音楽としての記憶#3
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楽しくなかったピアノ教室
小学校に入ると母親の強い勧めで町内のピアノ教室に通い始める。
母は女の子が生まれたらピアノを習わせたかったようで、可愛いフリルのスカートを履かせて女の子らしく育てたかったらしい。
その母の願望を敏感に感じ取っていたのか、私はスカートやピンク色の服、とにかく女の子らしいものが大嫌いで、一つ下の弟に「私が男で弟が女だったらよかったのに」と恨んでいたほどだった。
定期的に開催されるピアノの発表会では、みんなドレスアップしてステージ上で演奏するのだが、発表会が近づくといつも憂鬱な気分になっていたことを覚えてる。楽譜を覚えるのも苦手だったのでピアノを弾いていて楽しかった記憶はあまりないが、
ピアノ教室にはたくさんの漫画が置いてあったので、半ば漫画目当てで通っていた。「はだしのゲン」を読んで衝撃を受けたのもこのピアノ教室だった。
だけどまあ、和音や音感の基礎はこのピアノ教室で身に付いていたのだろう。
嫌々ながらも小学校高学年まで通い続けることに。
クラシックを聴く時間
中学に入ると音楽の授業で毎回先生が選んだ一枚のクラシックレコードを聴く時間があり、その時間がとても楽しみだった。
ベートーヴェンやモーツァルトの定番曲、ラヴェルのボレロなんかもかかったと思うが、一番のお気に入りが「ハチャトリアン 剣の舞」だったのがなんか笑える。
ビートルズと出会う
そしてあるとき父のレコードコレクションの中に、ビートルズの二枚のアルバムがあることを発見。青色と赤色だった記憶をもとにリサーチしたらまさにこれだった。
(これがビートルズか!)
そこからこの二枚を聴きまくった。残念ながら父が持っていたレコードコレクションはこの二枚以外、全く記憶にない。
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