投資先支援チームの人となり。DNXへのフィットと仕事の魅力。
みなさん、こんにちは。
この度、初めてPlatformチームにて中途採用の求人を行うことになりました。
DNXにおけるPlatformチームは、いわゆる投資先支援を担っています。
今回はどんな人がやっているのか?チームメンバーを紹介します。
前回の記事では、Platformチームがどうして立ち上がり、どんなことをやっているのか。投資チームのキャピタリストとはどう連携し、どのように投資先の支援を行っているのか。今後「採用支援」に力を入れるのはどうしてか、どんな挑戦があり面白みがあるのかをお話ししました。▶︎前回記事
Platformチームと言っても、現在は大久保亮と上野なつみの2名体制です。小さいチームだからこそ、今回はそのふたりがどのような人物で、どのような想いでこの仕事をしているのかお話ししました。
弊社の中途採用を検討されている方々のヒントになればと思います。
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Platformチームメンバーの人となり
上野なつみ:
学園祭好き・レール敷かれたは人生つまんない・アート&サイエンス
上野:最初から少しユニークなチャレンジをしたくて。これまで3年間お仕事でご一緒してきて、採用のカジュアル面接なんかもご一緒する機会が増えて、十分すぎるくらいお互いの自己紹介を会得してますよね(笑)。だから今回は他己紹介形式にしようかと。
大久保:すごい、テストですね!早速ですが、まずは僕の方から上野なつみを紹介しますね。東京都出身で、クリエイター家族に生まれ。印象的なのは、まだ90年代だったというのに幼少期から1人1台Macが与えられていたんだよね。使い方を教わったわけじゃなく、自分で使ってみてと渡された。だから、MacもAdobeも身体の一部のように操るよね(笑)
上野:よく覚えてますね!
大久保 :次は、今にも通じるところで、根っからの学園祭好き。主催企画側だよね。DNXでもやっぱり、年に1回くらい大規模なイベントをやっているので、その根っからのポテンシャルは活かされている。なんだろう、なつみさんのイベントに対する熱量のウェーブ。イベントに向けて熱量が上がっていくよね。
上野:短距離走型なんですけどね。
大久保:いやいや、トレイルラン型。大きい山をすっげえダッシュで登っていく感じだよ。大学は美大卒。ただ単純に絵を書くようなアーティストやクリエイターではなくて、アートとビジネスの世界を行ったり来たりする人なんです。学生時代からベンチャーに携わって事業の立ち上げなんかもやってたんだよね。表現としてあってるかわかんないけど、順当な道はきっと広告代理店で、実際にインターンもしていた。だけど、「そんなんつまんないじゃん」と新卒で総合商社に飛び込んで、液晶パネルの仕事をしてた。2年ほどでアートとサイエンスのバランスが取れなくなって、アートビジネスの世界に戻る。その後4年間のチリ駐妻生活を経て、2018年めでたくDNXに、現職に至る、と。後半一気に端折っちゃいましたが、こんなかんじかな。
大久保亮:
日本人だけどアメリカ文化・人に関心・大企業とスタートアップを繋ぐ使命
上野:自分から提案しておいてなんですが、すごい知り尽くしていますね(笑)、プレッシャーです。ではお次は、大久保亮さんをご紹介したいと思います。英語がぺらっぺらなグローバルなバックグラウンドが、亮さんのアイデンティティの大きな部分を占めているようにお見受けします。生まれは東京。お父様がグローバルに仕事をされてる影響で、幼い時からサウジアラビアの駐在に帯同されて。帰国子女の雰囲気があるので海外が長いかと思いきや、実は早いうちに東京に戻って、帰国後アメリカンスクールに転入しています。
大久保:そうそう、小学校3年生のときに帰国しました。親が公立の学校かアメリカンスクール、どっちがいいかと選択肢を与えてくれたんです。漢字を勉強するのが嫌だっていう極めて小学生らしい理由で、アメリカンスクールを選んだようです(笑)
上野:それはそれは楽しそうなアメリカンスクールライフを高校卒業まで過ごされました。私の完全なる私見ですが、亮さんのグローバルなアイデンティティはそのアメリカンスクールの影響が大きいんでしょうね。一方で、じゃぁザ・帰国子女かと思って接すると、日本人らしいコミュニケーションもする。空気を読んだり相手を慮ったりと、ダイレクトコミュニケーションを意外としないのは、一緒にお仕事をしてから意外に感じたところでした。もしかするとそこに影響しているかもしれませんが、ICU大学在学中にはアルバイトで伊勢丹に勤務し、日本の礼儀や作法を学んだというエピソードが印象的です。そうやってバランスを見つけていったのでしょうね。
大久保 :もうこの頃は必死に自分のアイデンティティ探しをしていた感じですね。見た目は絶対に日本人だけど、その割には日本のこと知らな過ぎるし。グローバルって結局どこかに軸がないと帰国子女ブランドにすがるだけになっちゃうな、と。
