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プレイングマネージャーの課題とマネジメント

   日本の管理職の9割は、個人の業績(業務)目標を持ちながら、チームのマネジメントを行うプレイングマネージャーだと言われています。今回はプレイングマネージャーの課題とマネジメントについてお伝えいたします。

プレイングマネージャーは悩み戸惑っている

管理職研修の『悩みの共有』では、業界や職種に関係なく、
「メンバーとコミュニケーションがとれない」
「若手社員の育成が遅れている」という悩みがでてきます。
特に若手社員の育成は、年齢が離れているほどコミュニケーションをとるのが難しく、どう育てればいいのかわからないという意見が多く聞かれます。

最優先はチームメンバーとの関係づくり

WBCにおけるダルビッシュ選手のリーダーシップは、ぜひマネジメントの参考にしてほしいなと思います。
若手メンバー中心のチーム構成の中、36歳のダルビッシュ選手は、キャンプ初日からチームに合流し、若手メンバーが委縮しないよう、積極的にコミュニケーションをとっていました。また、チームになじめないメンバーのために懇親会を開くなど、短期間で心を開き、お互い助けあい、励ましあういい関係をつくりました。

若手メンバーが自律的に成長するために

いい関係性ができると、
若手選手は、自分が本当に聞きたいことを気兼ねなく質問できるようになります。このように、本人が本当に教えてほしいことを教えてもらえることが
「もっと成長したい」という思いを引き出し、自律的成長へとつながります。ダルビッシュ選手はインタビューで、
「今の若手選手は、教わった技術をすぐ実践に活かすスピードが速い」
と答えていたように、このような関わり方が若手メンバーを短期間で成長させるポイントともいえます。

子育ては、コミュニケーション力を高める場

でも、若いころのダルビッシュ選手は、けっして今のような印象ではありませんでした。もちろん、プレイヤーとしての活躍は素晴らしかったものの、どちらかというと自己中心的で、人とのコミュニケーションは苦手という印象でした。
そんなダルビッシュ選手ですが、なんと子供は全部で7人。
子育てにとても熱心で、オフシーズン中は子育てを『手伝う』ではなく、
『奥さんと半々で子育てをしている』そうです。
子育てがダルビッシュ選手のコミュニケーション力を高めたのでしょう。

プレイヤーからメンバーの成長と活躍を喜ぶ支援者へ

マネージャーの役割は、『チームで成果を上げること』ですね。
チーム内の業務分担や仕事の進め方は、マネージャー裁量でできる事も多いはずです。
プレイングマネージャーの皆さんは、プレイヤーの部分を減らし、メンバーの成長と活躍を応援する支援者へと役割を変化させましょう。
マネージャーがメンバーを尊重し、成長と活躍を心から応援しすれば、メンバーどうしもお互いを尊重し、応援しあう素晴らしいチームとなり、成果を出し続けることができるでしょう。
また、メンバーの成長と活躍を自分の喜びとして応援することは、マネージャー自身の幸せにもつながります。日本中に『侍ジャパン』のようなしあわせな職場が増えることを願っています。

最後までご一読いただきありがとうございます。

田中慶子

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