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体操って何なの?

体操には2つの概念がある
スポーツと体育ってのはイコールじゃないよ!っていう話をさせていただいたんですが、ことのついでに体操ってなんで体操っていうの?について、もうちょっと詳しい話をしておきましょう。

まず体操というのに概念が2つあるという話をさせていただいたんですが、一つは競技としての体操競技って言われるやつですね。

それと日本で言えばラジオ体操にあたる体操ですね。
こういう体操これ徒手体操というふうに言っていますがこういう体操ですね。

体操というものの定義
体操というものの定義ですけども、これも前にお話しした通りなんですが、身体の機能を高めるために行う運動。

これを全般に体操と言っているわけです。

身体の機能というのを言うと多くの方が筋力ばっかり考える方がいるんですが。

この中にはいろんな要素がありまして、例えば柔軟性、例えば協調性。

協調性ってわかりますか?手と足をこのリズムで動かすといういわゆるタイミングを取った動きができるということ。

それから平衡性。いわゆるバランス能力ですね。

筋力っていうのももちろんございます。

こんなようないろいろな要素。

巧緻性ってのもありますね。

どのぐらい巧みに物事をこなすことができるかという、いろんなこういう能力を合わせて体力というふうにまとめている わけです。

これらの機能を向上させることを狙いにした運動のことを体操と言ってるわけです。

だからこれは極めて人間的なものなんですね。

あのこれこの能力を高めようっていうことを目的にやる運動は体操ということなんです。

では、体操競技っていうことになった体操って何者なのか?ということなんですけども。

体操競技について
これは主にドイツを起源とするドイツ体操という体操ですね。

何のために?というと軍隊の兵式体操なんですけども。

軍隊の兵士の総合的な体力を高めるために施設道具を使って体力を高めようとしたものです。

今時の体育館にはあんまりないですけど肋木っていう、はしごだみたいなのがありましたよね。

あれも肋木体操っていう体操のための器具なんですね。一部の方は懐かしいでしょう?

最近の人は肋木って言ってもあまりわかんないかもしれません。

あと体育館によってはクライミングロープっていうのもありますよね。

あれもやっぱりそういう類のいわゆる施設を使った体操。

それが競技として技能を競うようになって、スポーツっていうところへ昇華したのが体操競技ってことです。

ドイツ体操に由来するんですね。

例えば競技のパターンを考えてみたら、鉄棒はわかりますけど、それ以外に吊り輪、 平行棒、女子だったら段違い平行棒がありますね。

あん馬、跳馬は馬の上で曲芸をする競技ですよね。 あと床運動がありますね。女子だったら平均台ってのはありますね。

こういうものっていうのは道具を使ってその人の身体能力を図ろうと。

当然、軍ですからやっぱり軍の兵士の技量を評価しなきゃいけないので、評価するために競技化していったということが言えるわけです。

スポーツってのは軍とそんなに遠くはない存在にあるわけですね。

スポーツっていう のは、競うことを前提にしてやってる以上、優劣をつけるためにやるのです。

原点がどこにあるかというと、その軍の練度を上げるため!っていう風に言ってしまえば、間違いないんじゃないでしょうか?

ラジオ体操
スポーツとしての体操競技の話をさせていただいたんですが、日本人だったらよく知ってるラジオ体操につながった体操はですね。

北欧の方で行われていた兵式体操です。

スウェーデン体操とかデンマーク体操とか種類はいろいろあるんですが、要は兵士を兵舎の中でだけずっといさせると体力が低下してしまう。

それで兵士の体力をなんとか温存するために狭い場所でもできるような運動をしようとしたわけです。

徒手体操とは何か?
狭い場所でできるトレーニング方法はないか?ということで考えられたのが、徒手体操の類になるんです。

これもやっぱり兵式体操がスタートなんですね。

各機能を高めるために、いろんな種目を考えてルーティンでやることで、一定の体力水準を保つことができる訳です。

このことを目的に作られているのが徒手体操というわけですで、ラジオ体操は日本国民の体力を一定のところで担保するために考案された徒手体操ということになります。

いわば国策であるということなんです。

現在ではいろいろな形の徒手体操があります。

兵式体操で言えば、自衛隊体操がありますよね。

自衛隊の中でもそれぞれのその担当によって特殊な体操があるようです。海上自衛隊体操とか聞いたことありますよね。

まあそんな体操がそれぞれあって。

それ以外に例えば、有酸素機能を高めるいわゆる全身持久力を高めるための運動としては、エアロビクスっていう運動がありますよね。

一応、カテゴリーはは体操なんですよね。

体操はやっぱりどっちも、兵士気体操由来ということには間違いないのです。

兵式体操が庶民の親しまれる運動となった理由
その兵式体操が、今では一般庶民の親しみのある運動という風になったわけです。

前にも言いましたけど、ロックンロールっていうツイストダンスがありますよね。

あれはアメリカでちょっと名前は忘れちゃいましたけど、大学教授が真面目に今の若者は腰を器用に動かすことができないと危惧しまして。

これでは将来の性生活に支障をきたすのではないか?ということで腰を能動的に動かすような運動を考案したものなのです。

でも楽しくやれるようにしよう!それで生まれたのがツイストを伴うロックンロールのダンスなわけです。

かっこよさそうにやってるけどあれは大学教授が真面目に考えたダンス、いわゆる一種の体操なんですね。

なぜ体操という概念が混乱したのか?
まとめなんですが、体操競技というスポーツにつながったドイツ体操を起源とする体操、もう一つは北欧由来の徒手体操につながっていった体操。

だから体操という言葉が混乱しているのは、一部が競技化してしまったために、体操というものの本来の概念を出てしまったか。

だから、多くの人が体操っていうものを勘違いしているんですね。

ちなみに、戦前生まれの方に授業であったのは体操のようですです。

戦後生まれの人間だと、体育の先生というふうに呼ぶと思うんですけど、戦前の方々は皆さん口を揃えて体操の先生というふうに言うわけなんですね。

これは一つ国策が変わったということに由来しているものでもあるのかと思います。

今日はちょっと長話になっちゃいましたね。
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00:13 体操には2つの概念がある
01:11 体操というものの定義
03:14 体操競技について
06:17 ラジオ体操
07:00 徒手体操とは何か?
08:49 兵式体操が庶民の親しまれる運動となった理由
09:57 なぜ体操という概念が混乱したのか?


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