深夜の銀杏BOYZ、2015年Rising Sunにて聴いた「人間」のこと。
朝から峯田和伸さんのエッセイ「恋と退屈」をパラパラと読んでいる。エッセイってその人の生活がぶわっと入ってくるから一気には読めない。1日3,4ページ読んで本を閉じる。
2004.8.17 人間のレコーディングの話が綴られている。今から15年も前なのかー信じられない。そしたら俺なんか10歳だ。俺が小学生で野球していた時にこの曲を銀杏BOYZはレコーディングしていたのかー。
銀杏BOYZをLIVEで初めて観たのはおそかった。大学4年、大学最後の夏。2015年のRISING SUNだ。時間帯は深夜の1時20分からだった。
その時の1曲目が人間だった。あの頃から峯田は活動を精力的に再び行うことになった。武道館LIVEだって2回した。でもあのときはそんなに精力的に活動するなんて思ってもいなかった。
また雲隠れするんじゃないか。多分会場のみんなが思っていたと思う。だから「人間」のときの大合唱は禍々しいほどの狂気に満ちていた。北海道で銀杏BOYZを観れる機会なんてなかなかない。あの中に初めて生で銀杏を観る人もいたんじゃないだろうか。「今日が最初で最後かもしれない」そんな思いで目の前の演奏にしがみついた。
君が泣いてる夢をみたよ
君が泣いてる夢をみたよ
僕はなんにもしてあげられず
僕はなんにもしてあげられず
峯田の声が突き刺さる。大衆を巻き込んで怒号のように合唱がはじまる。
まわる まわる ぐるぐるまわる
吐くまで踊る 悪魔と踊る
まわる まわる ぐるぐるまわる
吐くまで踊る 悪魔と踊る
戦争反対 戦争反対 戦争反対
戦争反対 戦争反対 とりあえず
戦争反対って 言ってりゃあいいんだろう
気づいたら俺も声を張り上げていた。LIVEでシンガロングするのもLIVEで歌うのも俺にとっては珍しいことだ。
僕を呼んでる声がしたよ
僕を呼んでる声がしたよ
君はどこだ 君はどこだ
僕等はなんにも なんにも できやしねえじゃないか
そう 僕は天使なんかじゃない
君の名前は 神様なんかじゃない
あいつは ちっとも 仏様じゃない
そう 僕等は もがき苦しんでるだけの 人間様さ
LIVEが終わったあとカラオケに行った後みたいに喉が枯れていたのはあの時が最初で最後だったと思う。
あれ以来夜道を一人で歩いているとあの日の「人間」が時々リフレインするようになった。
多分一生忘れない夏の思い出。
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