05 死生活 ―22歳の試作― 【エッセイ】
先に断っておきたいが、此れは悲観的な話ではなく、純粋に、死と生に魅入られた話。私は、死によって生を感じ、死を意識することによって生が彩られている。
私は、理系の父と文系の母の間に次男として生まれた。その甲斐あってかなくてか兄の好きなものに触れ、自らの意識が向くものに手を伸ばし、ジャンルの境なく様々なものに興味を持つようになった。趣味のほんの一例だが野球にテニス、ボルダリング、バイクでのツーリングや旅行、美術鑑賞に読書ーー桜木紫乃や村上春樹、森見登美彦、伊藤整などーーとい