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2024.8.3.sat

ぽっかりと空いたひとりの休日に。
三鷹に出かけるようになったのは、古本屋さん巡りのせい(おかげ。)

三鷹って中央線の特別快速が停車する大きな駅の割には、お隣の吉祥寺の賑わいに押されて…お目当てが見つからず、なかなか下車する機会がなかったけれど。

実は多くの古本屋さんが北口、南口に点在する屈指の文学エリアなのであった。
今日は北口にある「水中書店」と「りんてん舎」お気に入りの2店を回り、そのまま散歩しながら、吉祥寺に突入するコース。灼熱の猛暑日ゆえGoogleMapセンセイの経路案内でひと筆書きの最短距離で素早くススム。

まずは、三鷹駅から徒歩5分「水中書店」
かわいい蚊取りブタさんに迎えられ入店。冷え冷えの店内がありがたい。
いつもの様に文庫本を中心に文芸、音楽・アートを見て回る。
来店の度に気になる素敵なBGMは今日も健在。控えめなハウスやR&B選曲が心地良いー。Shazamしたくなる衝動を抑えた。

途中に横河電機のラグビー場脇の小道を通る。
ちょうど試合開始時間だったようで、思わず足を止める。
ラグビーの試合を生観戦したのは初めてだったので、その迫力に見とれる。
綺麗な青空と緑の芝の間で躍動する選手たちの姿が実に健康的で気持ち良い。
元気だなーって。
しばらくして、あれ?そうか!この選手たちって、ほぼほぼ(わたしより)年下なんじゃないか。と気付いてやや唖然とする。嗚呼…。

そんなラグビー場から徒歩5分「りんてん舎」
冷え冷えの店内がありがたい。(再)
音楽・アートと文芸棚、それぞれに購入したかった新刊本を発見して驚きと狂喜乱舞!嬉しい。やっぱりこのお店と波長が合うのかしらと自意識過剰。
落語や古書店・本屋を扱った本が並ぶ棚も面白かった。
次回はこの棚を凝視しよう。

さて、ホクホクで吉祥寺に向けて歩く。
井の頭通りを真っ直ぐ行けばすぐだけど、景色が退屈なので、イッポン奥に入った裏路地から出発。涼しげな魚屋さんや暑い中頑張るクリーニング屋さん等、所々に個人商店があって楽しい。車通りも少なく静かで、住みやすそうでいいなあーと妄想。

次第に、手作り雑貨や食器を扱うお洒落なお店が出現してきたと思ったら…
もう吉祥寺西公園付近に来ていた。
ここは中道通りの商店街端っこにある公園で、駅前の喧騒からも程良く離れているが、カフェやはらドーナツが隣接する、実にいい雰囲気の漂う玄人エリアだなと目をつけていた場所。今日は特に木々があるのみのシンプルな公園の広々とした空間に青空が映え、カフェも空いていて「ここは穴場である!」と確信した。あまり教えたくない。

吉祥寺まで来たなら、寄りたいお店はたくさんあるけど。
今日は目的を2つに絞る。暑いから。

まずは、「ココナッツディスク吉祥寺」でU.F.O.の作品があれば買いたかった。先日、突然の矢部直さん逝去のショックを引きずったまま、遅ればせながら彼らの作品やACID JAZZが聴きたく。残念ながらお目当ては無かったけれど…ココ吉の90年代邦楽のCD棚はやっぱりワクワクする品揃えだ。店内は圧倒的にアナログ掘りのお客さん多し。ブームなんだなー。(わたしの視点では再ブームですが…)

そして、本日のメインイベント「百年」に初めて行く。
店の名前は以前から知っていたし、古書店の中でも有名店だった。
ゆえに、敷居が高そうと勝手に思い込み、加えて、何故かお店が見つからず…
そのままパスを続けていたが。GoogleMapセンセイ(再)で調べると…
なんと、東急百貨店の隣だったとは!もうナン百回通り過ぎていたのか。
しかも、2軒隣はわたしが初めて眼鏡を買った「alook」があった所だよ。
"灯台下暗し"を痛感しつつ、感激と緊張の入店。

冷え冷えの店内がありがたい。(再々)
ZINEや詩集、新刊が中心の品揃えを想定していたら…
古本棚がずらりと奥まで。見応え十分。

そして、そして。またもや、音楽・アート系棚で嬉しい出来事あり。
直近で探し回っていた大貫妙子さんのエッセイを発見!興奮冷めやらぬまま視線を落とすと…鈴木博文さんの名著も見つけたー。即買い!

共に絶版ゆえ、いつの日か出会えて買えればいいや。くらいの構えでいたのに…
ネットでは軒並みプレミア価格で数千円するものが、
ここでは適正価格どころか格安でいきなりあったー!奇跡に狂喜乱舞!(再)

さらに、この日は18周年記念の初日だったそうで。
お客さんも続々と回転する賑わいでさすがの有名店であると感服すると同時に、
2割引(!)という記念セールの恩恵に預かり感激。

このお店の開店初期のことをまとめたZINE"百年の一日"もお近づきの印に購入。
読むの楽しみ。

ええ、なにココ。こんなコトあるけ?
このお店と波長が合うのかしらと自意識過剰。(再)

まだ時間はあるし。興奮冷ましにカフェ休憩しても良かったけど、大収穫・大満足に胸いっぱいなのと、早く読みたい衝動も湧いて15時前に帰路。
暑いし。(再)

その昔。中古レコード掘りに夢中になっていた頃にも経験した、お目当てや掘り出し物を引き当てた時の「こういうコトがあるから辞められないんだよなー!」っていう喜びを、こうして古本探しでも味わうコトができたの。じんわりと嬉しいなあ。

CD・レコードから書籍へと興味の対象は年齢と共にシフトしつつあるけど…比率の変化こそあれど、行ったり来たりするだけで、どちらも興味を失う事は決してないだろうと断言できる。これからの人生、悪くない。11734歩/ 34℃

<本日の収穫本>
・高橋幸宏 / 犬の生活・ヒトデの休日
・山下澄人 / おれに聞くの?異端文学者による人生相談
・大貫妙子 / わたしの暮らしかた
・鈴木博文 / 僕は走って灰になる
・樽本樹廣 / 百年の一日


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