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ビッグ・ブラザーがあなたを見守っている

私なんて、単なる下町の製紙工場と、東北の農村大家族の親の元、産まれた人間なんで。
よくよく冷静になって考えれば、世界中から監視されるほどの価値なんてないんですよ。

だって、誰がどこぞの馬の骨かもわからない小娘(中年女性)を監視する為に、そんなに沢山の人間を雇ったり、動かしたりに誰がお金を使うんですか?
もしかしたら、人間はお金で動いている訳ではないかもしれませんが。
それにしても、多くの人間は、損得勘定や何か理由があって、動く訳で。
多くの人々が、誰かに自分の意思が操られているなんて、微塵も思っていませんね。

でもね。この頓珍漢な現実にある異空間ワールドでは、ギャグみたいなことがあり得るんです。
上層部の人間は、東京の下町にある製紙工場を、人類の今まで築いてきた歴史を揺るがす化学兵器工場だと認識しているんです。

そしてね。私を重要参考人物だと思った彼らは、私の頭の中身まで、意図も簡単に監視し続けているんですよ。
あと、夢にも出演してきたりね。

それは、もう大変な重労働なんですが、実際に、何台ものモニターカメラを見て、目をショボショボにさせて、血なまこに監視する旧式タイプではありません。
IT技術の発展した現代では、もう人間の脳や記憶の保存、書き換え、アップロードなんかは、パソコンと同じです。
もしね、誰かの行動、脳内、過去、現在、何なら未来まで、全てを監視したいのであれば、電波信号のデータにしてしまうんです。
それをね、USBケーブルみたいのも必要なくて、高性能な高速Bluetoothみたいなので電波共有しちゃえば一発。

監視したい人は、実際にその他の人の監視映像みたいなのを脳内で言葉にしたり映像にする必要もありません。
音声、映像は省略され、そのまま直接、お互いの脳内が共有状態になってしまうので。
なので、実際は、監視する側、される側のそういった垣根はなく、立場は同等なんですがね。

監視される側が一方的に搾取されているかと思いきや、監視している側も、される側と同じリスクを伴います。

まぁ、それをリスクと捉えるか、クスリと捉えるか、はたまたリラックスと捉えるかは個人次第ですし、その関係性次第ですかね。

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