あの日の私から2020年の銀杏BOYZまで
今日は朝から銀杏BOYZの特番、 #2020年の銀杏BOYZ を観た。
よくわからないけど銀杏BOYZを聴くといろんなことを思い出す。峯田が「YUKIさんはミューズだ」って言っていた。
峯田和伸という男のフィルターを通して観ると全ての女性がミューズに見えてくる。男にとってかつて恋した全ての女性がミューズなんじゃないだろうか。
銀杏BOYZを聴くと恋という感情が再生されて流れ込んでくる。全ての女性がかつて恋した人かのように美しく尊く見えてくる。実らなかった恋のような遠さと切なさと崇拝が、そこにはある。
僕の10歳くらい年上の人にとってはGOING STEADYが青春時代に聴いた音楽で僕が高校生の時に聴いていたのが銀杏BOYZで、そしてまた10年経った今。峯田は朝ドラやらなんやらでお茶の間に溶け込んでいた。びっくりだよね。
武道館で銀杏BOYZのLiveを観るなんてかつての自分が想像できただろうか。今の所最初で最後の武道館で観たLiveだな~。
若き日に銀杏BOYZを聴いていたあの子は、あなたは、今何をしていますか。北海道の田舎にいた僕は札幌に出てそして今は東京で生きています。行きたいとは高校生の頃から思っていたけどまさか住むとは思わなかった。
あなたはいつどこで銀杏BOYZと出会いましたか?
僕は色気がないことに、Amazonレビューを回遊していて出会ったのがGOING STEADYであり銀杏BOYZでした(笑)
本当は「元カノに借りたiPodの中に入っていたと」かそういうのに惹かれるんだけどね。 多くの男の子、女の子は彼氏彼女経由で銀杏BOYZを好きになったんじゃないだろうか。
そうやって音楽が人の手から人の手へと巡っていくのはとても素敵なことだと思う。いちごの唄にもそんな素敵なシーンがあるのでぜひ観てみてほしい映画だ。
銀杏BOYZを聴くと環七通りとか小汚いラーメン屋さんとか、そういうラグジュアリーとは真逆にあるような空間に行きたくなる。なんだかんだ一番愛おしくて忘れられないのはそういう場所での思い出だ。
東京に来て4年が経った。早いのか長かったのか。あっという間だとも言えるし遠い昔のようにも思える。だけど確かに銀杏BOYZを聴くと上京したばかりの今よりもっと青くてドキドキしていたときのことを思い出す。
自分でも驚くくらいいろんなことが変わって。予想外に自分はちゃんと社会人をやっていて。自炊をちゃんとするようになって、掃除も前よりこまめにしていて、運動も定期的にするようになって。かつての自分が想像できないくらいまともな人間になったと思う。
だけど変わらないこともある。
僕が銀杏BOYZに惹かれるのは峯田と自分に似てるところがあるからだと思う。虚無というのだろうか、埋められない穴をもっていること。
人を愛してもどれだけ可愛がられ愛されても埋まらない何かがある。だけど人に対して腐るわけじゃない。むしろますます人のことを愛していく。そんな漢字にどうしようもなく共鳴してしまうから彼の音楽を聴き続けるのだと思う。
銀杏BOYZが好きな人はみんな優しさと淋しさを持っている気がする。そんなあたなたちが、ねえみんな大好きだよ。
今度6年ぶりくらいに新アルバムが出ます。アーメンザーメンメリージェインが楽しみだな。
しんどいことがたくさんあるけど、きつい世の中だけど。どうかみんな暗いトンネルのむこうまで、"光の刺す場所まで” "死なないで 生きるまで"。