トイレに行けない、と思うと生きたくなる 2023・6・1
映画館で「上映中にトイレに行きたくなったらどうしよう」と不安になることはありませんか。私はありました。映画は好きで時折家人と出かけます。最近は映画館も全席指定で、数日前にインターネットで座席の予約ができます。そういう際に私は「端っこの席がいい」と主張していました。映画上映の途中でトイレに行きたくなったときに、真ん中の席だとほかの観客の前を通らなければなりません。それで端っこの席をいつも予約していました。映画は好きなのですけれど、トイレがなんか不安なのですよ。
どう見たってこれはメンタル由来の症状でしょう。それで、「タッピング」という手法を自分に使ってみることにしました。これは顔や頭のツボ(経穴)を指先で「トントン」と叩くだけの簡単なセラピーです。タッピングで使うツボはいくつかあるのですけれど、その中で顎の下のくぼみを叩くと、「トイレに行きたくなったらどうしよう」という感情がストンと抜ける感じがします。
顎というか下唇の下がちょっとくぼんでいます。ここがトイレの不安を消してくれるポイントです。映画を観ていて「トイレ」が気になりはじめたらここを人差し指と中指とでトントンと軽く素早く叩きます。1秒に3回くらいのスピードでリズミカルに10秒くらい。それから大きく深呼吸をします。
どうでしょう。不安感(とか場合によっては尿意)はおさまりましたか?おさまったらそのまま映画を見続けましょう。もしおさまらなければ今度は鎖骨の下を同じようにトントンと叩きます。左右同時でも片方ずつでもいいです。
膀胱に尿が溜まってくると膀胱はそれに合わせて広がります。そうしていっぱいになったときに、尿意を感じる仕組みになっています。緊張するとトイレに行きたくなるのは、緊張で膀胱が収縮してその分膀胱の容量が減ってしまい、通常より早く尿意を感じてしまうからだといいます。
ツボをトントンすることで緊張が緩むと膀胱は元の通りに広がり、正常な容量に戻ります。その結果、尿意も正常に戻るということです。顎の下のくぼみは東洋医学では承漿(しょうしょう)というツボです。タッピングではあがり症などの感情と関係すると言われています。
面白いことにベトナムの民間医療、「ディエンチャン」では顎の下のツボは膀胱の反射ポイントとされているそうです。トイレに行きたいのを我慢しているときに顎の下を刺激している人は世界中に案外たくさんいるのかもしれません。