薬の話①

「健康診断でひっかかっちゃったな。病院いくの面倒臭いな、症状もないし。またあとでいっか」

こんな人は多いのではないでしょうか?ぼくが外来をしていると月に数人健康診断ひっかかりましたといって受診する方がいます。大抵数年前の健診の結果で、その時既に血糖値は悪いにもかかわらず放置しており、再検査してみると案の定メチャメチャ悪い(苦笑)。時間が空きすぎていることには触れず話を進めます。

その時結構な割合で「薬は貰えますか?」「薬でなおりますか?」と聞かれます。風邪のような病気をイメージしている人ならそのように思うのも自然です。

しかし、99.999%の人は一生付き合うことになる病気です。症状もなく徐々に体にサビがたまって血管、内臓にダメージが蓄積して傷んでいきます。

サビ、ダメージをとる薬はありません。

血糖値を下げる薬はありますが、ダメージの予防効果が証明されている薬はほんの一部です。様々な研究報告があり、専門とするぼくもデータがコロコロ変わりわからなくなることもありますし、学会などでも意見が割れていることがあります。

もし今医者にかかっていて治療をうけている人は、あなたに最適な治療をしてくれているでしょうか?運良く勉強熱心な先生にかかっていればその可能性はあります。多くの医者は、なんとなく前の担当医がつかっていた薬をつづけているだけか、製薬会社の勧めで選択していることがほとんどです。実際ぼくがまわりを見渡すと、そんな光景ばかりです。本来マズイ生活習慣をなおさなければ血糖値は良くなりませんが、そうした指導をきちんとしている医者もほんの一部です。

まとめ

血糖値を下げる薬はあるけど蓄積したサビやダメージをとる薬はない

目の前の医者があなたに最適な治療をしてくれるかは分からない

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