの構築が特殊なのは、いや、不死樹王国のカード全般が他のチームと組み合わせづらい理由はこれです。

墓地が最終的に盤面になりマナとなるフシギバースは、墓地にカードを送る事は損するどころか大型クリーチャーへ繋ぐための効率的な展開手段であり重要なリソース源。

逆に墓地に送る手段が無いと重すぎて出せなかったり逆に息切れしたりします。

他のデッキではこういったカードが死ぬほど腐るからこそ、不死樹王国のカードで固める事も必然な訳ですね。

《ダースシギ卿》

実質フェアリーギフト

《ギガグラウ》

実質不死樹王国

マナと手札、それぞれから墓地へ送るカードが2:2くらいは欲しい所ですが、
《樹占の嵐》と強力なシステムを形成する《ファッション・ナスオ》、
条件①も同時に満たせる上に使いまわしも容易な《ギガグラウ》の2種類は特に必須。  是非採用したいです。

《樹占の嵐》

マナ回収も必須


条件③ 《ビバラ龍樹》

《ビバラ龍樹》

このデッキの構築要求が抜きんでて高い最大の理由、それがこの”特定のベリーレアが必須”である、という点。

「ブロッカーを維持しながら要所を除去でいなして膠着状態を作り出す」という戦略上、どうしても相手の盤面は漸増していきます。

それを一気に流しつつ、次のターンにはフシギバース持ちの大型フィニッシャーへと繋げられる《ビバラ龍樹》は、このデッキだと絶対に必要なパーツなのです。


一応《リンキリンTV》《ウシキン☆チャンネル》等で代用出来ない事は無いですが、フシギバース持ちの出しやすさと比べると・・・・

《ウシキン☆チャンネル》

というか《ビバラ龍樹》引けてても強いから積む


・・・・・・・・・まあ、ここまで解説しておいてなんですけど、このデッキが組めることなんて体感15回に1回あるかないかとかなので、あまり気にする必要は無いです。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

取り敢えずアグロ、ミッドレンジ、コントロール(+何か)を一通り紹介しましたが、ここで紹介したものはほんの一端でしかありません。

是非自分で新たなデッキの可能性を探ってみてください。

新たな発見が絶対ある筈です。


沼アピ



「ダメダメ・・・・・・!抜けられない抜けられない・・・・・・・・・・・・! そう簡単には・・・・・・・・・・!

確かにもう一歩、飽きるまでもうちょっとって所まではいくがな・・・・・・・! (行かない)

とんでもない・・・・・・・・・・・! 

性悪さぁ・・・・・・・・・・・・!(新弾発売)


沼・・・・・・・・・・・・!

人喰い沼だよ・・・・・・・こいつは・・・・・・・・!!!


流石に誇張表現しすぎですが、少なくともここまで散々語ってきて「沈む沼がある」事くらいは伝わったと信じています。

この弾をやるチャンスは事実上もう無いですが、このチーム推しで1年間やっていくのであればこのクオリティが続いてくれるのかな・・・と今から期待しまくってます。

・・・・・・・・・・・・・・出来るかどうかはわかりませんけど。 やれたらいいなぁ。

後編へ続く!





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