痛みは救済!
痛みの必要性について
皆さんは痛みっていうのは嫌ですか?
嫌ですよね、大概ね。
普通は嫌なんですよ。
この痛みは嫌なんだけど、痛みは必要っていうこともあるし、痛みによって救われるなんていうと本当に痛い人は、なんだお前、嫌味言ってんのかというような感じで捉えられるのかもしれません。
実は痛みがあるおかげで体が良くなっていくっていう側面もありますので、痛みが悪者っていう捉えがちなところはあるんですけど、痛みによって実は救われてる面もあるんだっていう、そういう側面のお話をちょっといたしたいと思います。
皆さんが鍼灸においでになる動機ってね、多分痛いからなんですよ。
痛いのなんとかしてくれと。
痛みを軽くするのが私の仕事ってわけです。
痛みを取るのが仕事であるけれども、本当は痛みって必要なものなんですね。
痛みの役割と治癒プロセスの関係性について
全く痛くなくなるっていうのはどうなんでしょう?ってちょっと疑問に思ったりもするんです。
まず痛みって何かっていうことなんですけど、これは体に異常があったときに危険信号として脳の方に伝わってる、言ってみれば非常ベルみたいなもんで、言うなればアラートなんですね。
ここが痛いぞっていう意識が働くとどういうことが体で起こるかというと、その部分を治そうとする働きが出てくるんですね。
その治そうとする働きがよりしっかり働くように、ここが痛いというふうに場所を限定してアラートを出しているということなんです。
ですから痛い場所っていうのは、言ってみれば、治る兆しがそこに出てきているということなんで、ある意味、体の防御機構から言えばこの救いですね。
レスキューが届いたということです。
体が損傷しているのに痛く感じないとなると、そこの部分っていうのは全く治らないということになってしまいますので、必要なんですね。
痛みを感じることで、そこに発痛物質っていうのが出てくるんですね。
痛みによってそこに修復するための栄養物質とか、ホルモンが効いて、そこの傷が治っていくということです。
急性疾患としての傷について
傷に話を限定しちゃったんですけど、傷っていうのは、ある意味病気というか、急性の疾患の一つですよね。
打ち身とか捻挫とか、切り傷とか。どのくらいの時間、痛むかっていう目安なんですけど、これはだいたい48時間と言われています。
何もしなければですよ。
だから、2日間くらい痛いんだと。やった瞬間より次の日の方が痛いんだと。
だいたいこういう目安を持っていれば安心でしょう。
慢性の痛みはまたちょっと違うんですよ。慢性の痛みっていうのは、どちらかと言えば、ずっと続く、しくしくと痛いのが続くような、終わりが見えないような痛みになってくるんですよね。
だから、急性と慢性を分けなきゃダメ!なんですが長くなるから説明は別の期間にします。
とりあえず、痛いことによってその部分を治そうという力が初めて働くんだよっていうことを知識として知っていれば、急性の何かをやった時に、これで2日間くらいは最低限激しい痛みなんだなと。
こういうふうに思っていただければ間違いないので、そういうふうに言うようにしています。
とてつもなくひどい時は、そりゃもう、うちに来てる場合じゃない。
病院行ってくださいということを言うようにしてますし、あとはね、あまりにも痛い場合ってありますよね。
そういう時は、薬でごまかしちゃった方がいいです。
痛みによる心理的影響
早く治るには痛んでる方が早く治るんだけど、痛いことによって情緒的に治らないんじゃないかとかね、すごい深刻なんじゃないかと思って不安になりますでしょ。
不安になる心がまた悪い方へ悪い方へ症状を向けていくようなところがあります。
私は一応、伝統医療をやる人間だけど、すごい痛い時に薬飲むの我慢しなさいとは言いません。
そこは、情緒的休憩と思って薬は使ってくださいね、というようなことを言います。
ただ、慢性の痛みの時は別の意味で体に負担かけちゃうんですけど、こういう話もどっかでしたらいいんですかね。
痛みを治すときの負担の問題
ちょっとしたまとめをすると、痛いのはまず治る証拠だということです。
痛いとこは治ります。
それから、痛みを止めない方が早く治るということは間違いないんだけど、痛すぎるときは情緒的な休憩のために痛み止めを服用するのもありですよということですね。
今日の話の向きは。痛みについてのお話をしました。以上でございます。
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00:11 痛みの必要性について
01:26 痛みの役割と治癒プロセスの関係性について
03:19 急性疾患としての傷について
05:14 痛みによる心理的影響
06:14 痛みを治すときの負担の問題