成長実感の鈍化
キッカケ
「新人のうちは成長実感が得られやすい。
ただ、年次を重ねてくると得られ難くなってくる。」
薬局に入社して、4か月。
4か月目にある節目の研修での話。
「確かに…。」
思い当たる節があった。
中学生時代の話
壁
中学生になってから陸上の長距離を始めた。
最初の1年間は面白いほど記録が伸びた。
記録が伸び悩み始めたのは、
2年生のトラックシーズンが始まったころ。
今までは数十秒単位で伸びていった記録が、
秒単位若しくは逆に下がってしまうことも起こり始めた。
辛い練習をこなして、努力を重ねているから記録が伸びている。
これからも伸びていくはずと思っていた私にとっては、
とても辛いことだった。
「記録が伸びないなら、こんな辛い練習をしても意味あるのか?」
「やっぱり運動は向いていないんだ。」
と思い始めた。
レースに出るときは、「また記録が悪くなる」と恐怖心でいっぱいだった。
入学時、父親から運動部で3年間しっかり続けろと言われていた。
「陸上部、辞めたい!」
父親に何度か行ったことがある。
返ってくる言葉は、
「3年間続けなさい」だった。
辞めることはできず、
記録という逃げられない魔物に向き合うしかなかった。
転機
2年生の12月頃。
ついに、少しだけ気持ちに晴れ間がさす時が来た。
それは、市区町村対抗駅伝の代表選考会。
記録が伸び悩んでいた私は弱気のスタートだった。
ー ラスト100m、ホームストレート ー
手を伸ばせば届きそうな所に数人の集団。
そして、後方には気を緩めれば抜かされる範囲に数人の集団。
負けたくない。
ただそれだけが頭をよぎった。
抜かされることなく、
前方の集団に胸一つの僅差で
先にゴールラインにたどり着いた。
結果は、最後の一枠で代表メンバー入りできた。
そして、この間、走り込んで身についた
距離に対する慣れは今に活きている。
何が言いたいのかというと
成長鈍化はいずれ訪れる。
「今自分がやっていることは意味があるのだろうか?」
と思うときがやってくる。
その時にできることは
ただ一つ。
『今を積み重ねる』