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寧ろ牛後にまくも鶏口にまくことなかれ

どうも、現在絶賛造語作成週間中のおじさんです。

最近色々とNGワードが増えたので、いっそ「アレとコレは新しい方がいい」(何でも新しいものが良いものだ)とか言ったほうが波風たたんですかね、畳のある部屋も減りましたし。

軽口はそこそこに本題に入ります。昔から「新しいものは良いものだ」というバイアスがかかるものですが、今回は本当にそうか?というのを考えてみたいと思います。


家庭菜園でのマンゴー成績表

まぁいつものようにマンゴーの話をするわけなんですが、結論から言うと「海外で最近作られた品種を日本に導入するのってどうなんだろ…?」と。

結局いつものメンバーが成績上位にランクインしとりますね。

私の栽培手法何ぞプロの方が見たら閉口するほど杜撰なものですが、逆説的に言うとそこで結果を出した品種は初心者向けというか、日本の環境への適合性が高い品種といえるんではないかと思います。

学術論文を漁ったわけではないのでカッコ内は話半分で読んでください。
アーウィン(フロリダ:1949)金煌(台湾:1966)貴妃/红金龙(台湾:2012)キーツ(フロリダ:1939)ゴールデンリペンス(フロリダ:1951)ランセティーラ(ホンジュラス:2001)

アーウィン、キーツ、金煌とか平均年齢73歳ですわ。

新品種に気を付けないといけないのは、マンゴーは同一品種の別名が別品種のように扱われていることがあってひっちゃかめっちゃかになってるんですよね。メラウィン/レッドキーツとか。キーツを袋掛けで育てると黄色くなるそうなんですが、それをイエローキーツと称していたり。なんかタイの方ではアーウィンの苗を太陽のタマゴの苗と称して売っているとかなんとか…

ここからは机上の空論

「海外で最近作られた品種を日本に導入するのってどうなんだろ…?」に話を戻します。最近では気候変動と言われることも増えましたが、地球温暖化が徐々に進行しています。日本だけではなく、世界のマンゴー産地も温暖化しているということです。温暖化したとはいえ鹿児島県本土はマンゴ―栽培をするにはまだ寒いですが、海外で最近育種されたマンゴーは寒さに強くなる方向じゃなく暑さに強くなる方向で育種された可能性があります。

更に言うと、資材・薬剤・栽培技術などが飛躍的進歩を遂げ、新種マンゴーはそういったものがあることを前提として育種されているかもしれません。

海外からくる最新品種は日本での家庭菜園に不向きなんでは?

ということですね。机上の空論ですし実際のところはわかりませんが。

日本での新品種作成の鍵は古典品種への回帰?

新品種と新品種を掛け合わせて更に新品種を作るぞ!と息巻いてきましたが、寒さに弱い品種×寒さに弱い品種=更に寒さに弱い品種となる可能性がありますね。いっそヘイデン(フロリダ:1910)まで先祖返りして育種親にした方が自分が育種した感が出るかもしれません。

こっちから何かアクションをするまでもなく、古典的優良品種が作りやすくなって栽培適地になることも考えられます。逆に沖縄は冬が暑くなりすぎてアーウィンが育てにくくなったり…縁起でもないですが。

牛後鶏尾

ということでタイトル回収です。
鶏口牛後という言葉がありますが、むしろ逆パターンがあるかもねという。

「巨牛が草を食べつくし去った後に蒔いた種であればよく育つかもしれないが、鶏が盛んにつついている場所に種を蒔いたらすべて食べられてしまう」

転じて、「牛の去った後につけば芽の出る土壌があるかもしれないが、鶏の尾になってはわずかな望みすらない」みたいな。最早為牛後、無為鶏尾。
更に言葉遊びをすれば【牛の後に蒔け。鶏の後は負け!】

優良品種である「アーウィン」×「金煌」=「○○」の答えはもうだいぶ出てしまって、なんか厳しい気がしてきましたね。勝つも負けるも蒔かなきゃ0ですが。



ここまで読んでいただきありがとうございました。