ですわ

Amazon Kindle Unlimited に西村京太郎の作品があったので、数十年ぶりくらいに読んでみた。

人気超能力者がテレビ番組収録後に、その場にいない大学教授を今から殺人をすると宣言し、その通りになったということから事件が始まる。

そんなあらすじから読み始めた本編、初版が 1995 年、平成7年。ちょうど阪神大震災が起きた年に書かれただけあって、JR 化後のジョイフルトレインに関する言及や、携帯電話が珍しかった時代の捜査が時代を感じさせる。また口調も、そんなに遠い昔でもないのに時代を反映している。特に十津川警部の部下である北条早苗刑事。

「そうですわ」
「私も、同感ですわ」
「〜計算しているからですわ」
と、今ではこんな口調で喋る女性いないだろという口調が時代を感じさせる。
と思っていたら、ふとしたはずみで「大阪弁のおっちゃん」口調に切り替わってしまったから大変。

「そうですわ。会員制の講演会で、一般の人たちは、話を聞けません。また、会員は、口止めされているのか、内容を教えてくれません。別に、講演をやっても、罪にはなりませんので、強制的に、口を開かせることは、出来ませんわ」と、早苗は、いった。
西村京太郎. 十津川警部 殺人者は北へ向かう: 9 (Japanese Edition) (p. 122). 双葉社. Kindle Edition.


「〜せん」を「〜へん」に脳内変換してしまうほど、完全に大阪弁のおっちゃん口調。小説の中ではクールな女性刑事という立ち位置のはずなのに、完全に大阪のおっちゃん。中学生の頃から数十年読んできた西村京太郎の世界、それも十津川警部の部下に大阪のおっちゃんが入り込んできて、今までの世界観全部ぶち壊された気分。いや、勝手に自分でぶち壊してウケてるだけなんだけどさwww。

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