上野:そして亮さんのもう一つのらしさが詰まっているのが、就職活動で報道カメラマン・ジャーナリズムの世界を考えていたというエピソード。亮さんは、DNXでは若手からはいいお兄さん、ボスや先輩からは良き相談相手として信頼が厚いんですが、その裏には亮さんがひとりひとりに関心をもって相手の気持ちも汲み取り向き合っているからだと思うんですね。私も学生時代に報道写真にすごい関心を持って研究していた時期があったのでわかるんですが、就職活動で写真に興味を持ったのって多分人に関心や魅力を感じるから。ファインダーを通じてその人のことを見る、センシティビティが高い人なんだろうなと思います。
大久保:おっしゃる通り、そういう理由や背景はありますね。
上野:ところが最後は一周回ってキヤノンへの就職を決めました。決め手はどんなところだったんですか。
大久保:就職氷河期の最後の時期だったんですが、僕自身は経営コンサルや、外資金融には興味が持てなかったんですね。報道写真への興味があったから、そのつながりでキヤノンを受けた。報道カメラマンというとちょっと職人っぽすぎるところがあるなと思って。
上野:初期配属となった事業で静岡勤務でしたよね。その後の異動で東京を経ずにニューヨークへ。ニューヨークではCEO直下で戦略企画的ポジションに就き、10年間Corporate Developmentを担当されていました。実はキヤノンの担当者として当時スタートアップとのコラボレーションを見据え、DNXにLP出資を主導した張本人というわけです。私が亮さんに初めてお会いしたのも、シリコンバレーで開催したLPさんとの交流機会でしたね。まさかこうしてタッグを組んで一緒に仕事をすることになるとは思っていもいませんでした(笑)
大久保:そうですよね。でもあの頃の経験が今の自分のキャリアに繋がっている感覚はありますね。
上野:その結果、10年住んだニューヨークから日本への本帰国を決め、DNXの投資先でもあるカケハシへ転職されました。カケハシは残念ながら半年程度だったと思いますが、今や日本を代表するスタートアップの、特に急成長の成長痛の時期に飛び込んだ経験は、今投資先を支援する上でもとても活きていらっしゃいますね。
大久保:短い時間でしたけど、カケハシでの経験は振り返ってみると5年ぐらいの重みがあるかもしれないです。一言でいうと「当たり前のことが当たり前ではない」。自分の給料は自分で稼がないといけないし、空気のように当たり前と思っていた仕組みもない。だからこそ一つ一つ当たり前を疑いながら、惰性ではなく最適解を模索する、しかもクイックに。これを言葉ではなく、肌で感じ、実際に実行できたからこそ、今の成長支援にも繋がっていると思います。
自らの経験・強みに基づいた支援
上野:実際にどんなことをやっているか、DNXにおける業務や責任についても紹介できればと思います。
大久保:僕は敢えて一言でいうと、誰かと誰かを繋ぐことで新たな価値を創造すること。すごく抽象的に聞こえるかもしれないんですけど、スタートアップが営業する先としての大企業紹介はもちろん、もしかするとスタートアップ同士だってありえるかもしれない。ある会社と組んで投資先スタートアップ限定の割引制度を作ってもらうことも。以前には、SNS上でトラブルをどう防ぐかに悩んでいる投資先に、前職でお世話になった専門家の方をご紹介しました。新しい人や組織を掛け合わせたPartnershipを作り続けることで、投資先の支援に繋げていく。そんなお手伝いをしています。
上野:私は一言で言うのが難しいのですが、投資先支援の文脈では長年、「SaaS部」をはじめとする、投資先経営者向けの勉強会イベントを開催してきました。これ自体もSaaS経営者のコミュニティとなっていたのですが、これが2020年に転じて、インキュベーションオフィス・コミュニティ「SPROUND」を設立することとなりました。私はその企画と立ち上げ、今は運営にも携わり、SPROUNDでもスタートアップに「知」や「学び」を届けています。一方で、自らのPRやクリエイティブの経験を活かして、DNX自社のブランディングやPRを担当したり、投資先のプレスリリースをお手伝いしたりしています。
DNXへのJoinを決めた理由
上野:DNXの入社動機にも軽く触れておきたいなと思います。私からお話しすると、私が仕事を選ぶときに大事にしているのが「自分の知らない自分の可能性を試したい」で。自分の能力を面白がってくれる人がいる環境じゃないとうまくいかないのですが、自分の強みに偏りがあって万能なタイプではないので、これがはまると、自分が思ってもいない形で成長できる。三井物産への就職もそうでしたし、DNXも私のできることをどんどん広げてくれました。
テーマとしては学生時代に「ゼロイチ」を作り出すアーティストの支援に情熱を持っていて。形や志向は違えど、起業家の「ゼロイチ」にも私は似た尊さと感動を感じ、応援したいという熱量が湧いてきました。
