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世界一長い歴史を持つ日本のはりきゅう


中国の鍼灸と日本の鍼灸の比較
患者さんがよく中国4000年という話を鍼灸に被せてこられる方が多いんですね。

皆さん、中国の方が日本よりも鍼灸の歴史っていうのは長い。

だからより重みがあって、それを教えてもらって改良したから、日本の鍼灸は割合は新しくて、そしてどっちかというと日本は後進国で、中国はもう4000年も前からなんだからすごいに違いないと、こう思っている方が多かろうかなと。

日本の鍼灸の起源
日本が鍼灸を輸入した時期っていうのはいつか?

遣唐使の時代。仏教と同時に持ってきたのが、鍼灸の経典なんですね。

例えばそれがわかるのは何でわかるかというと、各地にそうです、弘法大師、空海さんが各地を回って仏教を広めた時に、お灸文化を各地に風習として広めてらっしゃるんですね。

その後、日本の鍼灸がどんどん日本流にアレンジされてて最新のところまで残っている。

ハリキューの変遷と保存
それでも、当然のことながら流行したり廃れたりがあるので、例えば明治政府が富国強兵とか殖産興業とかやってやり始めた時代に西洋医学で行くんだ!東洋医学のような江戸幕府がやっていたのは全部捨てて去ってしまえ!

ということで、絶滅の危機を迎えてたけど、その後またそれを掘り起こそうという運動が昭和初期から始まって、なんとなく残っているやつをかき集めてもう一回再構成。

それはまあ西洋に追いつこうということの一つなんですけど。

大体、その後にもう一回揺り戻しが来て、もう一回保存しようという運動が出てきます。

そうやって、なんとか現代につながっているということなんですね。

これは他の分野も一緒なんだんじゃないかな?と思います。

安土桃山時代にバテレン追放令からキリスト教禁止になったけど、細々とまだ残ってました。

似た感じで、鍼灸もなんとか今残ってるんですね。

我が国の場合、これは偶然というか他の国と全然違うのは、革命らしい革命て決定的な王朝の交代というが起こってないのですね。

中国の王朝って順番に交代してますよね。

今は例えば中国共産党政府ですけど、その前は中華民国政府でしたよね。その前か清で、主にこれは満州族の国ですよね。

文化の喪失と日本の王朝制度
中国では、文化も何も、本も全部燃やされて、なかったことにしてしまうんですね。

ところが我が国って、そこをうまく継承する。

うまくっていうか、制度上って言った方がいいんですか?

一応王朝って長く続いてるんですよ。

それが天皇陛下なんですけど、天皇家って何年我が国にあるかっていうと、一応神話の時代からあるんですよ。2700年弱になりますか?

正確にはちょっと私も記憶してないんですが、2千数百年前から、紀元前からずっと天皇陛下っていらっしゃるわけです。

途切れたことないわけですよね。これがずっと続いてて、何が入れ替わってるかと、天皇陛下に政治を任された摂政とかですね、

征夷大将軍、関白、いろいろいらっしゃいましたけども、この人たちに政治をやれというふうに命令をして、その政治をやってきた。

政府自体がコロコロ入れ替わってるだけで、天皇陛下ずっといらっしゃるから王朝が変わらないので、前のいわゆる政府が潰れても、そのやり方っていうのは、どんどん受け継がれて、途切れてないんですよ、文化性として。

だから、建唐使が持ってきたところからずっと滅びることなく続いてるんです。

日本の文化性と中国の王朝制度の比較
特に中国は、群雄割拠でいろんな王朝が潰し合いをしたおかげで、その王朝が潰れるごとにリセットされて、そっからまたスタートだから、実は続いているようで、あんまり続いてないんですよ、実は。

あんまり意識してない人が多いんですが、本当は社会科で習ってるんですけどね。

だから、日本の鍼灸に歴史がないというのは、勘違いで、逆に建唐使の時からずっと創意工夫を重ねながら続いてるっていうことを、皆さん再認識していただければなと思うんですよ、この話聞いた方はね。

これが我が国の特徴ってわけです。

そう見ると、意外と長く続いているのは日本なんだ、ということが分かったりするわけなんです。

文化性の伝承の一端について、鍼灸を通してという感じで話してみました。

00:19 中国の鍼灸と日本の鍼灸の比較
01:26 日本の鍼灸の起源
03:14 鍼灸の変遷と保存
06:44 文化の消失と日本の王朝制度
08:26 日本の文化性と中国の王朝制度の比較

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