事業シナジーの創出で更なる価値提供の向上へ。STAR BOOST事業がDMMBoostに承継された理由とは
2023年2月、DMM Boostは株式会社DMM NEXT(現・Replive株式会社 以下、Replive)からインフルエンサーマッチングプラットフォーム「STAR BOOST」の事業譲渡を受けました。今後はDMM Boostのサービスとして、開発・運営を推進していきます。
これまでも社会の変化を追い風に事業を推進してきたDMM Boost。なぜこのタイミングでの合併となったのかーー。
その舞台裏に迫るべく「STAR BOOST」の事業責任者であり本部長の森田 龍太郎(もりた りょうたろう)と代表取締役・横関による対談を実施。事業譲渡までの経緯、そして今後2人が見据える未来について聞きました。
プロフィール
事業譲渡は「成長スピードを加速させるため」
——今回、事業譲渡に至った経緯を教えてください。
横関:
これまで主軸事業として展開してきた「チャットブースト for EC」とインフルエンサーマーケティングの「STAR BOOST」を組み合わせることで、更に提供価値を向上できると考えたからです。
「チャットブースト for EC」は、顧客対応の自動化ツールとしてアパレルやコスメ、食品まで非常に幅広いブランドのお客様に導入いただいています。
そんなお客様の魅力ある商品をより多くの方に広める方法を考えたときに、インフルエンサーの活用は不可欠だと考えていました。
22年の9月頃だったと思うのですが、DMM社内でインフルエンサーマーケティング事業を展開する「STAR BOOST」がリリースを知り、これはうまく活用できるのではないか? と思ったんです。最初は、チャットブーストとのセットプランで提案していくような協業ベースで考えていたのですが、気付いたら同じ会社で働くことになっていました。
——そのお話を受けて、森田さんはいかがでしたか?
森田:
Repliveの代表取締役である飯野と「ありだよね」とすぐに話がまとまりました(笑)。会社自体が22年の4月ごろに本格稼働し始めたばかりで、事業譲渡の話があった10月頃は「STAR BOOST」がちょうど軌道に乗り始めたころだったんです。
資金投下を早めるほど、成長スピードも上がっていく展望が見えてきたタイミングだったので、同じSaaS領域でマーケティング支援を行っているDMM Boostとの合併は「プラスしかない」と考えて事業譲渡を決意しました。事業と共に「STAR BOOST」のメンバー約20名もDMM Boostにジョインしています。
——「STAR BOOST」のメンバーの中に、環境が変わることに戸惑われる方はいなかったのでしょうか?
森田:
そうですね。もともと新しい環境にも飛び込める人材が集まっているので、その点の危機感や心配はしていませんでした。
——ちなみに……「DMMBoost」と「STAR BOOST」といずれも「ブースト」というキーワードが入っていますが、今回のことを見据えていたわけではないですよね?
森田:
たまたまなんです! サービス名は「STAR BOOST」以外にも候補がありましたが、最終的にこの名前で進めていたら、結果的に一致していました。たまに話しながら「あれ、どっちの話していた?」と混同してしまうことはあります(笑)。
新規顧客獲得から、顧客管理まで。一気通貫したサポートで、更なる提供価値向上へ
——今回の事業譲渡は「STAR BOOST」だけではないと伺いました。
横関:
はい。「STAR BOOST」に加えて、Instagram運用代行をおこなう「Post Force」の開発も進めています。
インフルエンサーとショップのマッチングができる「STAR BOOST」は、まずインフルエンサーにPRしていただける商品があることが前提です。PRしてもらう商品を無料で送ることが必要なので、単価の高い商品や、インフルエンサーマーケティングに適さない商品を扱っているお客様には提案が難しいのです。
さまざまな業界のECサイトを運営をお手伝いしていく中で、自社アカウントを持ちながらも日々の運用に悩まれているお客様が非常に多いこともわかっていました。その課題を解決できるのが「Post Force」です。
森田:
これまでのマーケティング手法として主に活用されてきたリスティング広告は、瞬間風速的な効果は見込めますが、結果を出し続けるには継続的な出稿が必要です。つまりスモールビジネスを展開されているお客様にとっては、金銭面でも厳しい戦いになってしまうんです。
