医者と製薬企業の癒着?

Yahooニュースで2ヶ月に1回くらい「製薬企業から医者に高額の謝礼が支払われた!」というタイトルでニュースになります。これはどのくらいインパクトがあることなんでしょうか。ぼくの経験もお話ししつつ解説します。

ぼくが医者になった15年ほど前は製薬企業が医者を接待するのは当たり前のことでした。高級フランス料理店や高級焼肉店、二次会の接待を伴う飲食(今風の表現)、行き帰りのタクシー代も全て費用は製薬会社もちでした。新薬が発売された時なんかは、帰りがけにエルメスのティーカップをいただいたこともあります。お金を渡すのはNGですが、講演会という医者の勉強会で30分ほど話をすると講演料ということで3−5万円ほどもらったこともあります。

普段製薬会社の社員は病院の医師控室(医局といいます)の前にずらっと並んでまっています。通りかかると声をかけられ、ボールペンや薬のイメージキャラクターのアメニティと薬のパンフレットなんかをもらいます。部長のような偉い先生は、薬を病院に採用する決定権を持っているため上に書いたような接待X2くらいの扱いをされると聞いたことがあります。他にも製薬企業だけでなく、CT・エコー・MRIなどなど医療機器メーカーも山のように存在しますので、そちらからの接待もありました。

こうしたことが徐々にYahooニュースなどで取り上げられ製薬業界内で自粛するということになってきたのが、2013年ごろからです。その頃から接待の頻度が減りはじめました。ぼくは大学院生になってしまったためそうした接待はほぼ声がかからなくなりましたが、少数で生き残っていたようです。友人に聞いた話ですが、関東にする人がわざわざ大阪の薬の研究会(多くは無意味な話)に旅費つきで行かせてもらうようなものでした。コロナ後はこうした間接的な接待も不可能になり、ぼくが知る範囲ではなくなりました。

では、どうやって製薬企業は医者にコンタクトをとっているかというと、電話・メール・web会議・手紙(女性の社員名の手書き!です)を駆使してアプローチしてきます。けんもホロロに断っているのでここ半年間営業を受けておらず快適です。

ほんとうに一部しか書いていませんが、一般の方からみると癒着以外の何者でもないですよね。製薬企業はお金をもっているので、医者の研究にも資金をだして、簡単にわからないように工夫した上で、結果を自社の薬に有利になるように研究のセッティングをいじったりしています(この話はまた別の機会に)。なんだかなぁという気持ちです。

まとめ

製薬企業は接待をしていたが今は厳しくなっている

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