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マーケティングリサーチ会社の【報告書の書き方】を特別公開!~リサーチで集めたデータ映えの見せ方とは?

こんにちは。電通マクロミルインサイト(以下:DMI)経営企画チームです。

本日は、マーケティングリサーチ会社がどのようにして資料作成や報告書を作成するのか、そのノウハウをお伝えいたします!


わかりやすい報告書とは?

 みなさんは資料や報告書を作成するときに1度は下記のような悩みに直面された方も多いのではないでしょうか。

・綺麗な報告書ってどのようなもの?
・この報告書で理解してもらえるかどうか?
・伝えたい情報が多すぎて、どの情報を使えばいいかわからない 
                           など・・・


わかりやすい報告書を作るために、重要なことは、
①考え方、スタンス
②メッセージ
③ビジュアル
の3つです。

まとめると、

ポイント1:考え方、スタンスでは、読み手の立場に立って考えることが重要

ポイント2:メッセージは、シンプルかつ的確に伝える

ポイント3:ビジュアルは、余計な色・線・記号などを省き、人の目線の動きに沿って並べる

です。一つ一つを詳細に解説していきますが、まずは報告書の構成を見ていきましょう!

報告書の基本的な構成

「まとめパート」と「詳細パート」に分ける

 まず、表紙と目次、概要をまとめたスライドを資料や報告書の最初のパートにしましょう。
その後、「まとめパート」と「詳細パート」に分けて作成すると情報が整理された報告書になります。

 役割を分けることで記載する内容も選びやすくなるため、最初に「まとめパート」でシンプルに伝えたいことを呈示します。
次に「詳細パート」ではより具体的な説明する構成にしましょう。
「まとめパート」に記載できなかったより詳しい情報を「詳細パート」として記載することで、よりすっきりとした報告書になります。

note.vol11_報告書のページ構成

※「まとめパート」と「詳細パート」にページ構成の例

報告書の考え方が整理できたので、ここからは先ほどお伝えしたポイントを順番にお伝えします。

ポイント1.報告書の考え方、スタンスについて

①「どうすればいいのか」相手のアクションに繋がる結論を書く 

資料作成時にあたり膨大なデータを収集して、重要な事実をたくさん見つけたとします。
そうすると、どうしても調べたデータをすべて漏れなく伝えたくなりますが、一旦落ち着きましょう。

大事なのは、報告書を読んでもらう相手に何をしてもらいたか?です。
報告書の目的が何かをよく考え、その目的に叶うために必要なスライドだけを作成することが大事です。

良い報告書は、調べた内容を網羅していることではなく、報告書を読む相手が読んだ後何をしたらよいか、がわかるものです。これを心がけてスライドを作っていきましょう!

②考えた過程をスライドにしない

 同様に、自分がまとめるために考えた過程をすべてスライドにしてしても伝わりません。
なぜなら、相手はスライドを初めて読むので、作成したあなたほど内容に詳しくありません。
報告書を読む方は上司やクライアントが想定されますが、時間がないことも多く、短く端的に伝えることが重要です。

どうしても自分の考えた過程のままスライドを作りたくなりますが、読み手がどう考えるかを想像して、伝わりやすい順番を意識しましょう!

ポイント2.メッセージを伝える

考え方が理解できたら、個別のスライド作成について説明します。スライドで大事なのは、スライドごとに記載するメッセージです。

よく1スライド1メッセージといいますが、メッセージのポイントについて記載します。

①伝えたい「メッセージ」を2行以内にまとめる 

1つのスライドを上下の2段に分けて上段に言葉を記載し、下段にグラフにする構成のスライドを作成するとします。

そのときに下記の【※シンプルではないスライドの例】のようにグラフの内容から読み取れる事実をいくつも書き連ねると逆にどこが要点なのか伝わりにくい資料になります。
最悪、読み手は全く読んでくれなくなります。

note.vol11_シンプルじゃない

※シンプルではないスライドの例



そのために、読み手に対し、一番に伝えたい意味のあることをシンプルに主張するように心がけましょう。
一番に伝えたいことを2行以内にまとめましょう!他に伝えたい情報があっても思い切って取捨選択することが重要です。
多くのことを書いても残念ながら相手には伝わりません。捨てること!が重要です。