SNSを活用したインフルエンサーマーケティングは、バズることで瞬間風速的な効果を見込める施策ですが、バズるまでには高い壁があるのも事実です。しかし、インフルエンサーに良質な投稿を続けていただくことで、ある種「オウンドメディア」のようなストック型の集客装置にもなりうることが可能に。
そのため、スモールビジネスを展開されているお客様にも無理なく続けていただくことができ、最終的には広告費用を投下しなくてもオーガニックによる流入が期待できるようになります。その世界観を作れるのが今のSNS、とくにInstagramだと考えています。
——インフルエンサーマーケティング市場は、今後さらに拡大していく見込みです。チャットブーストのクライアント様と「STAR BOOST」のインフルエンサーを掛け合わせることで、新たな市場価値を作れそうですね。
森田:
どうしてもインフルエンサーマーケティングに適さない商材はあります。しかし、今の時代では、SNS運用は必要不可欠です。スモールビジネスを展開している企業がSNSを運用するには難易度が高い上に、コストがかけられないことがほとんど。そこで「Post Force」を活用していただくことで、お客様の課題を解決できるのではないかと考えています。
新規顧客獲得に重きが置かれているのが「STAR BOOST」と「Post Force」。CRMにより軸足があるのが「チャットブースト for EC」なので、それぞれのメリットを掛け合わせながら、自分たちだけでなくお客様の事業スピードも加速させていきたいですね。
更なる成長の鍵は、新たなデータの立証にあり
——今回の事業譲渡を踏まえ、あらためて今後の展望を教えてください。
横関:
「チャットブースト for EC」単体では新規顧客にアプローチすることが難しかったのですが、2つのサービスと密に連携していくことで更に提供価値が高まっていくのではないかと期待しています。
一方で、次なる課題として捉えているのがCV重視の考え方。たとえばフォロワーやLINEの友達登録者が1人増えても、CVしなければその価値はゼロだと捉えられてしまうことですね。でもSNSマーケティングの強みは5年軸、10年軸で囲い込みができる点にあります。
その価値が蔑ろにされてしまっていることが、SNSマーケティングを展開する最大の壁になるのではないかと考えています。
もし現時点でCVに繋がっていなくても、長期的な視点においては価値があることを証明できれば、お客様の満足度は変わってくるはず。今後はその根拠となるデータを作ることが大きなテーマになりそうです。
——森田さんはどんな期待を寄せていますか?
森田さん:
これからSaaS領域で複数事業を展開する中で、事業シナジーを生み出すためには業務の難易度も上がりますが、メンバーの活躍の場も広がってくるのではと期待しています。
じつは僕、小学生の頃から将来の夢を聞かれるのがとにかく嫌で。仕事においても、10年20年とか先のキャリアは考えていなくて、良くいえば未来に開放的でありたいタイプなんです。
だから、僕みたいに領域を絞らずさまざまな挑戦がしたいメンバーにも活躍の場が提供できる環境にしていきたいですね。もちろん、自分のやりたい領域が明確なメンバーにとっても刺激的なフィールドを提供できればと。どのメンバーにとっても“飽きない環境”にしていきたいと思っています。
——今回のお話を受けて、お二人とも変化を積極的に受け入れるスタンスが一緒だなと感じました。
森田:
そうですね。じつは横関さんが「現在の領域や事業にこだわらず、社会の変化に合わせて事業やサービスを展開していきたい」とお話しされていたのを見て、マインドが合致しているなと思っていたところでした(笑)。
横関さん:
まさにマインドが一緒ですよね。僕も前職で30年先のキャリアビジョンについて聞かれたとき、空白のまま出して当時の上司に怒られたことを思い出しました(笑)。
10年後とか15年後のキャリアビジョンが見えない人はだめって言われていましたが、最近ではその考え方も認知されてきて僕たちみたいなタイプも生きやすくなってきましたね。
——これからどんな変化を遂げていくのか、今後が楽しみです。本日はありがとうございました!
当社では、一緒に働いてくれるメンバーを募集しています。ご興味ある方は、以下よりご応募ください。
Twitterでもさまざまな情報を発信中です! ぜひご覧ください✨