YCがバッチ参加企業への投資条件の変更をアナウンス

これまで$120K(約1300万円)で7%の株式を譲渡することを条件に、Y Combinator(YC)のアクセラレータープログラムへの参加を認めていたが、その金額を$150K(約1600万円)に変更すると発表した(7%の譲渡は変わらず)。これは起業家が当面の間、資金調達を行う不安を払拭しビジネスの立ち上げに専念できるようにするとあるが、一番の理由は以前ポストしたように、サンフランシスコ・シリコンバレーのリビングコストの上昇が大きな理由だろう。

また同時にYCはこれまで使っていたPre Money SAFEからPost Money SAFEに投資契約のタームも変更するようだ。SAFEそのものの内容についてはググってもらう事にして、今回の変更の大きな点は、創業者側の持分がどの程度希釈化されるかがより簡単に把握できるようになるという事らしい。SAFEそのものはもともと起業家側有利に設計された投資契約であったが、後のPriced Round(きちんとバリュエーションが設定された株式による資金調達ラウンド。ちなみにSAFEは株式ではない)の際、その時の調達金額・バリュエーションによって様々に変化するため、どれだけ自分たちの持分が希釈化されるかはわかりにくかった。その点を改善したのがPost Money SAFEという事らしいが詳細は見ていないのでなんとも言えない。

いずれにしても金額面・投資契約面で起業家には有利に働くようだ。これを機に、そろそろAnyperk(現Fond)以降未だ破られていない壁を破って、日本のスタートアップがYCに採択されるケースが出てほしいと思う。

https://techcrunch.com/2018/09/28/y-combinator-is-changing-up-the-way-it-invests/

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