②断定できないときは、仮説でも良い

 たとえば、素晴らしい株式トレーダーの人でも必ず伸びる市場や銘柄を言い当てるは困難です。
 同様に将来予測などがテーマになるときは、さまざまなデータを集めても「100%こうなります!」と言い切れるものではありません。
 その場合、集めたデータから「XXという根拠からこうなる可能性が高い」という仮説までたどり着くだけでも十分メッセージになります。
断定できないけどメッセージを書かないといけない場合は、仮説でも十分伝わります。悩んだときはヒントにしていただければと思います。


③仮説の答えや困っていることを想像しながらメッセージを伝える

100%の答えを見つけるのは難しい場合、仮説を立てることや読み手の疑問を絞り込むことが大切です。
 その仮説や絞り込まれた疑問が読み手にとって、ほんとうに欲しい情報になることが多いため、仮説の答えや絞り込まれた疑問を「メッセージ」として記載すると読み手に伝わる内容になります。

 一方で、読み手の立場を考えないと読み手に響かない「メッセージ」になってしまうため、読み手の立場や事情を見極めることにより注意して作成しましょう。
 また、さらに一歩踏み込んだ「メッセージ」を記載できるとより読み手も納得する資料になるでしょう。

ポイント3.ビジュアルを整える

考えがまとまり、メッセージが固まったら最後にビジュアルを整えましょう。ビジュアルが良くないと、折角の良いメッセージも伝わりにくくなります。仕上げの部分にも手を抜かず丁寧にやりましょう。

①人間の感性に逆らわない。
 
 人はスライドを見る時に無意識のうちに左上から見ます。
同じ種類の情報が均等に配置されている場合、通常、左上を最初に見た後、右上、左下、最後に右下の部分を見るように目線を動かします。
左上から右下への動きに沿って情報を並べると、わかりやすく伝えることができます。この法則を「Zの法則」と呼んだりすることもあります。

note.vol11_キレイでわかりやすい・伝わりやすいスライドとは

※Zの法則:人の目線に沿った構成に

それ以外にも、大きいもの/明るい色に目がいきやすい、表よりもグラフが見やすい、などを意識すると良いです。

②不要な情報、文字、色、線を捨てる

 次のポイントとして、記載するかどうかを迷った情報は省きましょう。
情報や装飾が多いと読み手もどこに注目したらよいのか、わからなくなり伝えたい「メッセージ」がぼやけてしまい、わかりにくいスライドになります。

グラフもすべてに色を付けるのではなく、伝えたいポイントのみ色を付けると効果的です。
 1つのスライドで1つの情報までがビジュアル的にも見やすくなります。
困ったときや迷ったときはスライドが得意な人からフィードバックをもらうことも重要です。

note.vol11_1つのスライドに詰め込んだ例

※1つのスライドに詰め込んだ例


まとめ

・目的を考え相手の立場に立つ
 報告書には「目的」があります。その「目的」は何か、「目的」を達成するためには、何を記載すべきか、伝えたい相手が報告書を読むとどう解釈するか、を想像しながら構成を考えましょう。

・伝えたいことはコンパクトにまとめる
 事実をいくつも書き連ねるのではなく一番伝えたいことを「メッセージ」として短くまとめましょう。

・人間の感性に逆らわず、不要な情報は省く
 スライドは左上から右下に視線を誘導させ、伝えたい箇所のみ下線や
 太字などで強調させましょう。伝えたいことを絞り込んで見やすさを重視することが大切です。

最後に

これまでお伝えしてきましたが、マーケティングリサーチにおける報告書の役割はリサーチプロジェクトの成果物です。
プロジェクトの起点となった調査課題に対する事実が記載しており、マーケティング課題を解決するための指針が示されています。

 DMIの強みは「何が言えるか」だけにとどまらず、「こうしたほうが良いのではないか?」という示唆・提言まで含んだ報告書をクライアントの皆様に自信を持ってご提供しております。
ご興味がある方はこちらからお問い合わせください。

最後までお読みいただきありがとうございました。ぜひフォローやスキボタンのクリック、SNS等でのシェアを行っていただければと思います。