追加投資|Magic Moment
この度DNX Venturesは、株式会社Magic Moment(以下、Magic Moment)のシリーズBラウンドをリードさせていただきました。DNXとしては、2019年のシード出資以降、3度目の出資となります。本ラウンドは、DNX以外に、既存投資家のDCMベンチャーズと、新規投資家として三井物産が参画しております。今回の増資により、Magic Momentは2017年3月の創業以来、金融機関からの融資を含む累計調達額が20億円となります。今回調達した資金で、Magic Momentは、新たに自然言語解析や機械学習領域への投資を開始し、同時に既存領域に関しても体制を強化し、開発速度を高めていく予定です。
Magic Momentが提供するソリューションとは?
Magic Momentは、あらゆる顧客体験の改善を通じて企業が最も価値を提案したい顧客を魅了し、LTVを最大化することを目指し、事業を展開しています。営業AI行動システム「Magic Moment Playbook」は、LTV にもとづいた営業活動を支援するサービスで、2021年1月の正式リリース以来、大手企業を中心にさまざまな業界で導入が進んでいます。オペレーションの自動化や、Next Best Actionの提案による営業の無駄打ちの排除など、営業担当者の日々の活動をより実りあるものにする為に、行動提案、その結果の活動量増加や時間短縮に貢献しています。
また、Magic Momentでは、単なるシステム提供にとどまらず、営業変革を推進する「カスタマーサクセスBPO」を提供しています。本サービスを通じて、営業現場にハンズオンでアプローチし、同社メンバーが顧客企業の営業組織に入り込み、Magic Moment Playbook を活用しながら一緒に営業活動を行います。結果、素早いチームの立上げや規模拡大、成約率の向上に貢献しております。
今回投資に至った経緯
弊社が今回、Magic Momentへの投資を決定した理由・背景についてご紹介させてください。
1. 大企業を中心とする大きなトラクション
Magic Momentが昨年プロダクトを正式にリリースしてから、大企業を中心に強い引き合いがあり、順調にトラクションを積み上げています。Magic Momentのプロダクトは、営業を効率化できない日本の大企業のペインにしっかりと向き合ったプロダクトになっており、前述の営業変革を現場で推進する「カスタマーサクセスBPO」も非常に好評です。単なるシステム提供にとどまらず、大企業の営業変革を真の意味で実行できるMagic Momentのソリューションは、今後も日本の大企業から一層求められると確信しております。
2. 業界経験豊富なチームによる、差別化されたプロダクト
Google日本法人で営業統括部長などを務めるなど、これまで20年近く営業に携わってきた村尾さんをはじめ、Magic Momentのメンバーの皆様は顧客エンゲージメントの専門家集団です。2019年のシード出資以降、チームの皆様が徹底的にプロダクトを磨き込み、数多くの日本のお客様から圧倒的な支持を受けるプロダクトに進化していく様を目の当たりにしてきたことが、今回の投資の意思決定を大きく後押ししました。
3. 営業DXの機運の高まりとSales Engagement市場の拡大
SFA、CRMといったセールステックがグローバルでは大きく変革されつつある中、日本企業もコロナ禍を機に営業DXの機運が高まってきたことにより、Sales Engagement市場が今後更に拡大していくと考えています。日本の営業の現場では、「先輩の背中を見て学ぶ」というスタイルが依然多く、データと共に営業効率を高められない企業が多く存在します。Magic Momentが提供するプロダクトは、これまで"なんとなく"で営業していた日本企業にとって画期的なソリューションとなっており、営業DXの機運の高まりとSales Engagement市場の拡大の中で、中心的な存在になるものと考えています。
Magic Moment 村尾CEOからのコメント
最後に
2019年のシード出資以降、チームの皆様が日本の営業の現場変革に真摯に向き合う姿を見てきました。今回調達した資金を活用し、自然言語解析・機械学習などの新領域への投資や、組織体制の強化など、Magic Momentが更なる進化を遂げてくれることを期待しております。
(新田修平)