あとは、一緒に働いていくうちにカルチャーフィットを感じたというのも大きいと思います。夫が起業するとなったら面白がって一緒に応援してくれるし、私以外にも家族で関わっているメンバーがたくさんいる。普通は公私混同っていろいろ気を遣わせるものだと思うんですが、公私混同の中にもディシプリンが効いていて、ぬるいことやグレーなことはしない。陽さん(日本代表の倉林のこと)がバレーボールを、私がアートを、稲田が再び起業を、と、それぞれ違うけど、人をスキルや能力だけで見るのではなくて、人生で大事にしていることをみんなが尊重しあえる感じ。その辺もすごく居心地良いんですよね。
大久保:共通するところがある気がします。僕の場合は3つあって、1つは、キャリアの中で1番楽しかった瞬間ってがむしゃらに誰かの支援をしている時で。技術営業の頃もそうですし、経営企画時代には自分たちのリーダーを支援することが役割だったこともあり、がむしゃらに誰かの支援をして、 誰かがフルにポテンシャルを発揮できている時が楽しくやりがいもあったんです。DNXには、陽さんや日米のメンバーが実現しようとしている世界観を手助けしたいと思ったんですね。がむしゃらに支援したいと思えるのが、DNXの人たちでした。
ふたつめは、さっきも話したスタートアップと大企業の2つの世界を行き来する仕事であること。僕はこれまで一見対局にある世界を行き来してきました。日米、事業部・経営企画、ものづくり・SaaS、大企業・スタートアップ。常にどっちが正しいとかどっちがいいではなく、どちらにも強みも弱みもある中で、互いに互いを活かすような世界観の実現に貢献できるところが魅力ですね。
さいごに、その中でもマルチカルチャーなバックグラウンドをもつ自分がフルでポテンシャルを発揮できる環境だと感じられたこと。日本人なんだけど、アメリカ人の要素もあるからこそ、僕は多分、プライベートも含め、どっちの世界もないと活躍できない。DNXは、やっていることは日本で起業したスタートアップの成長支援である一方で、DNXにいると本場のアメリカにもいつも目を向けてよく話題に出る。僕にとってDNXに感じるファミリー感とも言えるかもしれない。
上野:入った時には、考えてなかったけど、今私が、これまで属していたどの企業よりも長く5年辞めずに続けていることを考えた時に思うのは、思っていた以上に、パーパスのある仕事だということ。VCとしてスタートアップ支援するって言ったって、大したことはできなくて、実際、できるのは会社経営の、ほんの、ほんの一部だと思うし、キャピタリストと比べても起業家の心の支えになるようなことも、正直なかなか難しい。でも本当にすごい経営者たちがいっぱい近くにいて。彼らの見ているビジョンとか、そこにかけてる熱い熱量とか、そういうものに触れているだけで、自分も更新し続けていける。そのジャーニーに1ミリでも関わらせてもらって、少しでもお手伝いさせていただけるのはやりがいと幸せを感じますね。
大久保:うん、だね。パーパスがすごく高い。僕の場合は、いよいよ子供も大きくなってきて、多分10年ぐらいしたら、上の子とか社会人になるんだよね。 その時に、彼がね、日本で働いてるかどうかわかんないけど、少しでも選択肢の多い世の中になっててほしいなと思って。今日本で頑張ってるスタートアップがもっともっと成長すると、プロダクトとして提供してくれる部分もあれば、 働き方や組織のあり方など、いろんな選択肢を生んでいく。僕は最近そんなことも意識しています。
▼前回記事
採用ポジションのご案内
DNX Venturesでは、Platformチームにて2つのポジションで採用を行っています。
小さなチーム、能力だけでなくカルチャーやDNX Valuesのフィットも確認の上、お迎えできればと思っています。DNXの投資先は、本当にパーパスがある、日本の産業をアップデートするスタートアップばかりです。ぜひみなさんの能力を、希望溢れるスタートアップ支援で活かしてみませんか。
Talent Manager
Platformでは、投資先の企業成長に貢献する施策を、主に【ナレッジ】【人材】【売上】の視点から提供しています。中でも、投資先スタートアップから最近とりわけ支援の要請が高いのが「人材」の領域です。急成長に伴い、採用から人事制度設計、社員のオンボーディングや研修、経営者の成長支援まで、人材に関わるスタートアップのニーズは幅広く尽きることがありません。DNXとして、これまでアナログに行ってきたCXO人材の採用支援を、より多くのスタートアップに提供できるよう仕組み化・サービス化することを目下目標に設定。2023年、その立ち上げとその後どのような人材関連支援に拡大発展させていくか、その戦略立案を進めていきます。
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【ナレッジ】【人材】【売上】のうち、【BizDev】では、投資先スタートアップのGTM(Go-To-Market)戦略において、大企業からスタートアップまで幅広い事業会社と接点を持つことは、事業成長に向けて欠かせません。数多くの投資先と事業会社、双方のニーズを適宜理解し、最適なGTM機会を投資先へ提供することで投資先の成長へ貢献しています。