ドイツで何が起きているのか?~経済に加え政治も「病人」~
日米政治の裏で崩壊する独政治
10月末の日本における衆議院解散総選挙や米大統領選挙を経て日米の政治枠組みの大きな変化について日々報道がなされているところです。なお、第二次トランプ政権誕生を基軸とした来年見通しについては今後、様々なメディアを通じて発信させて頂くつもりですが、いち早く楽街さんの方でモーサテでもお馴染みの大川さんと前・後編で対談させて頂きました。私は株のことはよく分からないので、自分としても勉強になりました。結果、今回は「聞き手」に回るシーンが多めでした。宜しければ見てやってくださいませ:
さて、今回の本題はドイツ政治の現状と展望です。日米政治の大変化が注目される裏でドイツの政局混乱が極まっていることはあまり注目されていないように思います。既報の通り、2021年に誕生したショルツ現政権は11月初頭、突如崩壊しました。米大統領選挙から数時間後(日付としては11月6日)の出来事ゆえ、世界的にも埋もれたニュースになっていますが、平時であれば極めて大きなニュースです:
長期停滞局面に入ったと言われる同国の経済に加え、政治までも混迷を極めようとしている現状は特筆されるものです。いや、むしろ経済が停滞しているからこそ、現状打開のための鍵を見失った政治が混迷しているという見方もできるかもしれません。まさに「貧すれば鈍する」の状況です。今回は「帰ってきた欧州の病人(The Sick-man returns)」と言われているドイツの今を政治面から整理してみたいと思います。ちなみに経済面からの現状整理については産業空洞化という視点から9月に詳しく議論しております:
まず、ドイツ政治をメルケル退陣の時期から現在に至るまで整理しておきましょう。結論から言えば、25年1~3月期はドイツ政治がかなり注目されそうですから、この記事でとりあえず「今のドイツ政治」の立ち位置が分かるようにしておくと良いかと思います(私自身のための備忘録でもあります):
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