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マンゴーから学ぶ過剰なストレス

どうも、いつも話が冗長なので今回は結論から入るおじさんです。

寒さストレスだけで充分なのに乾燥ストレスまで与えてないですか?

この記事は写真がメインとなります。マンゴーの水耕栽培に興味がある方、または冬に最低気温を5℃以上でキープしているのにマンゴーを枯らしてしまって悩んでいる方にとっては役に立つかも知れません。


実際の写真

おじさんのいつもの奇行が始まりました。
マンゴーリウム立ち上げ初期の様子
2節目まで葉の緑化が進みました。
節間は約20cmで早くも新芽が動いてます。
恐ろしく順調ですな。
単胚珠の大実品種の種は初期生育がいいですね。
多胚珠の土マンゴーを並べてみるとその差は歴然。
水槽の生態系も安定しています。
3節目も窓越しの日光を受けてすくすくと成長中です。
ちょっと窓に向かって曲がり過ぎですね…
気温も怪しくなってきました。
割り箸を使って樹形を矯正しました。
ぎりぎり緑化が間に合うか…?
暖冬も相まって3節目まで硬化して越冬に入れそうです。
いきなり寒さが本格化してきました。
根は元気ですね(写真中央に成長点あり)
気温地温計を設置してみます。
日没後の温度低下は気温より水温の方が緩やかなのがわかります。
結構頻繁に掃除しているんですがガラス面に苔がつきます。
3節で成長は止まりました。比較対象にしていた本来強勢な土マンゴーも生育停止したので撤去。
気温・水温が何℃になったら成長を再開するのか楽しみですね。
こういったヒーターで水温を高めでキープしていたらどうなっただろうか?

必要十分なストレス

武道の心得はありませんが剣道で例えます。

寒さだけでも一本とれる

マンゴーに果実を成らせるためには、成長を一時停止させて花芽分化させるというプロセスが必要となります。成長を停止させるには乾燥ストレスか低温ストレスを与えるのがメジャーで、実際私も夏に水やりをサボった結果、過乾燥で花芽分化したマンゴーが出ました。マンゴー実生苗の水耕越冬はこれで2回目ですが、私の中に「これ養水分と溶存酸素が潤沢ならワンチャン低温でも成長し続けるんでは?」という疑問が生まれました。結果は写真の通りです。強勢な土マンゴーでも気温5℃とかまで下がると流石に止まります。アーウィンの場合15~20℃の温度条件が花芽分化を促進するそうな。
十分に温度が低下する地域では乾燥ストレスを与える必要はないですね。

技あり×2で一本、技ありと有効を重ねて判定勝ち

温暖化や暖冬の影響で地域によっては温度が下がりきらないということが考えられます。そういった場合は灌水を控えたり、肥料を切って窒素飢餓状態にしたり、枝を水平誘引したり、環状剥皮を行ったりケース・バイ・ケースで対応されるのだと思います。

一本取った後にさらに打ち込み続けて反則負け

マンゴーは言葉を話せませんし、家庭菜園だと判断するのが自分なので、いらんことして枯らしてしまうパターンがありえます。

沖縄など暖地の管理手法として、切り戻し剪定後2節新芽を発生させ、まだ気温が高い場合には乾燥ストレス+αなどで3節目の発生を抑制しつつ、そのまま越冬に入り枝の充実→花芽分化させるというのがあります。

この手法を寒い地域で使うと、寒さだけで十分なのに追撃で過剰なストレスを与えることになるかも知れません。冬は空気が乾燥するので、水を切りすぎると鉢の中の細根が枯れてしまい、暖かくなって葉っぱが蒸散を開始すると吸水力が足りずに衰弱してしまうかもしれません。

マンゴーを育てている方、越冬中のよく晴れた日に親心からサンルームで日光浴させたらマンゴーの枝が萎びてしまった…みたいなこと、ないですか?

花を咲かせるのではなく、枯らさずに越冬させることを主眼に置くのなら、冬でも根にダメージを与えないようにして気温が安定するまでそっと見守ってあげた方がいいかもしれませんね。


ここまで読んでいただきありがとうございました。