シスコーン、インスタントコーヒー、ミルク
実は身体を痛めてしまった。
慣れない病院通いをしている。
そうしたら、今度は風邪なのかインフルなのかコロナなのか、わからないけれど、喉が強烈に痛くなってしまった。この痛さは変だと、翌日、発熱外来へふらふらと歩いた。
風邪でふらついているのか、痛み止めのせいでふらふらなのかわからない。カロナールはやたらと効いてしまうのだ。
ともかく、熱は高くなく、流行りの喉風邪じゃないか、熱が高くなったらまた来るようにと指示されて、医者をあとにした。
処方された薬を飲むと、カロナールとダブルの効き目で、本当にふらふらになった。
打撲の痛みに、喉の痛み、頭痛と内外からズキズキと責められて、もうぐったりだ。
なにか食べたいが、食欲があるわけじゃない。
しかし、なぜか、とんかつを食べようと思って、さぼてんへ行きロースカツ弁当を買った。
無意識のうちに強い食べ物を求めていたのだろうか。こういうときの心理は謎だ。
うつらうつらと寝たり起きたりを繰り返して夜中になった。
買ってきたシスコーンに牛乳をかけた。なんの味もしない。味覚がほとんどない。
ふと、目の前に最近ハマっているインスタントコーヒーがあった。
それで、ふだんならそんなことはまずしないのだけれど、ボウルにインスタントコーヒーを適当に入れ、そこにシスコーンを入れて、牛乳を注いだ。スプーンで混ぜて食べたが、希望した味には遠かった。
朦朧とする頭の中で考えたのは、子どもの頃、学校給食で、月一くらいで出てきた牛乳に入れるコーヒー粉みたいなものの味であった。
ワタナベのジュースの素のコーヒー版みたいな。
正直にいえば、そのシスコーン+インスタントコーヒー+牛乳は、まずかった。
それは、それぞれのせいではなく、僕のアレンジが悪かったのだ。
だから、きっとシスコーンをコーヒー牛乳で食べればいいのだと、いま気づいた。
気づいたけれど、それを試そうとは思わない。
すこしずつ、風邪は治りつつあるのだから。
最近の喉風邪は、こんなに激しいのか。喉風邪という、ちょっとした風邪、、寝込むほどじゃないんだけどね、、と苦笑いするレベルをはるかに超えている。
その夜、ポテトチップを食べたくなって、頬張ったけど、それも塩味があまり感じられなかった。
インフルでなくてよかった、そう思うことにする。