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どうでもいいことですが

ゆうです。
世界さんの前記事は、映画感想文のフリしたメディア論だと思うんだけど、あたしが「ゆうの学びなおし」で最初に noteしたのは毒吐き文のフリしたメディア論でした。

あたしの師匠の友人にジャーナリストがいましてね。
その人も調査報道の重要性を訴えていて、記者クラブに象徴される御用記者をクソだって言ってます(笑)

まともなメディアが地道な調査をやらなくなったから、代わりに「文春」がやっているのでしょうか?

というのは、世界さんらしい皮肉でしょう。
「文春」がやっているのはジャーナリズムでもなんでもなくて、大衆のルサンチマンを利用したビジネスですよね。

10ヵ月前、あたしは松本人志(あるいはお笑い界全体)をバカにするような noteを書いて、一部の noterさんからお叱りを受けました。

「ゆう=世界の普通から」と思われている方だったようで、世界さんが批判されるかたちになってしまい、世界さんには申し訳ないことをしたと思っています。ダウンタウン世代でなんなら松本人志好き (?) の世界さんが、松本人志をディスってファンの方から叱られる、みたいなおかしなことになったわけで。

あらためて、あたしの考えを説明させてください。
前回の noteでは、ダウンタウンの最盛期を知らず、イマドキのお笑いにも興味がないあたしが、お笑いについて触れたことが間違いでした。
今回は、お笑いのことは横に置き、週刊文春の報道姿勢について私見を述べたいと思います。

文春が松本人志というテレビ界の大物の “スキャンダル” を記事にしたことは、文春らしい平常運転でしょう。
問題は、文春が松本にどこまでのダメージを与える狙いだったのか。

致命傷を与えるつもりはなかった、とあたしは考えた。
なぜならネタがあまりにも弱いから。
もともとダーティなイメージがある彼に対して今さら女性問題を取り上げることに新規性がないんだよね。
「性加害」というレッテルを貼ることで脱法性・犯罪性をほのめかしたものの、第一稿の段階ではたいしたインパクトはなかった。

続報として第二、第三の矢が放たれた。後輩芸人による ”上納システム” や、マッサージ店での行為が警察沙汰になっていたことなど、情報を小出しに出していった。これは部数を稼ぐためのいつものやり方。
それでもまだ、致命傷となるほどの内容ではなかったと思う。

火に油を注ぐように傷口を広げていったのは、松本人志自身だった。
Xに余計なポストをすることによって。
それをネットメディアが拡散し、松本はさらに余計なポストをした。
まさに、松本自身が自分の墓穴を掘るような展開だった。

「さっさと謝罪でもして火消しすべきだった」なんて言う人もいるけど、あたしは逆に、最初から完全スルーすればよかったのに、って思った。
いずれにしても、彼がテレビから姿を消すまでの流れがあまりに不自然なのよね。彼と彼を動かしている人間が事態を大きくしたとしか思えない。

ちょうど半世紀前、現役の首相を退陣に追い込んだのは文藝春秋だった。
これにはホワイトハウスが裏で糸を引いていたと言われているけど、それはさておき。
松本人志も虎の尾を踏んだんじゃないか?
彼をマスメディア界から退場させたい陣営には複数の説がある。どれも陰謀論の域を出ないものだけど、それらを集めて足すとけっこうな可能性になるんだよね。

文春側には致命傷を与えるつもりはなかったけど、彼自身が致命傷を与えてしまったとしたら、彼の極めて近いところに “協力者”(彼にとっては裏切り者)がいると考えるのが自然なのよ。

誤解しないでほしいんだけど、あたしは松本人志を擁護したいのではありません。かといって、叩きたいわけでもありません。あくまで中立的な立ち位置にいます。
擁護したいファンでも叩きたいアンチでもない、客観的な見地からこの件を観察すると、不自然さばかりが際立つんですよ。
松本人志側の対応がいくらなんでも杜撰すぎること。
吉本興業ほどの力をもつ組織がメディアコントロールできていないこと。
松本人志退場後の番組制作側の対応が素早かったこと。
あとは皆さんのご想像におまかせします(逃)


あたしはこの件を、松本人志という人がテレビ世代の最後の大物芸人として役割を終えたターニングポイントと捉えています。
後輩芸人らが YouTubeなどへシフトしていくなか、テレビというメディアにこだわった人のように感じるんです。
時代を読みきれなかった?
そうとも言えるけど、世の中のホワイト化に抵抗したかったんじゃないかな。
コンプラにうるさくなったテレビ界に見切りをつけて制約の少ないメディアに移ることもできたのに、そうしなかった。
やっぱり昭和の芸人ってことになっちゃうのかなー。

テレビのビジネスが広告モデルであるかぎり、お金の出どころはスポンサー企業になる。今どきの大企業はインテリジェンスって部署を設置していて、世論の空気を読むのに大メディアだけでなくネットメディアもモニターしている。
ネットメディアは、ネット民の声を拾って記事にすることが多い。

ネット民 ⇒ ネットメディア ⇒ スポンサー企業 ⇒ 放送局
っていう流れができちゃってるわけよ。
ネット民主主義ってやつね。

松本人志が社会復帰するかどうかは、あたしにはどうでもいいことですが、ネット民の声が社会を動かしているように見えつつ、ウラでは誰も知らないポリティクスが蠢いているのは世の常なんでしょ。